税
3級で学習済みの内容はこちら↓
◯課税所得
課税所得とは、税の対象となる所得のことを言います。法人税などは税法上の利益に税率をかけることで計算するのですが、税法上の利益と会計上の利益は必ずしも一致するわけではありません。なぜなら「会計上は費用と計上できても税法上費用とは計上できない」などの理由があるからです。
税法上における収益を益金、費用を損益といい、課税所得はこれらの差額に実効税率をかけることで求めます。
・益金不算入 ー
益金不算入とは収益として計上しているが、益金とならないことです。そのため税引前当期純利益からマイナスします。受取配当の益金不算入額などがこれにあたります。
・益金算入 +
益金算入とは収益として計上していないが、益金となることです。そのため税引前当期純利益にプラスします。売上の計上漏れなどがこれにあたります。
・損金不算入 +
損金不算入とは費用として計上しているが、損金とならないことです。そのため税引前当期純利益にプラスします。減価償却費の償却限度超過額や引当金の繰入限度超過額などがこれにあたります。
・損金算入 ー
損金算入とは費用として計上していないが、損金となることです。そのため税引前当期純利益からマイナスします。貸倒損失認定損などがこれにあたります。
課税所得はこれら4つの金額を調整することで計算します。
例)税引前当期純利益が600円である。次の内容を元に課税所得を求めよ
・益金不算入額 20円 ・益金算入額 100円
・損金不算入額 50円 ・損金算入額 230円
・実効税率 30%
600ー20+100+50ー230=500 500×30%=150 課税所得:150円