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【クリスペ】新規プレーヤーに長く遊んでもらう方法とは? 元カードショップ店長から見たクリスペの今後の展開について

こんにちは、「世界一簡単なカードゲーム販売の教科書」著者、後藤寛です。

私は9月後半にクリスペを開始したのですが、その2か月後には新規プレーヤーが一気に増え、一気に盛り上がりを見せています。

プレーヤー増加はゲームの隆盛に直結するので、これは非常に嬉しい事態です。

実際先日開催した非公認大会には102名もの方に参加しただき、クリスペの盛り上がりを肌で感じました。




ただプレイヤーが増えたことで以下の問題が発生しているのも事実です。

✅レアカード高騰によるカード入手難易度の増加
✅初心者と上級者の資産価値の差による実力差
✅上記による新規プレーヤー離れの心配

TCG黎明期にも同様の問題が発生していましたが、メーカーの対策や努力によって見事に改善し20年以上愛されるゲームになっています。


TCGの前例があるので、クリスペも同様の対策を取れば問題ありません。


…と、言いたいところですが実はそう簡単にはいきません。


何故ならTCG・DCGより資産価値の作り方が異なるNFTゲームでは、TCGが行った対策を使うことができないからです。


要するに対応するための前例がない状態です。


そのためクリスペはこれから舗装されていない道を開拓する事になるため、なかなか大変だと思います。


今回の記事は元カードショップ店長&現TCGプレーヤーの目線から、なぜクリスペではTCGの改善方法ができないのか、どう展開していくべきかを考察していきます。


遊戯・デュエマ5年目に見た地獄

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私がカードショップに勤め始めたのは2005年で、遊戯・デュエマのサービスが始まった5~6年目くらいでした。

その頃は特にデュエマが様々な要因からシングル取り扱い終了を検討するほどした。

デュエマに関してはコチラの記事で紹介したので、今回は主に遊戯王について書きます。


遊戯王・デュエマの5年目は新規プレーヤー離れまくり状態

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この頃遊戯王は原作の漫画やアニメは終了しており、完全オリジナルの「遊戯王GX」がアニメ・OCG展開していた頃です。


GXは原作のキャラがほぼ出ない作品で不安視されていましたが、ふたを開けてみれば魅力的なキャラクターやデュエルで大人気となり、1年放送の予定が3年半続くロングラン作品となりました。


3期以降の超展開を含めてオススメなので、是非視聴して欲しい作品です^^

そんな感じでアニメは絶好調だったのですが、OCGの方はかなりの暗黒環境でした。


その頃は「デビル・フランケン」と「青眼の究極竜」によるワンターンキルコンボが横行し、ワンターンキルが当たり前だった時代です。


デュエマは遊戯王とは別の問題で初心者と中級者以上の差が大きくなっており(後述)、プレーヤー離れが深刻でした。

 

再販不足で初心者と中級者以上で資産の差がえげつない事に

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2005年のTCG業界はまだ始まったばかりで、メーカー側も試行錯誤を繰り返してました。

前例がない上に当時はネットも発展してなくてメーカーとユーザーの距離も遠く、両者のニーズ差が埋まりにくかった時代です。

その問題の一つが必須パーツ(デッキ強化に絶対必要なカード)の再録が行われなかった事です。


クリスペで例えるなら、「フェンサー」や「パンダの釣り師」がゴールドレアで一部の人しか使えないようなもの


今では考えられないですが、当時は「必須パーツを再録したら価値が落ちてプレーヤーが離れてしまう」と考えられていました。


どのメーカーもそう考えているから、なかなか再録に踏み出せなかったのです。


しかしメーカー側も新規プレーヤー離れを心配したのか、パックや構築済みデッキで必須パーツを再録を積極的に行いました。


その結果すべてのプレーヤーにカードが手に入るようになり、新規プレーヤーがTCGを始めやすくかつ勝てるようになりました


また中級者以上のプレーヤーにとっても安価に必須パーツが手に入って複数のデッキを作りやすくなり、プレーヤー人口の増加とデッキ作成による売上増加に繋がりました。


カードプールの少なさからデッキが固定され面白さ半減

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TCG開始5年程度だとまだまだカード枚数も少ないため、作られるデッキも限られていました。


正確に書くと、ファンデッキやネタデッキは作れるが大会で勝てるデッキとなると3種類くらいしかないという状態です。


ファンデッキ→原作で登場したデッキを再現したデッキ
 ネタデッキ→面白コンボや種族統一などネタ重視のデッキ


遊戯王だと2005年前半は【変異カオス】、後半は【ガジェット】が上位を席巻していました。


とはいえ遊戯王は意外と様々なデッキが大会に顔を出しており、意外と両環境ではありました(数年後に1~3の強デッキで支配される時代が来ますが)


問題はデュエマで、「無双竜機ボルバルザーク」という出した次のターンに必ずゲームが終わるというTCGの楽しさの根源を破壊するカードが台頭し、環境を支配しました。


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「もうこれはデュエルマスターズじゃなくてボルバルマスターズだ」と言われ大手カードショップが禁止運動をしたり、実際プレーヤーが減少する自体になっていました。


現在はカードプールの増加で自由度が広がり、遊戯・デュエマともに大会で10個以上のデッキが台頭する良環境となっています。


今はトレカ転売がブームになるほどのブランド価値がありますが、こういう暗黒期を乗り越えてきたことを忘れていけません。


TCGはどうやって新規プレーヤー離れ対策をしたのか?

