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2024寒露日記

誕生日があった三連休は『台湾土産話』の制作に明け暮れた。
人との予定を入れず、自由に過ごすつもりだったけれど、全然予定を入れなければそれはそれで終日ダラダラしてしまうに決まっているので、昼はどこで食べるとかだけざっくり決めて、外へ出る時間を挟んでめりはりをつける工夫をして。

週末は金曜の夜から始まっているので(金曜の夜が一番やる気出ませんか?)、さっと夕飯を食べたらすぐ組版に着手。ここで無理をしても翌日の制作に響くので、ほどほどで切り上げて入浴して、友人からもらったチョコレートをあてにハイボール飲んでたら日付を超えた。

甘いカバランハイボールとリンツの組み合わせにはまったのは、数年前のバレンタインの後に近所のスーパーで値下げされていた「お父さんへ」セットに同情して買ってみたときに知って以来

去年の誕生日のことをチラッと思い出して頭を振る。せっかくの連休なのに、行きたい映画もない。ほしいものもとくにない(しいて言えば、制作のない休みがほしい…)。今は制作に意識が取られているけれど、欲しいものがないっていうのはもしかして幸せなんだろうなあとぼんやり思う。

朝はゆっくり起きて、すばらしい天気だったのでまずは恋する惑星のサウンドトラックを聞きながら大量に洗濯。

あまりに気分がよいので、モーニングは外でとった。道端で偶然、前職でほんの少しだけ一緒だった同僚と鉢合わせ、おしゃべりして別れる。数時間集中して組版作業し、遅い昼はいつものカフェでとる。月刊みんぱくを読む。(Twitterへのポストは後日)

戻ったらまた組版作業。
余波舎さんで取り寄せていた点滅社さんの『歌集 宇宙時刻』をやっと購入し、最後の一時間くらいはと、喫茶店で読みながら過ごした。

自由律短歌のこと、まだよくわかっていないのですが、「熊(1)」を読んだくらいから急に「…なるほど!?」となり、ぐっと引き込まれた。一方で最後のほうに定型短歌も出てくるギャップ。定型も詠めるんじゃん!って笑いそうになった。わたしはリズムで言うとやっぱり定型のほうが好きなのだと思うから、たまに定型の字足りずくらいのノリで読めるのが出てくるとドキッとするのだと思う。歌集にするとそのあたりの連続性で味わえるからとてもよい。ブランデー入りのカフェロイヤルですこしばかり陽気になっていて、帰ってきてキッチンに転がっていたスパイスド・ラムの残りを氷も入れずに雑に注ぐ。ちょっと寒いベランダで、8 1/2を観て、モノクロの美しさにため息をついた。とてもいい日だった。

連休二日目は朝風呂へ。

そのあとパン屋でサンドイッチとアイスコーヒーを買い、近くの公園で食べた。どこかから運動会の喧騒が聞こえ、10月だというのに右足首だけやたら蚊に刺された。

この日は『台湾~』の扉を制作するための素材撮影をして、夜はアニメを見ながらチマチマと紙面のあしらいをいじっていたもんだから、やたらと可愛い雑誌風にカラフルになってしまった。

連休最終日を入稿目標にするのはよくなかったかも。ここへきて突然日和ってしまい、夕方までやる気がログオフしていた。近所の定食屋で朝食なのか昼食なのか夜食なのかわからない定食セットをがっつり食べて元気を出して、それからようやく取りかかったけれど、初校と呼べる状態に持ってこれたのは夜10時になった頃だった。最終チェックなんかしていると朝までかかってしまいそうだったためあえなく入稿をキャンセルし、翌日に延長。あとは入稿チェックだけだから大丈夫!と思い、火曜は定時で帰ってすぐチェックに取りかかったけれどたった40ページに7時間かかるとは思ってなかったから参った。夕飯もシャワーも手早く済ませたのに、全て終わったのが2時とかだった。平日にこんなちょうしの社会人などクソである。そんな自己嫌悪があるから入稿の達成感などほど遠かった。連日の睡眠不足が気になるけれど、なぜか日中も元気であるからこの後がちょっと怖い。

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