さとうわたる五泉市議会議員 政策討議ビラを読んでみる
「政策資料を読んでみる」第三回は現職のさとうわたる市議の政策ビラ。
プロフィール
まずは経歴から。
五泉市議会議員は4期、2021年からは副議長を務めている。
山形の自民党参議院議員 降矢敬義氏の秘書の後、新潟三区の稲葉大和氏の秘書として8年働き、五泉市内の洋菓子店「ふりあん」での職歴となっている7年程は政治関連の経歴は記載がなく、2007年に五泉市議会議員に初当選となっている。丸田出身。
人口減少問題
ビラでは表も裏も人口減少問題という文字が大きく書かれている。
前回当選からこれまでの議会での「人口減少」関連の発言
令和4年2月定例会
人口減少の大きな要因である少子化対策について田邊市長へ対応策を質問。現状の説明、人口減少の影響を述べ、十分に考えていただきたいと強く提言したが、対策について具体的な提案は特に無し。令和3年11月定例会
副議長選任の挨拶にて課題の一つに「人口減少」を挙げた。令和元年11月臨時会
当選後の挨拶にて取り組みたい課題の一つとして「人口減少問題」を挙げた。
「人口減少」について課題認識はあるものの、対策の提案や不十分な点の具体的指摘は会議録からは読み取ることができなかった。
この討議資料の内容は、4年前の令和元年の五泉市議会議員選挙の選挙公報もほぼ同じことが書かれている。2023年に頒布されたビラにおいても、これまでの任期における人口減少問題に取り組んだ成果は記述されていない。
わたるが取り組んでいる大きな課題「人口減少問題」
①縁結び係を創設し結婚相談事業を推進
「結婚」やというキーワードで発言者を佐藤議員に絞って検索しました。平成29年2月定例会で佐藤議員が先進事例として提示していた小千谷市。ニュースでも注目された取り組みで、小千谷市のときめきめぐりあい推進事業では平成21年から令和4年までの累計で57組が成婚している。婚活支援事業の事業費は約900万円。
小千谷市は30歳代から40歳代の女性就業率が高く、全国的に見ても非常に高い水準にある。婚活事業で比較的ポジティブな結果が出ている小千谷市、同市の総合戦略から結婚、定住の流れを作るには単に出会いの場を増やす以外の多角的な対策が求められると言える。
男女配偶関係別死亡中央値のデータから、パートナーの存在によって老後の安心感が得られるという認識は病気のリスクや死亡年齢という面においては男性的視点と言わざるを得ない。
②産科の誘致、それが実現するまで五泉市で妊産婦検診ができる体制づくり
「産科」「妊産婦」というキーワードで発言者を佐藤議員に絞って検索しました。「産科」については平成26年3月定例会を最後に、「妊産婦」「妊婦」については平成25年9月定例会を最後に言及なし。
五泉市内で妊産婦検診を実施できる体制をとるには何が必要か。産科医の人的資源、産婦人科用の超音波検査機器などの設備、検診と仕事の両立に向けた職場支援といった実現に向けた具体的な政策提言が待たれる。
③教育環境を充実させるためには道徳教育の徹底から
世の中で起きているさまざまな事件などの社会問題は、おおむね教育問題が原因である。道徳教育が必要。
道徳教育の推進により、教育を受けるなら五泉市となり、人口減少対策の一助となる。
この二点の主張については評価が分かれるポイントと言える。ビラを読んだ読者はこの主張について向き合わなくてはならない。
なお、道徳教育に関する佐藤議員の考え方は平成30年9月定例会で詳しく述べられている。
なお、道徳教育へ注目が集まった背景には安倍政権下で行われた学習指導要領が一部改訂により、道徳が特別の教科として位置づけられたことに始まる。「教科化」されたことで通知表では点数が付く科目となった。
④高齢者見守りネットワークをさらに強化
「見守り」やというキーワードで発言者を佐藤議員に絞って検索しました。
平成31年2月定例会にて一度発言があり、先進事例として高齢者見守り隊について紹介し、五泉市でも結成するよう検討をお願いしている。
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