2022年2月24日 新市長による施政方針の説明
2022年2月の五泉市議会 第3回定例会で、1月29日に就任した新市長による施政方針の説明が行われた。
自治体の予算は、住民の代表である長(市長)が作成し、もう一方の住民の代表である議会が議決することによって成立する。すなわち、施政方針は予算をどのように配分するかを説明し、その予算をどのように使っていくかを説明する場であるといえる。
今回の定例会から市議会のインターネット中継が始まった。音で聞ける利点を生かして、ここでは施政方針説明の中で特に語気を強め強調されていた部分、具体的に施策を述べている点、新たに行うことに焦点を当てて紹介する。公式記録は五泉市議会 会議録を参照。
施政方針説明の時間
説明は全体で約50分。
今年度予算 7会計で407億816万1千円
前年度当初予算より1億5607万円(0.4%)減
一般会計 228億1千万円(1.3%減)
一般会計以外 178億9816万1千円
前年度当初予算より1億3933万円(0.8%増)
説明タイムテーブル内訳
挨拶と予算概要に関する説明(11分半)
笑顔あふれる生き生きのまちづくり(6分半)
信頼あふれる安全安心のまちづくり(13分半)
交流あふれるふれあい豊かなまちづくり(8分半)
賑わいあふれる活気あるまちづくり(3分半)
潤いあふれる快適なまちづくり(3分)
市民協働と信頼による自立したまちづくり (4分半)
具体的な施策について
笑顔あふれる生き生きのまちづくり
教育のICT化
学校整備
生涯学習
学校整備
生涯学習
<具体的な言及>
村松公民館の空調設備改修工事等を実施。
生涯スポーツ
<具体的な言及>
スポーツ教室、著名人による講習会、スポーツ大会の開催を支援。総合会館の多目的練習場・野球練習場の人工芝化、LED器具取替工事を実施。安全で通年スポーツ活動ができるように改善する。芸術・文化
図書館
文化財保護
高齢者
障害者
引きこもり
信頼あふれる安全安心のまちづくり
子育て
<具体的な言及>
さくら保育園、橋田保育園の空調設備の入れ替え。こばと・巣本・大蒲原 職員用トイレの洋式化工事を行う。疾病予防
<新しい施策>
全ての年代での口腔ケア、口腔の健康対策を実施する
がんの早期発見 県内自治体に先駆けて五泉中央病院でのがんドックに対する助成を行う。自殺対策
食育の推進
コロナ
高齢者・介護
救急医療
生活困窮者対策
環境
水道
交通安全
防犯
<新しい施策>
防犯カメラの整備や防犯灯のLED化に対し支援を拡充するとともに、今年度より犯罪に会われた方への支援を実施する。消費者トラブル対策
冬期間道路交通
<具体的な言及>
寺沢4丁目、三本木1丁目・2丁目に消雪パイプを敷設する。寺沢2丁目、北五泉駅前、羽下、粟島で消雪用井戸を掘削する。中町、新町の老朽化した消雪パイプの敷設替えを行う。消防防災
<具体的な言及>
消火栓、耐震性防火水槽の設置。消防団の老朽化した小型動力ポンプ積載車の更新、消防器具置き場の整備。自主消防力の強化。火災予防
救急業務
自然災害
青少年育成
多様性
交流あふれるふれあい豊かなまちづくり
商業
工業
金融
食用米
<具体的な言及>
良質米生産対策としてもみ殻散布機の導入を支援し、土壌改良を図り一等米率の向上を目指す。環境負荷軽減のため、生分解性マルチの導入を支援する。農業担い手対策
<新しい施策>
小規模農家も農業を安心して続けられるよう農作業用機械等の導入に対する「頑張る農家営農継続支援事業補助金」を新設する。人・農地プランの策定、農副連携の普及啓発、地域の中心経営体の経営継承の支援を行う。
農業基盤整備事業
林業
ふるさと応援寄付金
賑わいあふれる活気あるまちづくり
観光
雇用創出
<具体的な言及>
企業訪問、誘致活動をトップセールスマンとして行い、新規企業の誘致、既存企業の拡張を行う。市内企業のPR、求人の情報提供、市内高校の協力を得ながら地元就職を促進する。転入促進
<新しい施策>
Uターン、Iターン希望者向けに一定期間滞在し、働きながら地域住民との交流を通じて地域の暮らしを体験できるふるさとワーキングホリデー事業(総務省)に取り組み、交流人口の増加・移住定住に繋げていく。地域おこし協力隊
潤いあふれる快適なまちづくり
ゴミ・リサイクル
<具体的な言及>
ゴミ減量化対策を早期に対策。令和7年度の供用開始に向け、市民への情報提供を行うとともに、ゴミの減量会についても関係自治体と共同で取り組む。下水道
<具体的な言及>
太田新田、荻曽根、土深で整備を進める。道路事業
<具体的な言及>
ふれあいバス・乗り合いバスさくら号のルート検討、JRとの接続、課題の改善を早急に行う。空き家
市民協働と信頼による自立したまちづくり
平和と人権
<新しい施策>
平和と人権が尊重される社会の形成と戦争の悲惨さや平和の尊さを後世に伝えるため、毎年8月6日に広島で開催される平和祈念式典に各中学校から生徒を派遣して取り組みを推進する。
施政方針説明に対する感想
強調されている中でも特に強く語調で発信されていたのが「農と食」、「戦争と平和」ここに対する思い入れと、具体的な予算や施策について掘り下げてお聞きしたい。
選挙中からも強調されていた市政のPDCAはどのように回すのか?特にCheck、Actionの部分に市民は参加できるのか?
選挙中も野球好きであることを言及がった。生涯スポーツにおける"著名人"は古巣西武の選手とか?
国政、自治体問わず、2000年代から続くいき過ぎた民営化による様々な場面で綻びがでている中、どのような点で民間の力を取り入れることが効果的と考えているか?
2月定例会はオミクロン株の流行下にあったが、地元の状況に合わせた自治体独自の対策がまったく示されなかった。
冒頭にSDGsという単語が出て、その後も持続可能性や多様性といったキーワードが出るがこれまでとは異なる画期的な具体策は見いだせなかった。