『You Give Love a Bad Name』
本日はニュージャージーから。
35年前の夏。
待ちに待った、あるバンドのレコードが発売になった。
アルバムジャケットの品の無さには閉口したが(まぁ当時はリアルにこんな感じの時代感だったケドさ)、予想を遥かに超えた粒揃いの楽曲満載な3rdアルバムの登場に、私も友人達も大いに沸いた。
『これは絶対に売れる!!』
皆んな間違いなくそう思っていたのだが・・・
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今や80年代を象徴する大ヒットアルバムとして有名な、BON JOVIの『Slippery When Wet』だが、日本に於ける初動は実に鈍いものだった。
リリース時に行なわれた来日公演では、武道館の席が全て埋まらなかったりと、満を侍しての勝負作とは思えない結果だった。
『何で?!絶対売れるでしょ?!』
私も友人達も本当に不思議で堪らなかった。
その来日公演の模様がMTVJAPANにて放送された(後方からの固定カメラ映像)のだが、これが微妙な出来で(以降ジョンが禁じられた〜のイントロフレーズをエレキギターで弾く事は次第に無くなっていった)、更に日本での評価が下がった
・・・と思っていたのだが、それより数週間が経った頃・・・
ライブをイメージさせるド派手なプロモーション・ビデオがMTVで大ブレイク!
それによりシングル・チャートもグングン上昇していき、ついにはジョン・ボン・ジョヴィ念願のNo. 1に!!
ここに至れるのも、プロデューサーのブルース・フェアバーン、ソングライターのデズモンド・チャイルドの尽力有ればこそ。
勿論、今迄過酷なツアーを生き抜いてきたバンド、ボン・ジョヴィの『実力』による所なのだが、それを軽視する向きもいる訳で・・・。
イヤイヤ。彼等ボン・ジョヴィを軽視するなんて絶対に有り得ない話だ。
だってそんなヤワなバンドだったら、今も生き残っている訳無いじゃない?
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『アカペラ・イントロ』
をロックバンドの間で更にポピュラーな手法とし、アメリカン・ロックの流れを変えたBON JOVIの快進撃は、1985年の夏、まさにここから始まったのだ。
『You Give Love a Bad Name』
邦題『禁じられた愛』。
あの夏の感動を今も忘れない。