佐藤浩五泉市議会議員 後援会加入ビラを読んでみる
新聞折込やポスティングで後援会加入や政策PRを目的とした資料が投函される季節となりました。一生懸命作ったビラも、名前だけ見て捨ててしまう人も少なくないかもしれません。今回はこのビラをじっくりと読み込んでみようと思います。
表面のキャッチフレーズには「五泉の新しい風」「新しい風になります」とありますが、佐藤議員は市議会議員3期目。新しいというよりは、ベテランの側といえるでしょう。
WEBに公開されている平成27年10月25日執行の五泉市議会議員一般選挙における当選の効力に関する審査の申立て(申立は棄却)よると五泉市議会議員を務める前は「新潟3区の衆議院議員の秘書に従事しており、当時は五泉市、阿賀野市、阿賀町の三地区を担当していた関係と秘書解雇後は、五泉市東蒲原郡選挙区の県議会議員の政治活動をサポート」とある。初当選の次期から逆算すると斉藤洋明議員の秘書を務め、澤野修元県議の秘書をして政治経験を積み、市議となったと推察される。
今後、取り組んでいきたい3つのポイント
佐藤浩議員は現職市議であるため、これまでの活動を振り返ってみる。五泉市では常任委員会の議事録がWEB公開されていないため、2023年10月8日現在で公開されている令和5年6月までの市議会会議録をもとに調査結果を記載した。
次期で取り組みたいと挙げている点について、市議会ではどのように発言をされてきたでしょうか。
①防災公園の設置
「防災」というキーワードで発言者を佐藤議員に絞って検索しました。
令和2年 所属する総務文教常任理事会の報告がヒットしましたが、これは新型コロナ対策の消毒液関連の話でした。それ以外に前回任期中には「防災」については佐藤議員からの言及はありません。「防災公園」というキーワードに設定しますと、ラポルテ五泉が竣工する前に阿部周夫議員が江南区の例を引き合いに出して防災公園について一度市議会にて言及していたのみです。
②五泉駅前の公衆トイレ設置
五泉駅では表側のトイレが2022年に閉鎖された。代替として設置されたトイレは、跨線橋を渡って駅南側へ行き60m程行った先にあります。
使用不可となってから既に1年が経過。駅を利用する市民の間では不便さが話題となっていましたが、これまで市議会では佐藤議員に限らず五泉駅のトイレに関する言及は議会ではありませんでした。
③スクールバス機能の充実
「スクールバス」というキーワードで発言者を佐藤議員に絞って検索しました。令和4年9月に新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金関連で交通事業者への支援対象の確認でスクールバスに関して確認を行ったのみ。令和4年12月には橋田小学校の生徒の進学先関連で、インフラとなるスクールバスに関する発言が市長からあったが、特に発言は無し。
3つのポイント検証結果
3つのポイントについて検証をした結果、市議を3期務めた現職であるが今回の政治活動ビラにはこれまでの任期から継続してきた一貫性のある政策を見出すことはできなかった。これから短期で実現できることに絞り込んだとの見方もできるが、解決までに時間を要する課題に対して継続して取り組める現職の優位性は感じられなかった。
ビラでは言及されていないが、任期中に佐藤議員が議会を発言して結果につながった実績としてマイナンバーカードを使った各種証明書のコンビニ交付が挙げられる。他の議員も繰り返し言及しており個人の実績とは言えないが、議事録に記録があり、形になったケースと言える。
ビラの最後には中学時代の恩師の言葉が掲載されている。
「反対意見に耳を傾け、調整すること いそがず・あせらず・あわてず・堂々と」
強行採決や閣議決定といった政策決定プロセスに疑問が残る手段が続く中、民主主義の根幹をなす「多数決の原則」と「少数意見の尊重」を、恩師が大切にされていることが伝わる大事な言葉である。
池田ちか子「拉致問題は創作」デマをシェア
こちらの記事はファクトチェックにより、選挙期間中に流布されたデマと一般に認定されている。インターネットが情報インフラとなった現代において、ファクトチェックは世界的に重視されており、デマの流布は個人に対する信頼感が失われる。政策・思想の違いを超えて、政治家として注意を払うべきである。