新潟県の貿易 円安・原油高の影響は?
急激な円安で130円突破も現実的となってきた。今朝の新潟日報朝刊でこの話題は総合三面の小さな記事でしたが、影響は大きい。
一般的に円安は輸出業には追い風と言われるが、ガソリン価格の高騰と合わせて国内物価にも影響が大きい。これから新潟県の貿易はどれほど影響を受けるのか考えてみる上で新潟県が公開している県内の輸出入状況を見てみよう。
県では毎年、新潟県の輸出入状況と海外進出状況の調査を行っている。県のホームページでは県内の港・空港における輸出入額も公開されているが、こちらの報告書は県内企業へのアンケート結果をもとにまとめた資料となっている。
輸出入額
輸出額:3,437億円
輸入額:3,034億円
令和2年(2020)やや輸出額が多いもののほぼ同額。
輸出状況
76.8%がアジア向けの輸出。中国、台湾、韓国への輸出が約4割を占める。
輸出額の約44%は機械機器、39.5%が化学品。
輸入状況
71.7%がアジアからの輸入。中国、台湾への輸入額が全体の5割を超え、次いでアメリカ、オーストラリアと続く。
輸入額での上位三品目は機械機器 31%、金属品 18%、鉱物性燃料 11%。
掲載されている五泉市内の企業
輸出企業
85 金鵄盃酒造(株) 飲料・たばこ・飼料 五泉市本田屋863 日本酒 アメリカ
輸入企業
35 (株)タカトニット 繊維 五泉市赤海1-1109-1 羊毛等 イタリア
昨日から輸出関連株がやや買われているが、円安が買い材料として影響していないのは原油など商品価格の高騰を警戒していると言われている。原油など商品価格の高騰に加え、1ドル=120円を超える円安が進み、さらにはコロナや紛争によるサプライチェーンの問題も抱えているため、今後の見通しは厳しいとされている。
県内企業の下支え、製造業の危機に対する政府とどのように対応していくか、ものづくりの件である新潟県における県知事選注目ポイント。
先日来県しものづくりの現場を訪れた岸田首相は、現場からどのような声を聞きとったのか。既存の補助金拡充の他にどのような対策をも取ることを約束できたのか、これからの発信を注視していきたい。
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