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『意欲作。でも問題作?改めて聴こう。感謝を込めて・・・DURAN DURANカバーアルバム。』
カバーアルバム。
それは古今東西、様々なアーティストによって組まれてきた、云わば定番企画モノ。
・・・時にはレコーディング契約解消の為のアイテムとして。
・・・時にはマンネリ化に陥ったバンドの起死回生の一発として。
・・・時にはアイデアが枯渇し、出涸らしとなってしまったアーティストが、他力本願でヒットを出すべく、頼るものとして。
うーむ・・・。
どうやら私も少しポジティブじゃないイメージをカバーアルバムに対して持っている様ですナ。
やはりアーティストが己の魂を削り作り上げた、オリジナルアルバムが私は好きなのだ。
しかし。
良いですよ。コレ。
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『thank you』
DURAN DURAN 1995年
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White Lines (Don't Do It) / Grandmaster Melle Mel
DURAN DURANのメンバーが愛する、名曲の数々がパッケージングされた一枚。
登場するのは
エルビス・コステロ
レッド・ツェッペリン
ルー・リード
ドアーズ
パブリック・エネミー
などなど・・・
英国人ならではの選曲から、意外な選曲まで・・・
改めて収録曲、及びオリジナルアーティストを。
1. White Lines (Don't Do It) / Grandmaster Melle Mel
2. I Wanna Take You Higher / SLY & THE FAMILY STONE
3. Perfect Day / Lou Reed
4. Watching The Detectives / Elvis Costello
5. Lay Lady Lay / Bob Dylan
6. 911 Is A Joke / PUBLIC ENEMY
7. Success / Iggy Pop
8. The Crystal Ship / THE DOORS
9. Ball Of Confusion (That's What The World Is Today) / THE TEMPTATIONS
10. Thank You / LED ZEPPELIN
11. Drive By / DURAN DURAN
12. I Wanna Take You Higher Again / SLY & THE FAMILY STONE
ここに日本盤はボーナストラックが入る訳で。
聴いた感触として近いのは、アメリカのロックバンド『TOTO』が出したカバーアルバムか?
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デビュー当時から、常にサウンドをアップデートし続けている、DURAN DURANによるモダンでロックなカバーアルバム。
オリジナル楽曲を愛する人によっては、激怒したり、酷評する記事をネットなどで散見したりしますが、『コピー』ならともかく、これは『カバー』アルバム。
『カバーアルバムの醍醐味は、オリジナルアーティストに対し最高のリスペクトを捧げながら、いかに自分達の音に消化(昇華)出来るか?』でしょう?
同じ事を繰り返すバンドならまだしも、常に時代に、新しい事に挑戦し続けるバンドですもの。
これに尽きるのではないでしょうか?
かく言う私も前述のように、断固オリジナルアルバム派ではありますが、このアルバムを定期的にCDトレイに載せては聴き返すのです。
ウォーレン・ククルロ人脈からテリーボジオが参加していたり、トニー・トンプソンがファンキーなリズムを刻んだり、スティーヴ・フェローンが居たり、ドラムス隊も実に豪華。
でも一番はロジャー・テイラーがジョンと鉄壁のリズム隊を再度組んだ事でしょう。
聴き込めば聴き込む程、美味しく漂って来る。
誇り高き英国の香りよ・・・
刻を経た今、改めて
『thank you』 と。
(リリース当時は結構売れたので、今なら比較的安価で入手出来る作品です。是非♪)