「心に灯をつけて」
ボクはドキドキしている。
いや、ドキドキどころか少し足がガクガク震えている程だ。
何故って?
体育館裏に呼び出されたんだよ。
放課後に来い!ってさ・・・
怖いからコッソリ帰ろうとしたのだけれど、
仲間達に監視させているらしく、結局逃げる事が出来なかったんだ。
ああ・・・ボクはドキドキしている。
いや、ドキドキどころか足がガクガク震えて、トイレに行きたくなってきたよ!
ああ・・・帰りたい・・・
でも部下がボクを見張っているんだ・・・
ああ・・・帰りたい・・・
「オイ!!待たせたな!!まさか逃げようなんてしなかっただろうな?オイ?」
来た!!
うわーーっ怖いっ!!
「今日はよ。お前に渡したいモノがあんだよ!受けとれよな!!
乙女の気持ちだっ!!!!」
えっ?!な、な、な、な、な、何だろ?!
お、乙女の気持ちっ?!
「明日答えを聞いてやる!またココに来いや!絶対に逃げんなよ!!!お前ら帰るぞ!!!!」
ボクはドキドキしている。
いや、ドキドキどころか足がガクガク震えている。
しかも少し漏れたかもしれない。
どうやらラブレターを貰ったみたいだ。
だけど怖くて開けられない!!
どうしたらいいんだ?!
怖い・・・
そうだ!!
旅に出よう!!!
熱りが冷めるまで田舎のお婆ちゃんの家で過ごせばイイんだ!!
決行は今夜しかない!!!
・・・しかし。
深夜2時。窓を少し開け、路地を見てみると・・・
ご本人が電柱の影からボクの部屋を見つめておられました。
あ、愛されているんだなぁ〜・・・
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「心に灯をつけて」和田アキ子 1972年
作詞・橋本淳
作曲・筒美京平
筒美京平先生によるソウルナンバー!!♫歌うは和田アキ子さん!!♫絶対最高なのは間違いなし!♫