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では具体的にTCGはどうやってこの問題を解決したのか?

一つずつ解説していきます。


禁止・制限カードの導入でゲームバランスを調整

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現在遊戯王では3か月に1度、デュエマは1~3回ほど禁止・制限カード(殿堂入り)の発表をしています。

その名の通り強すぎるカードを公式大会では使用不可、あるいは枚数制限を設けることでゲームバランスを調整しています。

集めたカードが使用不可になるのはツラいですが、強すぎるカードをそのままにしていると環境が崩壊してプレーヤー離れが起きるため、必要な設定と言えます。

バランス調整にはテキストの一部を変更するエラッタ(ナーフ)がありますが、紙のTCGでは過去のカードとテキスト違いが発生するためあまり行われません。


強いストラクチャーデッキを販売して新規プレーヤーも始めやすく勝てるように

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TCGでは購入すればすぐゲームが始められる構築積みデッキが定期的に販売されます。

構築積みデッキには過去販売された必須パーツや高騰しているカードが再録されるため、初心者以外も購入する価値があります。

最近は環境レベルの構築積みデッキも多く、初心者と中級者以上のカードプールの差はかなり縮まっています。


複数回の再録で必須パーツの安価で手に入るように

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構築済みデッキやパックなどで必須パーツの再録を行う事により、必要なカードが誰にでも手に入るようになりました。


上述したように当時は「再録しすぎるとカード価値が下がる」と心配されていました。


しかし再録することで新規プレーヤーが集まることで、そこまで需要が落ちないことが分かっています


新デッキも作りやすくなっているので、今後も再録は積極的に行われるでしょう。


カードショップの増加やリサイクルショップのトレカ取り扱いで手に入りやすく

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TCGプレーヤー人口が増えたとこでカードショップが増えただけでなく、リサイクルショップもトレカ取り扱いを開始して手に入りやすくなりました。

近年ではメルカリ・magiなどのフリマアプリで個人が出品していてさらに手に入りやすくなっています。

カードが入手しやすくなればそれだけカードを集めやすくなり、プレーヤーも増えやすくなります。


何故、クリスペではTCGと同じ対策ができないのか?

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上述したように、現在のクリスペの新規プレーヤー増加とカード資産の差の問題はTCGが15年以上前に経験済みです。


そのためTCGの時と同じ対策をすればいいじゃないかと思うのですが、クリスペではそうもいきません。


何故ならクリスペはTCG・DCGとも違う「NFTゲーム」というジャンルなので、同じやり方が事実上できない状態です。


それはNFTゲームの資産価値を重視するゲーム性に由来します。

一つずつ解説していきます。


レアカードに限度枚数が設定されている

ショコラドラゴン 黒の魔導士


クリスペではシルバーレア以上のカードに限度枚数が設定されています。


リミテッドレジェンド
9枚
レジェンド
19枚
ゴールド
999枚
シルバー
9999枚
ブロンズ
無制限


基本的にゴールドカードは期間限定のカードセールやイベント配布のため、現状だと100~200枚ほどしか出回らないことが多いです。


参考までに書くと前回のカードセールの「黒の魔導士」が155枚、前々回の「ショコラドラゴン」が196枚購入されています。


今後セールカードが再販売されるかは不明ですが、されない場合は市場にこれ以上の枚数は出回らないことを意味します(黒の魔導士はまだ販売中ですが)。


つまり新規プレーヤーが過去のレアカードが欲しいと考えても、そのカードを持っているプレーヤーから購入するしか方法がないわけです。


強いカードや古いカードほど価値が上がるため、初心者が始める敷居がどんどん高くなる事を意味します。


また200枚以下はDCGに配布される枚数としては非常に少なく、プレーヤーが増えるほど入手困難になっていきます。


ただこの限度枚数があるからこそクリスペのカード資産が高まっており、それがプレーヤー増加に繋がっていることも事実です。


この問題の解決はクリスペが今の壁を超えられるかどうかの試金石と言ってもいいでしょう。


レアカードのナーフができない

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DCGでは強すぎるカードのコストを上げたり能力を弱くする、いやゆるナーフ(エラッタ)をする事があります。


しかしクリスペではレアカードのナーフは行わないと明言しているらしく、環境崩壊レベルのカードでも調整できない状態です。


だからこそレアカードの価値が守られる(=資産価値として持っておける)事を意味しているので、むしろメリットとも言えます。


ナーフがなんでもありになってしまうと新カードを購入しにくくなる面もあるので、これは受け入れて他の解決方法を考えた方が効率的です。
(ガチの環境破壊カードが生まれたら例外的にナーフはありですが)


