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「狭く深く」と「広く浅く」

狭く深く、広く浅く。


主に人間関係や趣味に関して聞くことの多い言葉ですが
僕はこの言葉の大事な側面をずっと見落としていたことに気がつきました。


狭く深く は 好きなことだけをひたすらやること。
広く浅く は そつなくこなすこと。


そんなイメージを勝手に持っていました。


まず僕の思っていた狭いってどのぐらいの狭さ?
部屋にしたら1ルームなのか、はたまたタタミ1畳分ぐらいなのか。
深いって何メートル?
道路沿いの溝の深さなのか、海に潜った深さなのか。


自分がワンルームぐらいの世界しか知らなかったら
ワンルームは広いと思うわけです。つまり狭い=タタミ1畳
2LDKベランダ付きの部屋を知っていたらワンルームは狭くなります。
お屋敷みたいな豪邸を知ったら2LDKも狭く感じます。


道路の溝の深さしか知らなければ近所の川でも深く感じるし
深海の深さを知っていれば川なんて深くも何ともないと思えます。


思えるだけで体験したら「深い!!溺れる!!」ってこともあるから体感とのすり合わせも必要ですが…
溺れたら苦しいものは苦しいですからね(笑)


狭さを知るには広さを知り、浅さを知るには深さを知らねばならないのではないでしょうか。そして僕も含めほとんどの人が広さも深さもそんなに知らないんだろうなと思います。だから知った気にならないことが本当に大事だなと思います。
無知の知ってやつですね。



まず広くちょっと深く視野を広げてピンときたら掘ってみる。
しっくりきたものがあればもう少し掘ってみる。
やっぱり違うかったら掘るのをやめて、これだと思ったら深く掘ってみる。
その間にも広くちょっと深くは進めておく。
すると今掘っている場所がある視点で見たら全然的外れだったと気づいたり
逆に「あ、この場所でなら使える!」と思いもよらぬ役立ち方をしたりします。

これが広さを知る良さだと思います。


これだ!と思うものを掘る中で浅いものしか知らないと自分が周りよりもやっている、優れていると思い込んでしまいそうになります。
本当に深く突き詰められたものを知っていたら自分が今どのぐらいの深さなのかを測ることができます。

これが深さを知る良さだと思います。


つまり狭く深く 広く浅くは全部が絡み合ってひとつの物事を見る指標なのではないでしょうか。


どう物事に接していくかは自分次第だと思います。
その時に選択肢も多くて自分の位置が分かるとより面白く過ごしていけるのではないでしょうか。


僕は知っている世界を自分で狭めていたことをようやく自覚したので
遅ればせながら今からでも色々知っていきたいなと思っています。




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後藤大
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