柏崎刈羽原発再稼働 「県民の信」を問う方法
柏崎刈羽原発再稼働 「県民の信」をどのように取るのか?県知事選直後の状況を忘れないようにまとめておきたい。
原発再稼働に反対の考えを持つ人も、人口減少・景気回復を重視して花角氏へ投票した
東電の続く不祥事、花角氏の東電への姿勢から重鎮県議は再稼働では容易ではないかという見通し
岸田総理、および官邸の関係者は再稼働に積極的な考え
県知事選の出口調査で、原発再稼働に反対する人(どちらかと言えば反対含む)は50%を超え、賛成する人(どちらかと言えば賛成含む)30%に達していない。
原発事故に関する三つの検証では「避難委員会」で避難時の被爆リスクについて議論が行われている。バスの運転手の被ばくリスクをある程度許容して、それに乗る避難民の被ばく量リスクを下げる等、簡単に答えを出せない非常にシビアな議論が行われている。「防護措置に従事する方」の定義について激しい議論が行われてきた。
重鎮県議が抱いている「再稼働では容易ではない」という印象は、県民の多くも同じように思っていたのではないか。その結果、今回の選挙では原発再稼働はひとまず優先順位を下げ、原発再稼働に反対の考えを持つ人も人口減少・景気回復を重視して花角氏へ投票した。この点は多くの人が同じ解説しており、大勝に繋がったという一般的な見方と捉えて良いだろう。
花角氏を支える県議、市議、首長も、原発ばかりにではなく総合的な観点で知事を得ぶべきだと繰り返し口を揃えて発信してきた。
柏崎刈羽原発再稼働 「県民の信」を問うにはどのような方法が最適か?
議会に諮る、住民投票、県知事選挙などが考えられるが、当選直後から花角氏は「県民の信」を問う方法について、このように述べている。
原発再稼働の信問う方法「知事選も選択肢」
花角氏を推した側は、県知事選びは原発だけでなく多岐にわたる県内課題を視野に入れるべきと主張しており、実際に選挙結果もそのような投票行動が見られた。
再稼働の是非はいくつかの観点があるとはいえ、県知事選に比べればテーマが絞られている。県知事選びは原発だけによらない総合的な判断が必要とするならば、「県民の信」を問う方法として県知事選挙はノイズが多く、原発に対する県民の考えが純粋に反映されないと捉えるのだ妥当だろう。
住民投票が素直な選択肢と思えるが、花角氏の話ぶりからは住民投票には消極的にように感じられる。このあたりの整合性を地元議員がどのように考えているのか注視していきたい。