回文集「くるくる・えぶりでい」2/17
皆さまご存じのように、1年の365日(今年は366日)は
皆それぞれが、何らかの記念日になっています。
これを題目に、毎日1本ずつ回文を創作していったのが
私の回文集「くるくる・えぶりでい」です。
ここで私の回文作りのルールについて説明いたしますと、
●濁音も半濁音も清音と見なす。つまり「ばびぶべぼ」も「ぱぴぷぺぽ」 も「はひふへほ」と同じです。
●拗音も清音と見なす。つまり「ひゃ」と「ひや」は同じです。
●促音も清音と見なす。つまり「なっ」と「なつ」は同じです。
●現代かなづかいでも、歴史的かなづかいでも構いません。
●方言などを使用するのも自由です。
などなど、私は回文作りのルールをゆるくしてありますから
何とか「くるくる・えぶりでい」を完成させることができたのだと思います。
これらの作品のうち数十作は、すでに公開済みの小説「ころがる彼女」の
中に取り入れていることを、あらかじめお断りしておきます。
全366作の回文。それを今日から1日1作ずつ公開していきますが、
出来の良いものもあれば不出来なものもあり、そこは皆さまの
温かいお心をもってお楽しみいただければ幸いです。
では、さっそく。
きょう2月17日は「天使のささやきの日」です。1978(昭和53)年のこの日、北海道の幌加内(ほろかない)町・母子里(もしり)で、氷点下41.2℃という国内最低気温(非公式)を記録しました。これを機に地元の若者たちが、輝きながら浮遊するダイヤモンドダストを「天使のささやき」に見立て、その美しさを鑑賞する幻想的な催し「天使のささやきを聴く集い」を毎年実施しています。では回文を。
輝くを、囁くと
見立て、民。
溶く、優さ。
奥や、花芽。
[かがやくを ささやくと みたて たみ とく やささ おくや かが]
ダイヤモンドダストが、太陽の光を受けて、きらきらと輝く様。それを、天使たちのささやき合いに喩えた地元の人たちの感性は、なんてロマンチックなのだろう。静かに溶けていく細氷たちの姿は優美で、奥のほうでは雪の結晶がきれいにつながっていく。まるで花の芽のように。