本拠地球場のホームランの出やすさについて〜左右差はあるのか?〜
みなさん、こんばんは。
久々のnote投稿です(毎回言ってる気がする)
今回はみんな大好き(?)ホームランについて書いていきます。
テーマは本拠地12球場のホームランの出やすさ、特に「打者の左右によってホームランの打ちやすさに差が生まれるのか?」についてデータと球場特性を踏まえながら話を進めていきたいと思います。
1. はじめに①
球場ごとのホームランの打ちやすさについては以前より「神宮ではホームランが出やすい」とか「ナゴヤドームや札幌ドームは広くてホームランが出にくい」などなど、ある程度球場ごとの特性は知られてますし、最近ではPF(パークファクター)の概念も少しずつ広まってきてます。
それに加えて「甲子園は浜風で左打者はホームランが打ちにくい」や「マリンスタジアムは強風で本塁打が出にくい」と言った特殊な環境も野球ファンであれば多くが知っていることでしょう。
今回はそれに+αして実際のデータを交えて検討していきたいと思います。
2. はじめに②
今回は楽天ファンのジャッカル氏(@Su_per_ori)が「楽天生命パークは左打者不利なのでは?」と疑問を持っていたようですので、私なりに調べてみたのがきっかけです。
あまりそのようなイメージを持っていなかったので、ついでに全12球団の本拠地に関しても調べてみました。
簡単な考察になりますが、見ていいただければ幸いです。
3. 球場別本塁打実績
今回は2015-2019年の4シーズンのデータをまとめてみました。
冒頭からあれですが、今回両打ちの打者に関しては詳細(どちらの打席に立ったか)を確認していませんのでご了承くださいm(_ _)m
◎本拠地球場別 本塁打数
(見づらい…)
基本的に左打者の本塁打は少ないですがこれだけではよく分からないので、打席に占める本塁打の割合を次で示します。
◎本拠地球場別 本塁打/打席
左打者に不利と言われる甲子園だけでなく、基本的に左打者の打席に占める本塁打の割合は右打者より少ないのが分かりますね。
本塁打数上位もほとんどが右打者で占められていますし、単純に左のスラッガーが右打者より少ないだけで、これだけでは球場ごとの特性は見えてきません。(今さら述べることでもないかもしれませんが)
4. 球場別&左右別パークファクターの算出
次にPF(パークファクター)について考えていきたいと思います。
パークファクターは本拠地とそれ以外の球場の1試合あたりの本塁打数の比率から算出されるため、チームの打撃力に左右されずに球場の本塁打の出やすさを測れる指標ではありますが残念ながらこれだけでは左右別での検討はされておらず、甲子園の様な特殊な球場の特性を評価できていません。(実際にされていたら教えてください)
そのためこれまでの定説通り甲子園球場が本当に左に不利な球場であるならば、阪神の左打者は指標的には過小に評価されている可能性があるということですね。
では実際に2016-2019年の4シーズンのパークファクターを確認してみましょう↓↓↓
(※通常試合数当たりで計算しますが、左右の打席差を考えると誤差が生まれそうでしたので、試合数割りではなく打席数割りで計算を行なってます)
本塁打自体イベント数が少なく単年では数字のバラつきがあるので、実際にパークファクターが使用される際には3-5年の値を平均して用いられます。
4シーズンの数値を眺めてみると
・甲子園(左不利)
・広島(右不利)
・仙台(左不利)
・千葉(右不利)
で複数年の傾向があるような気がします。
母数が少ないので何とも言えないところもありますが、今回きっかけとなった楽天生命パークは若干左打者不利な傾向がありそうで、特に昨年は左打者で0.69とかなり低い数値(札幌ドーム並み)を示しています。
左打者の多い楽天ですが、実はホームランを損している可能性があるかもしれません。(逆に二塁打や三塁打を得している可能性もある)
今回両打ちの選手の内訳が集計できていないこともあり、かなりアバウトな数値になってしまっているので精査は必要ですが、甲子園球場だけでなく他の球場でも左右の差が出てくる可能性は高そうです。
5. PFの左右差を生み出す原因
実際このパークファクターの左右差を生み出す要因は主に風ではないかと多くの人が想像がつくのではないかと思います。
甲子園は南西からの浜風が南西〜西南西方向から吹いて、ライト側からレフト側に流されることで左打者のホームランが出にくいと言われています。
それでは今回のきっかけとなった楽天生命パークについて考えてみたいと思います。
楽天生命パークはおおよそですがバックネットが北方向、ライト側は西、レフト側は東に位置しています。
宮城県は西側に奥羽山脈があり、東側に山がないため山越の強い西風が吹く特徴があるそうです。
甲子園と同様、ライト側からレフト側に流される風が吹きやすい可能性があり、左のPFが低い傾向になっていた可能性はあるかもしれませんね。
これに関してはもう少し調べていきたいと思います。
6. まとめ
今回はホームランパークファクターを左右別に算出し、球場ごとのホームランの出やすさ/出にくさを検討してみました。
やはりこれまでの定説通り甲子園球場は左打者にかなり不利なのが分かりましたし、他の球場でも同様の傾向がありそうだということが見えました。
かなり雑なデータのまとめと簡単な考察となってしまい、あまり有益ではなかったかもしれません。
ただこれまで球場全体で評価していたパークファクターですが、左右差を考えることで編成(左右のスラッガーの指名方針)やテラスの増設、ファールゾーンの縮小拡大などなど、戦略に繋がる可能性もあるのかなと思います。
海外のように左右非対称の奇抜な球場など出てくると更に面白く野球が見られるかもしれません。
時間がある今だからこそ、これを機に自身の贔屓球場の特性などを考えてみてはいかがでしょうか。
以上、ごしまでした。
拙い内容でしたが見て頂いてありがとうございましたm(__)m
かなり手探りで進めた内容ですので、ご意見ご感想頂けると幸いです。
データ参考:日刊スポーツ
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