台湾Lovers
先日、出張で台湾に行きました。日本で台湾料理屋を展開する得意先のオーナー様が度々視察に行っており、貴重な機会なのでお供させていただきました。随筆で少々長文&駄文ですが、お付き合いくださいませ。Let's Taiwan!!
台湾。イメージではグルメな街としか浮かばないド素人がこの視察で何を吸収できるか、期待に胸を踊らせてその日を待ちわびていた。
とうの昔に切れてしまったパスポート。次はいつ日本から出るか分からないので5年にした。飛行機やホテルなど諸々の手配は先方がやってくれていたので、もはやこのパスポートだけ取れば万事解決である。
しかしというか、やはりというか。初っぱなから蹴っつまづく。旅の高揚感でかかり気味の馬は出走ゲートからうまく出られず、ヒヒーン!という声をあげたのだった。
先方に伝えていた情報。
石川豪士 Goushi Ishikawa
今思えば、なぜこんな思い回しをしてしまったのだろう。いつもならGoshiでなんら問題ないのだが、直近の何かの手続きでローマ字表記で「u」を入れたのが頭に残っていて、上記で伝えてしまっていた。パスポートを申請するにあたり、過去にGoshiで登録されているので変更はできないとのことだった。
こいつはヤッベェぞ。
大慌てで先方に連絡する。一文字間違って伝えてしまったことを詫びる。なんとかならないかと問う。たかが一文字、されど一文字。一文字違えば当然別人である。小島と大島ぐらい違う。頭が真っ青になり、ヘボン式の呪いにかかってしまった。
旧正月の直前ということで予約が込み合っており、再手配できるか微妙なラインというLINE (うまい)がきた。こればかりは神に祈るしかない。都合のいい時だけ頼りやがってという声とバカでかい舌打ちが聞こえた気がしたが、なんとか聞き届けてもらえたようだった。ありがとう、神。
そんなこんなで当日。飛行機も久しぶりだなと思いながらのフライト。しばらく読書していると機内食が運ばれてきた。恒例のビーフオアチキン?ではなく、少し長い英語だった。マネキンのように固まっていると、隣の席の学生と思われる女性が、ポークソテーかパスタです。パスタはペンネでバジル風味ですよ。と訳してくれた。優しい。お礼にデザートの抹茶ケーキをあげようと思ったが、学生は食べてすぐ寝てしまったのであげそびれた。ダサすぎる。
その後挽回を図るためドリンクをオーダー。
少しこなれた感を出したかったのでウォーターをウォラと発音したところ、コーラがきた。
ダメだ。向いてない。
とかなんとかやってるうちに、あっという間に到着。台北来了!!
昼頃に着いたので早速街中で昼食をとることに。一気に台湾ムードが漂う。
もう見て分かる通りバカ旨。醤油ベースのタレに紹興酒と八角の香りが妖艶に漂う。なにこれ?マジで中毒になるぞ。アテンドしてくれた方の説明では、日本のルーロー飯と違って肉よりも脂が中心になっているとのこと。コクがあって非常にジューシー。ルーロー飯は飲み物。
見事なスタートダッシュを決めた一同はカバランウィスキーの蒸留所へと向かう。
カバランは広大な敷地と世界でもトップクラスの生産能力をもっており、その規模は絶大。
メインエントランスから蒸留所まで車で移動しなければならないほどである。
この日は日差しが強く、亜熱帯特有の熱気で汗が出てくるほどだった。2月で??
その後蒸留所内を見学。細かい所は割愛。
お楽しみの試飲である。
熟成樽ごとに味わいの違うウィスキー。バーボン、シェリー、オロロソ、フィノなど。ピートがきいたものからキャラメルやハチミツの香りがするものなど違いが分かりやすい。ジャパニーズウィスキーにも似た繊細さも感じられる。なるほど日本人にも人気なワケだ。
堪能後はネギ畑を抜け、ホテルまで戻る。
初日の夕食は台湾で数店舗展開している円卓のレストラン、欽葉(シンイェ)。
高級感のある当所は、比較的年齢層が高く接待や会合などで使われているようだった。
以下メシテロ↓
うーむ。やばすぎるな。思い出しても旨い。
思い出し笑いならぬ、思い出し旨い。
そしてコイツで流し込むッッ!!
キマッた。完全優勝。脳内がエレクトリカルパレード。ゲップで一気に流し込み、オネノーントゥザブレカドンってな具合にね、いきたいっすねイーっすね!!Yeah!シンイェー!
