蒙古タンメン中本
辛うま、といえば何を思い浮かべるだろうか。そう。中本である。これは街頭アンケートをとってもかなりの票を獲得できるのではないだろうか。
自分の中本との出会いは高校2年の頃。当時仲の良かった友達グループが中本にハマっており、放課後よく連れていかれるようになった。
高校が東中野にあり、総武線で一駅の大久保駅で降りる。韓国街を抜けて10分程歩くと、目的地の中本新宿店につく。
放課後なのでまだ夕飯には早く、ほとんど並ばずに入れていた。しかも中本は提供スピードがめちゃくちゃ早く、回転率も良い。
着くまでの間、今日は麻婆を大盛りにするとか、油を多めにするとか、麺を固めにするとかカスタマイズに余念がない。
いやむしろ、昼休みからコンディションを整えてきている。
食べ盛りの高校生は、昼飯をOL並みに軽めに済ませ、放課後のラーメンに全力を注ぐのであった。
この禁断の果実を知ってからというもの、通いにかよい、実に年間200食を記録した。ポイントカード1枚を仲間4、5人で回すと、ものすごい勢いで貯まっていった。
別にいらないオリジナルTシャツや、ジッポなども手に入れた。MAX200ポイント貯めたジッポは一瞬で壊れた。
ラーメンというと、淡麗系、家系、煮干し系、二郎系と色々ハマる人がいるが、自分はまさに中本系であった。ナカモトリアンであった。
冬は白菜が美味しい季節ですからね、とスタッフさんが話していたが、そういう問題じゃない。こちとら通年である。とにかく狂ったように食べていた。
ある日、あまりの頻度に家族が気になったようで、一緒に食べに行ったことがある。反応は、ただ辛いだけ。とのことだった。
なんとか説明したかったがうまくいかず、その辛さの奥に旨味があるんだよ、と店の看板に書いてあることをそのまま言ってしまった。浅すぎる。
それから大学に入り、社会人になり、近くに店舗がなかったためしばらく休んでいたが、ここにきて再び熱を取り戻してきている。
最近では、五目蒙古タンメンの麺を半分にし、固めにし、麻婆を足し、酢を少しかけるという大人の中本も覚えた。次の日の腹の痛みとも真剣に向き合っている。
これから初めて食べる方も、上級者の方も、みなさん充実した中本ライフを送ってほしいと切に願っています。
辛さの奥に旨みあり
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