レプリカカードは30日で自然消滅

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クリスペにはレプリカカードというシステムがあります。

レプリカカードは文字通りレアカードのレプリカで、性能はオリジナルと全く変わりません。

その代わり、入手してから30日が経過すると自然消滅します。

レプリカカードは月間・チャレンジミッションクリアで入手できますが、どのカードがもらえるかはランダムです。

狙ったカードがもらえるわけではない上に、同名カードを2枚手に入れるのは至難の業と言えます。

なおレプリカカードは消滅前にギルド奉納を行ってsoulに変えると無駄がありません


クリスペの資産格差を減らして新規に遊び続けてもらう方法

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色々書きましたが、クリスペで新規プレーヤーにさらに楽しんでもらう改善はなかなか難しい問題です。


何故ならNFTゲーム自体が登場して間もないため、前例となるノウハウがないためです。


ゲーム開始から2年以上経過しプレーヤーが増えてきた事で、今までにない問題も出て生きていると思います。


これは問題というより、クリスペがうまく広がり始めたことによる壁と考えるべきです。


この壁を乗り越えることでゲームとして一皮むけ、多くのプレーヤーに愛されるゲームになるでしょう。


あくまで私個人の意見になりますが、

「こうすればもっとクリスペは良くなるんじゃないか?」

について僭越ながら書かせていただきます。


ブロンズカード大量追加によるカードプールの増大

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現在の遊戯王・デュエマの大会は様々なデッキが入り乱れ良環境といっていい状態です。


その要因の一つにカードプールが増えた事でデッキ間のパワー差が減り、どのデッキでも勝てるようになった事があります。


環境の高速化(早く決着がつく)事には批判もありますが、「どのデッキでも逆転勝利できるようになった」というプラス面があります。


クリスペでもブロンズカードの種類を増やすことでデッキ構築の自由度が上がり、いろんなデッキが活躍できるようになります。

 

例えば青文明のデッキ破壊も、デッキ枚数を回復するカードを作ればかなりの抑止力になります。(くわしくはコチラの記事で)


クリスペはTCG・DCGに比べてカードプールの増加が少ないので、一気に追加するか毎月一定枚数増やしていくといいかと思います。


ゴールド以下のカードのレンタル開始

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クリスペではプレーヤーがマーケットでカードレンタルできる機能があります。


現在レジェンドカードしかレンタルできませんが、どこかでゴールド以下のカードもレンタル可能にして欲しい所です。


そうすればレアカードを持っている人はレンタルでSPLを稼げるようになり、持っていない人は大会時にレアカードを手に入れられるので一挙両得です。


ここにクリスペ側にも手数料のようなメリットがあると運営側にもメリットがあってよりいいかと思います。


レプリカカードのマーケット販売

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レプリカカードは非常にいいシステムなのですが、入手がランダムすぎて大会時に必要なカードが手に入らないのがネックです。


マーケットやmagiで出品される事もありますが目当てのカードがあるかは出品者次第になります。


そこで公式がレプリカカードをマーケットでレンタル販売する形にすれば、大会など必要な時にレプリカを手に入れることができます。


上述のゴールド以下のレンタルとの兼ね合いが難しいですが、プレーヤーの出品額より高く設定しておけば差別化できると考えています。


NFT化や売買のできないバージョンでの再録

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これはちょっと実現が難しい方法かもしれませんがあえて書きます。

レアカードをNFTではなく、売買(マーケット出品やmagiでの販売など)ができないなどの制限を設けた形で販売する方法です。


資産価値が低い代わりにレアカードを誰でも使えるようにする方法になります。


これはTCGでよく行われている方法で、例えば遊戯王の「青眼の白龍」にはレアリティの異なる同名カードが多数再録されています。


初期の最高レアであるアルティメットレアの「青眼の白龍」は20~25万円しますが、低レアリティの物なら数百円で購入できます。


NFTゲームとしてオリジナルの資産価値を下げずにゲームバランスを守る事は非常に大切なので、調整が難しいと思いますが一つの意見として書かせていただきます。


カードのインフレ

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あまりいい方法ではないですが、今後出るカードをインフレさせる事によって相対的に今の強カードを弱体化できます。


ただ仮にインフレカードを出しても問題が解決するわけではなく、過去のカードも一緒にデッキに入れて強化につながるのでいいとは言えません。


そもそもカードゲームは展開し続ける限りインフレするようにできているので、わざとやらなくても時間経過でインフレしていきます


インフレより他の方法で環境を整えた方がいいでしょう。


最後に

・新規プレーヤーが増え、新規がドンドン増えている
・プレーヤー拡大によるカード資産の格差が拡大
・NFTゲームとして今後の対策が求められる

いかがでしたか?


NFTゲームは始まったばかりで前例となるノウハウがなく、運営側も手探りで対策していると思います。


クリスペでは毎月ナーフのアンケートを行ったりSNSでプレーヤーの意見も取り入れやすいので、プレーヤー側も積極的に意見していいゲームにしていけます。


資産価値がある分プレーヤーも本気で取り組めるので、いい環境&新規プレーヤー増大に協力したいですね!


それでは!

ユーザー名:キン肉マン3世
ID:069121


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