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『hit song kills Rock star』①
ヒットソング・・・
それはアーティストにとって『一生の安泰』であり、また逆に『一生のプレッシャー』となり得るもの・・・
そう。それはまさに双刃の剣。
これはそんな『ヒット曲』に翻弄された、アーティストのストーリー・・・。
今回はサンフランシスコから登場した最高のロックバンド。
『NIGHT RANGER』のお話し『その①』です。
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『今度はハードな曲が満載のロック・アルバムになるよ!!!』
そんな台詞が彼等の常套句になったのは、何時頃からだっただろう・・・
1985年の3rdアルバム『7wishes』か?
次のアルバム『BIG LIFE』か?
一曲のバラードが大ヒットした事により、レコード会社、レーベル、そして何より『ポップス・ファン』の期待は、真夏の入道雲の様に膨らんでいった。
過度な期待により、彼等の重要な持ち味であった筈の『荒々しいロック魂』は徐々に削がれ、次第にまとまりの良いAOR的なナンバーが増えていった。
その事自体、個人的には問題無く、何より『バンドが納得して発表したものを真摯に受け止める』心構えですらあった。
実に素晴らしいファンではないか。
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ニューアルバムが出る。
購入し針を落とす。
悪くない。むしろ最高だ!
何度も何度も聴き込む。
しかし、何かが・・・
何かが物足りない。
そう。それはスリル。
火花散るギターバトル。
ポップでキャッチーなメロディ。
最高のサウンド。
他のバンドが喉から手が出る程に欲しいものを、彼等は常に持っていて、毎回必ずリスナーに提供してくれる。
しかし、何かが物足りない。
それは2nd、midnight madnessに充満していた空気。
『失う物は何も無い』
的な、攻めの姿勢から生まれた成功の美酒。
贅沢である事は充分に分かっている。
充分に分かってはいるのだ。
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『WHEN YOU CLOSE YOUR EYES』
2ndアルバム、midnight madnessからの4枚目のシングルカットだ。
◯ジャック・ブレイズ、ボーカル・ベース
◯ケリー・ケイギー、ボーカル・ドラム
◯ブラッド・ギルス、ギター・コーラス
◯ジェフ・ワトソン、ギター・キーボード
◯アラン・フィッツ・ジェラルド、キーボード
ツイン・ボーカルとツイン・ギターによる、見事なアンサンブル。
過ぎ去った青春時代に想いを馳せる『オヤジ・ソング』だった事に今回気が付いた。
そうか。やっとこの曲にピッタリな歳になったのだ。
この名曲を改めて味わってみよう。