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なんで対話がこじれるの?と考える前にあえて「こじらせ方」を考えてみない?
ぼくはどちらかというとたぶん温和な方で、あまり他人にイライラしているところを見せるのが好きでなくて・・・、つまり事なかれ主義なのだ。
しかし、ある時期に毎日のようにイライラしているところが分かりやすく、ときに態度に出るわ、声が大きくなるわ、という時期があった。
そのときは同僚との対話がこじれまくり、チームプレイが上手くいかなかった。
で、分析が好きなので、なぜこじれるのかを考えてみた。そしてその結果を介護職をされている皆さんの前で披露し、頷きや、「あ~」という共感でご賛同いただいたことがある。
まず、個人的な主観・偏見・思い込みとして、
世の中に成功の仕方みたいなのはいろいろ語られるが、本当に成功できるかどうか分からない。でも、失敗の仕方はけっこう信用できる。
と思っている。
だから、上手な対話の進め方ではなく、対話のこじらせ方(失敗のさせ方)なのだ。
まず、対話が「こじれる」ということについての仮説を立てた。
①対話のこじれは結局のところ自分の感情のもつれじゃない?
②ということは、共感できない対話の仕方をしてない?
③対話の仕方の正解は分かんないけど、不正解はありそう!
④「こじれ」を感じているのは相手ではなく自分だけかも
⑤意図的に「こじれ」を感じる状態をつくれるんじゃないか?
と挙げてみた。特に④⑤に関しては、どんな時に自分がどんな時に対話がこじれているんだろう?と考えてみたら、3つの傾向が見えてきた。
①時間的価値が合ってない
→スピード感とか、効率とか、思考と回答までのプロセスが違う。相手の話が飛躍していると感じる時とか。相手にとっては当然の理屈なのに、全然理解が追い付かないときとか。あと、話すスピードも。
②感情の波長を合わせない
→感情の波、ポジティブ・ネガティブなど。こっちが落ち込んでるのに、陽気に接してくるとか。空気読めよ!って思うときはこれかな。
③存在・価値観を認めない
→価値観や経験を受け入れてもらえない。私の話を聞いてくれない!と感じるときがこれかも。こういうとき、話を聞いてほしくて、よく声が大きくなる傾向がある。もしくは黙り込むか。
これをすれば、対話はこじらせられるのだ!
でも、本当は対話をこじらせたくない、ちゃんと相手と話し合いたいと思ったとき、一度相手の状態を確認しながら話すと、経験的にちゃんと話せることもあった。
・いま、どうしてそう考えたか教えて?
・いま私はこんな気持ちなんだけど、あなたはどう?
・あなたに賛同することはできないけど、あなたがそう考えていることは分かった。
こんなわざわざ丁寧な聞き方はしないけど、もっと普通の会話のなかにそれらしい内容をぶっこむ、とか。ただ、コミュニケーションスキルの話にしたくない。
結局対話がこじれると、チームとしての活動に影響する。チームは、いまある状態を前に進めるために目的にそって活動する。
しかし、こじれていると前に進まないのだ。価値観や作業を共有しづらくなってくるから。フォロワーシップが働きにくくなる。
どんなときに対話がこじれているか、そこからこじらせ方を考え、次にそれを避けるようにする方法を考えてみたら、こじれて前に進まない超もったいない時間を解消できるかもしれない。
ちなみにこれ、チームだけでなく、家族やパートナー、友だちとの対話にも当てはまるよね。
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