五島(福江島)へ移住を決めた理由〜その5(最終章)〜
みなさん、お久しぶりです。
前回の記事で、五島の面白さをまとめて見てから、随分時間が経過してしまいましたね。
その間、僕は何をしていたかというと...
主に魚や山菜を採ったりしてました。笑
「最強の装備」と称して、モリやらなんやらゲットするという予告をチラッとしてましたが、あれよあれよという間にその最強の装備が集まり、夏〜11月まではほぼ毎日海に潜ってました。
おかげさまで、魚を捌くのが超速的に速くなりました。笑
11月からはさすがに水温も下がってきて、一度風邪をこじらせてからは懲りて自粛。
ヒマだし、そろそろ海外に行くか、と思っていた矢先のコロナショ〜ック!( ゚д゚)
2020年4月23日現在、収束どころか拡大の一途を辿るばかり。
そんなわけで、結局ほぼまる一年、五島にとどまることになったのですが、結果的にそれが良かった。
というのは、当初期待していなかった、オフシーズンの五島の魅力に気づけたからです。
今回は「最終章」と題して、移住してから1年経った今の心境と、これから移住を検討する人の具体的なアドバイスをお伝えできればと思います。
移住してから1年経った今の心境
いやぁ、移住して良かった!
これが結論です。
特に大きな理由として、2つほど。
①外的原因 : 都市圏にいることのデメリットを改めて強く感じた。
「リビングコストが高い」「とにかくみんな忙しい (かまってくれないので寂しい)」
これが、僕の中で2つのマイナス要素でしたが、五島に来て2つとも見事に解消されました。
何をするにも、基本的に安いし、割と暇してる友達がたくさん出来た。笑
よくよく考えれば、この2つの要素はそれぞれ関連性が深いので、どちらかが解消されるのは必然。
「リビングコストが高い」→「たくさん働かなきゃ」or「給料のいいとこで働かなきゃ」=いずれにしても忙しくなる
という、シンプルな図式が成り立つからです。
じゃあ何故、僕だけが暇だったのかというと、それは封建主義時代から続く支配構造の中で演者が変わっただけの資本主義という社会構造の中で社会のヒエラルキー上部への羨望が薄れ世界から取り残され...(以下 略)
②内的原因 : 暮らしのリズムが自分に合ってる。
・道端で会ったらまず15分、約束して会ったら2時間が基本
・遅刻しても怒られない (だいたい30分くらい押して始まる)
・「今日ヒマ?」→「うん」の確率が高い (アポ取り不要)
・とにかく金を使わない (家で会うし、色々タダでもらうので)
・仮に誰もつかまらなくても、自然で遊び放題 (悪天候時はNetflixが親友。ちなみにネット爆速。使ってる絶対数が少ないからと思われる。)
これは神聖かまってちゃん(実際には聴いたことないが)の僕にはかなりメリット。
かまってもらいたいくせに、いざ人と会うと1日で疲れて「もう3日くらい誰とも顔合わせないでこもりたい...」という症状が発症するのだが、そういう時も一人になれる環境(海の中とか山の中とか無人島とか)が完備されているので最高。
もともと、フリーランスとして収入があったのは確かに強みですが、こっちに来てからマネタイズしてるものもしてないものも、色々と挑戦する余裕が生まれました。
コロナで給食に使う予定だった養鶏場の卵が大量に安くなってたので、ほぼ毎日プリン作ってたら経験値上がって来たので、最悪プリン職人になるという手も。
これから移住を検討する人の具体的なアドバイス
①まずはパンデミックが終わるのを待とう!(^o^)
②落ち着いたら、一度下見に来てみよう!(^o^)
③短期で移住体験してみよう!(^o^)
④とりあえず、ノリで引っ越してみようか。ダメだったら帰ればいいじゃん!(^o^)
ということで、シンプルにアドバイスしてみたのですが、あえて一つ、付け加えるならば、それは、『地元の人と一緒にまわって、魅力を教えてもらう』と全然違う、ということでしょう。
これは、ある程度はどこに移住するにしても当てはまると思いますが、特に、観光地ではない田舎に移住する際は極めて重要と言えます。
なぜなら、観光地ではない田舎というのは観光インフラが整っていない場合がほとんどだからです。
もう少し具体的に言うと、「観光客がその地に何を求めて来ているか分かってない」「何が観光客にとって魅力的なのかが分かっていない」「自分たちが日常していることが観光客にとってどれほど魅力的か認知していない」という場面を多々眼にします。
僕的には、五島には「めっちゃ綺麗な海だけど、沖縄と比べて人が少なくて安価な穴場感」を求めていたりするのですが、それがなかなか伝わらない。
もちろん全部とは言いませんが、ガイドブックや観光MAPに載っている「見所スポット」に行っても、「うん...(^◇^;)」ということが多いです。
もっとはっきり言うと、ショボい!
そのくせ、無駄に行くのが大変だったりする。笑
なので、「2回目はもういいかな」となってしまうことが多いのですが、これは非常に勿体ない。
田舎の魅力とは、得てしてそういうところには載っていないところにあります。
例えば、
草ぼうぼうで軽自動車一台やっと通れるくらいの道幅の農道の先に、息を飲むような絶景のビーチがあったりとか。
看板すら出してないので、案内してもらわないと絶対たどり着けないけど、地元の人なら当たり前のように知ってる飯屋が激ウマで1000円以下だったり。
地元の人的には、「人様にやるようなものではない」と言って捨ててしまうような魚が東京では1尾1000円以上の高級魚だったり。
地元の人的には「雑草」と思っているヨモギや山菜が取り放題どころか、むしろ取って感謝されたりとか。
こないだも友人から「たけのこ、たくさん生えて困ってるから取りに来てくれない」って頼まれたり。(たけのこって高級品じゃないのか?)
↑これの4倍くらいの量を、つるはし片手に掘りました。(¥0)
最後に
今、五島を含め、地方は深刻な人口減少に困っています。
でも、その対策として彼らの言う「観光」を続けても、はっきり言って未来はないと思うんですよね。というか、下手したら逆効果。
むしろ、「自分たちの土地がいかに恵まれてるのか」っていうことを客観的に見て、売り出すことができれば、そこに魅力を感じる人もたくさんいると思う。
2018年にクロアチアに行った時、「Locals know the best!」(地元の人が最高のものを知ってる)というキャッチコピーを街全体で見かけたのですが、さすが、国の収入の8割を夏の2〜3ヶ月の観光業に依存している国だから、気合いが違う。
そのキャッチコピー通り、本当に、地元の人がその街の見どころを一番知ってるから、どの街も赤屋根と海で似た景色ではあるけど、それぞれの魅力をちゃんと感じることが出来た。
これは見習えると思うんだよなぁ。
だから、それを熟知している人と一緒にその土地に行って、多くの観光客が知らない秘密を教えてもらってください。
たぶん、観光MAPとかに載ってるとこまわるより、17倍くらい楽しいから。(なんとなく素数にしてみました)
五島でよければ、僕も付き合いますよ。
おわり