KFC(ケンタッキーフライドチキン)
フライドチキン、といえば何が思い浮かぶだろうか。ファミチキ、シャカチキ、モスチキン、からあげくん。しかし、その群を抜いてケンタッキーなのは有名な話である。
学生の頃、一時期ケンタッキーでバイトをしていたことがある。忘れもしない池袋西口店。初めてのアルバイトだった。
チキンは、リブ(あばら)、ドラム(足)、キール(胸)、ウイング(羽)、サイ(腰)の5部位あり、リブ、ドラム、キールは1ピース、ウイングは小さいため0.5、サイは大きいので1.5扱いとなっており、複数個の場合はこれらを組み合わせてパックする。
たまに空気の読めない客が、全部あばらで!とか言ってきてチキンのパーツが一気に片寄り、次のお客さんのリブが無くなってしまう。そしてドラムばかりの悲しい3ピースができあがり、たまにクレームになる。
ホールスタッフはセールストークとして、注文にもう一品勧めることが指導されており、ついでにコールスローはいかがですか?などと付け加える。チキン2ピースの注文に、必要のないコールスローをねじ込もうとするのだ。
池袋西口はゲットーな街なので、一度のクレームが命取りになる場合がある。チンピラ風の男から、スマイルセットというおまけのお皿がつくオーダーを受けた。こんな怖い風貌でもスマイルセット頼むんだな、としみじみしながらキーを叩く。綺麗にパックをする。そして、
思いっきり皿をつけ忘れた。
すると数分後ブチギレの電話が掛かってきて、マネージャーは事務所のような場所に呼び出され、さんざんだったという。悪いのはどう考えても自分なのだが、どういうシチュエーションなのか全くわからなかった。かわいいお皿は罪だ。
12月はケンタッキーにとって年に一番の書き入れ時である。予約の電話は鳴りやまず、クリスマス当日はほぼパニック状態になる。
人気アトラクションを待つかのごとく、ずらーーっと並んだ異様な光景。こいつらどんだけ食べたいんだよと思いながらも列が長すぎて、さすがはケンタッキー!と思わずにはいられなかった。
それから十数年経つ今でも通い続けているケンタッキー。最近では、もはやチキンを頼まないカフェスタイルを覚えた。
ちなみに、ケンタッキーはホットコーヒーがうまい。カフェに引けをとらないほどに。あと、チキンにケチャップをかけてみてください。
まじで化けます。
コロナ収束後は海賊のように指をなめながら
豪快にチキンを食べましょう。
親愛なるカーネルへ
フィンガーリッキンググッド!
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