俺が○した。
俺があの子を○してしまった。
1.出会い
15歳春。
高校に入学した僕は弓道部に入部した。
理由は小学生時代の担任が弓道をやっていて、その先生が大好きだったからだ。
弓道は高校から始める人がほとんどだった為、最初から実力において差はなかった。
そのせいもあってか同級生の友達がたくさんできて、少し経ち部活にも慣れてきた頃ある友達から「高校と言ったら青春でしょ!恋愛しなきゃ!インスタは必須!」
と言われ僕はインスタを入れた。
中学校の同級生や、高校で出来た友達を一通りフォローした後、『おすすめ』の記載で知らないアカウントがたくさん出てきた。
どうやらインスタ側からおすすめされているらしい。SNS初心者だった僕はそのおすすめアカウントを片っ端からフォローした。
その中に「彼女」はいた。
当時TikTokは今で言う「古参」に当てはまる時期で友達と撮影してはTikTokでなくインスタのストーリーに載せていた。(はさみとか銃のやつとか幸せはいつも続かないとか)すると近くの公園で撮ったストーリーに突然。「私もその辺に住んでます!」と彼女が反応してきた。
最初は誰だか分からなくて少し戸惑ったが、「おすすめにいた人か!」と思い出しすぐに返信をした。割と話が続いて1時間程やり取りをした後LINEを交換した。
そこから初めて会うまでに時間はかからなかった。
LINEを交換してから2日後、当時僕はダーツにハマっていて、よく一人でダーツやボウリングが併設されているゲームセンターに通っていた。
今日も1人でダーツを投げていたところをストーリーに載せるとまたすぐに反応が来た。「わたしも遊びに来てます!一緒に遊びませんか!」
知らない人と会ったことがなかった僕は正直あまり気が進まなかったが、相手が年下の女の子ということはわかっていたので、危険はないだろうと思い「きぐうだね!15分後くらいなら全然いいよ!」とすぐに返信した。
集合時間と場所を決め、僕は集合時間までの間に髪を直したり、トイレに行ったりとにかくドキドキして落ち着かなかった。
そして少し早く到着し待っていると、少し遅れて
彼女がきた。「ごめんなさい遅れちゃって!」
彼女は思っていたより小さかった。しかしそれよりも、「可愛い」とにかくかわいかった。
彼女は2つ年下の13歳で中学2年生。
大人になると2歳差など対して変わらないが当時の2歳差は大人と子供も同然。※以下、ゆき(仮名)と呼ぶ。
「1人でよく来るの?危なくない?」と僕が聞くと「子供扱いしないでくださいー!中学生ですし!」という。実際、僕の周りも昼間に1人でゲームセンターに行く友達は何人もいたのでそれ以上は何も思わなかったし聞かなかった。
ゆきはボブヘアでとても細く、性格は少しボーイッシュで、体を動かすことが大好きな子だった。
その日はゲームセンターで夕方まで一緒に遊び家の近くまでおくった。そして次に会う予定を決めた。次はバドミントンでもしよう!と。
15歳の6月、こうして僕はゆきと出会った。
2.「恋愛と引き金」へ続きます。