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『UMA・スプーンおばさんの謎!』

 
ここは、とある喫茶店。男が二人、何やら変な話をしておりますよ。


「何だよ、話って?」


「いや、実は今日来て貰ったのはさ、ちょっと変な話なんだけど・・・お前以外には絶対に話せない事なんだよ・・・お前さ、『UMA』って知ってるか?」


「えっ?UMAって、ネッシーとかビッグフットとかツチノコとかのUMAか?」


「そうそう!そのUMAだ!!
でさ、『小人』ってUMAが実際に居るって言うじゃない?それこそ世界各地で目撃談が絶えずあって、ここ日本でもコロポックルとか緑のおじさんとか、昔から今に至るまで語り継がれているじゃない?」


「あぁ。聞いた事あるね。」


「俺さ、実はこの前、見たんだよ!小人を!たまたま寄った古いレストランの中でさ、オバさんの小人がお皿に残ったハンバーグを味見してたんだよ!!」

「えっ?!ホント?!」


「マジ、マジ!!15センチ位のオバさんで、首からデカいスプーンをぶら下げていたんだ!!」


「ス、スプーンだって?!まさか・・・」


「そうそう!!あれは間違いなくスプーンだったよ!!」


「マジか・・・」


「でさ。俺、気が付いたんだ。アレはきっと魔法的なもので小さくなっているんだって。あのオバさんが首からぶら下げていたスプーンに、魔術的な?チカラが込められていて、それを元に小さくなっているんだよ!」

「へェ・・・」


「だから世界各地に現れている小人って、実際は魔術で小さくなっている魔法使いな訳だ!!これは世紀の大発見だよ!!」


「で、僕に何をしろと?」


「お前さ、出版社に勤めてるじゃない?これを週刊誌で記事にしてくれないかな!?絶対に儲かるよ!!」


「分かったよ。記事の話を持ちかけてみるよ。」


「ありがとう!これで世界的な大金持ちだ!・・・って、アレ?
その首にぶら下げてるのはスプーンかい?」


「あぁ、うちのお婆ちゃんの実家、ノルウェーに伝わる魔除けのおまじないさ。知らなかったっけ?」

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翌日。
新聞の片隅に不審死の記事が載っていた。
就寝中に起きた不幸のようだが、薬物による心臓発作の疑いがある為に、現在調査中らしい。
しかし、部屋は全て施錠されており、また不審者の目撃も無い事から、事件の可能性は低いと思われる。

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『夢色のスプーン』 飯島真理
作詞・松本隆
作曲・筒美京平

NHKで放送していたアニメ
『スプーンおばさん』の主題歌。

強力なトライアングルによる、ファンシーでドリーミーな、まさに名曲!!
エンディングの『リンゴの森の子ネコたち』も同じトライアングルの作品で、これまた名曲です!!是非♫是非♫(^ω^)


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