腹も満たされた一同は、もうひと飲みしにバーへ向かう。
こちらのお店、台湾No.1バーテンダーとして名高いAngusさんがオーナー。めちゃくちゃ幸運なことにAngusさんがたまたま来ていて話が出来た。(紳士で超イケメソ) ありがとう、神。
酒だけでなく雰囲気にも酔ってしまいそうな店内はシックでクール。ナウでヤングな若者でごった返していた。青山とか六本木にあったら間違いなく流行るだろう。
いい感じに酔ったので初日はこれにて終了。
晩安。
次の日は、朝食で大人気の豆漿(トウジャン)を食べに移動。トウジャンとは熱した豆乳を少し高いところから注ぎ、ホロホロに固めた料理。超雑な説明だけど、ホントにそう。
ズゾゾっといってみると、あ、甘くないんだ。
ミルキーだが薄味で少し塩気がある。茶碗蒸しに近いかも。揚げパンをつけて食べるスタイル。だが揚げパンを買いすぎて胃がかなりもたれたので揚げパンは残した。うん、確かにこれは朝メシだ。
それから台湾ビール工場へと向かう。
新幹線で台中へ。
台中駅に着くと車に乗りこみ、街中でも眺めるか~と思ったらすぐ着いた。近すぎ晋作。
ここでも詳細は省くが、やはり世界規模のスケールは圧巻だった。日本では主に「台湾ビール」がメジャーだが現地では低アルコールのものや糖質ゼロ、IPA、ヴァイツェンなどがあり日本のビールと酷似していた。ちなみに国内シェアは驚愕の46%!!どこいってもあるわけだ。
一同台北へカムバック。
やはり来たからには行っておきたい夜市へ。
旧正月前というのもあって、めちゃくちゃ活気があった。でも正直食べたいものは何もなかった。中でも臭豆腐。もう字から香ってるし。
案の定、店の前を通り過ぎた瞬間に鼻を覆いたくなるようなニオイ。きっつ!!日本だと対抗馬は納豆だと思うが全然かわいいほう。これは克服する必要のない部類。すまんな臭豆腐くん。
ちょいと寄り道してゲーセンに立ち寄る。
20台湾ドル(だいたい100円)で1枚のコインと取り替える。当たるとチケットみたいな紙が出てきてポイントに応じて景品がもらえる。(ぬいぐるみやフィギュアなどのオモチャ)
この写真にも映っているが、狙いはチュンのクッションである。中単騎。
で、早速両替をするためドル札を機械にぶちこむのだがここで鬼のチョンボが炸裂する。日本のゲーセンだとデカイ札を入れた時、いくら分買うか選べるというワンクッションがある。だがこちらの両替機、入れたら全部コインに替わってしまうのだ。(みんな当たり前だろと言っていた)
吸い込まれる1000台湾ドル。(約5000円)
ウィーン…
ババババババババババババ!!!
あばばばば!!
とまらん!!とまらーーんッ!!
ババババババババババババ!!
ヒヒーン!!ヒヒーン!!
…
謎の静寂がおとずれる。
両替機という名の打ち出の小槌からとんでもない量のコインが吐き出され、あっという間に店内で大富豪となってしまった。(両替しただけ)
…ね、ね、念のためね、念のため店員に聞いてみよう。もしかしたら替えてくれるかもしれないから、ね。通訳してもらう。すると、あー無理無理。いるんだよねーそういうヤツみたいなリアクションが返ってきた。まぁ無理もない。
だがここからが日本との違い。たまにそういうヤツいるけど、買いにきた人に交渉して売ったら?とのこと。
一筋の光が差した。まず仲間に300ドル分買ってもらう。100ドルは自分で使うとして残り600。これを売り切ればミッション達成である。時間も早く意外と人も来るので、いけるかもしれない。通訳してくれる助けを借りて、泣きそうなジェスチャーで交渉を試みる。
でもけっこうこういうヤツいるみたいで、みんなすんなり受け入れてくれた。温かいね。30分ほど遊戯したらチケットを計算機にかける。仲間の協力もあり、見事にチュンをゲットした。
ひと仕事終えたあと向かうのは、これまた繁盛バー「ハイボール」である。
現地学生や社会人が夜な夜な集まる地元のバー。内外装にこだわりを感じる。カクテルはお茶や烏龍茶をベースにしたものがハオい。こちらは吉祥寺や高円寺にあったら流行りそうな印象。どこの店でもそうだが1軒にドスンと腰をかけるのではなく、サクッと2、3杯飲んで次に行くのが台湾スタイル。
あ、この日の昼食は担仔麺(タンツーメン)だったのだが音速で食べてしまったので写真がない。不好意思。
最終日の朝は、ホテルのサービスでついている台湾式モスバーガーをいただく。
カツサンドとアイスティのセット。ソースがハチミツのように甘い。(というかハチミツ?)アイスティも甘い。台湾してるな~という感じ。さあラストデイが始まる。
最終日は小籠包の王道、鼎泰豐(ディンタイフォン)へ。こちら世界の名レストラン10選に選ばれた経歴を持つレジェンド。知らなかったことを恥じた。昼前からダーッと長蛇の列。回転するタイミングで運良くすぐに入れた。ありがとう、神。
焼き小籠包のように激アツな汁が飛び出るかと思ったが、あに図らんや少しぬくいくらいの温度で提供されていた。なるほど。これなら何個でもいける。スタンダードのものから海老、トリュフとわんこそばのようにガシガシ積み上げた。ちなみにこの記事はディンタイフォン川崎店で書いている。八重洲や横浜などにもあるのでぜひ行ってみて欲しい。
腹ごしらえをしたあと向かうは、古き良き問屋街、迪化街(ディーファージエ)。台湾一の問屋街で乾物や漢方、布問屋が大集結している。
レンガ調の街は風情があってノスタルジック。
何を買うでもなくぶらぶらするだけでも充分楽しい。たまに、またお前かと言わんばかりに臭豆腐屋が出てきてイラッとする。ここでは量り売りの台湾烏龍茶をゲット。土産用に買ったけど、もう飲んじゃおうかと思い始めている。店内で飲めるワイン屋があったので、旅を振り返りながらチアーズ!
最後にこの遠征を通してのまとめです。
台湾は日本の窮地に何度も救いの手を差しのべてくれる人情に溢れた国で、今回それを肌で感じました。第二外国語が中国語なのにも関わらずシェイシェイしか話せない人間でも活動ができたのは、現地の方の親切な対応によるものです。これを機に、より台湾を知り活動の幅を広げて行けたらと思います。(臭豆腐だけは克服しませんが)
同行して下さった皆さんには本当に感謝です。
オフ会などまたやりましょう。
それでは最後に私が唯一話せる言葉で締めたいと思います。
謝謝!!
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