転職とは優先順位の交換である

皆さん、こんにちは。
今日は「転職とは優先順位の交換である」というテーマでお話していきます。
私は日頃から、企業の採用支援を行う一環で、転職エージェントとして人材紹介も行っており、かつ、自分自身も転職をした経験がありますので、それらを踏まえて、このテーマについて持論を述べていきたいと思います。

最近では、転職エージェント市場も活況化しており、転職に対するハードルも随分と低くなってきていますよね。
実際、とある転職支援サービスを行う会社の情報によると、新入社員の7割が、入社時とほぼ同じタイミングで転職サイトに登録しているとか!?
それくらい、日本においても、”転職”ということが一般化してきているのかと思います。

そんな中での今日のテーマです。
伝えたいことは一つ。

転職で全ての願いをかなえることはできないよ


ということです。
普段、転職を検討している人と話をしていると、たまに感じるんです。

もしかして、現状で満足しているところは維持した状態で、プラスオンで不満を解決してくれる企業があると思ってるんですか?

と。
そうです。そんな職場はありません。
というか、もしそんな夢のような企業があるんだとしたら、あなたよりも超優秀な層がとっくに入社していますよ、ということです。

転職とは、年齢を重ね、環境やご自身の考え方が変わった時に発生する、「優先順位の交換」を実現する手段なんですよね。

例えばですが、新卒時には
・やっぱり一流の上場企業に就職してこそだ!
・土日なんてなくてもいいから、とにかく稼ぎたい!
・独り身だから、日本全国どこでも転勤OK!
こんな価値観があったとしましょう。
この場合、この人は、おそらく大手メーカーや総合商社、大手コンサルティング会社などに就職するでしょう。

ところがですが、数年間の社会人経験や結婚という一大イベントを経た時、価値観が変わる、あるいは仕事に求めるモノが変わるということが多々あります。
例えば、新しい価値観としては、
・家族ができたので、残業は減らしたい
・マイホームも購入し、これ以上転勤はしたくない
・親の介護が出てきたので、地元の近くで働きたい
等があるでしょう。

こうなった時に、人々は転職を考えます。
これ自体は間違った考えではなく、むしろ正しい考えです。
(もちろん、現職で新しい価値観を達成できないということが前提です)

しかしながら、気を付けてほしいことは、若い頃に重視していた価値観を維持したまま、新しい価値観を全て叶える企業に巡り合えることはほとんどないということです。当たり前のように聞こえますが、これは、結構陥りがちな罠です。皆さん欲張りなんですよね。(笑)

つまり、一流企業のブランドを享受し、バンバン稼げて、しかも地元に近くて転勤も残業もない会社を探そうとしないでくださいね、ということです。
繰り返しですが、そんな会社はありませんし、あったとしても入社できる可能性は限りなく低いはずです。

まず、昔の自分と今の自分とでは価値観が変わったことをしっかりと理解し、今の自分にとって優先すべきことは何で、妥協できることは何なのかをしっかり考えてほしいと思います。ポイントは妥協できることもしっかり考えるということです。
これは、まさに自分との深い対話そのものであり、新卒時の就職活動でも皆さんやってきたことと思います。いわゆる自己分析ですね。
それをぜひ、転職のタイミングでもしっかりやっていきましょう。仕事というのはどこまでいっても、より良い自分の生活を実現するための手段でしかありません。

オススメの整理の仕方は、本当に譲れない価値観(働く上での条件)を3つほど決めて、それ以外はいったんどうでもよいものとして考えることです。
このようにして整理し、それを転職エージェントさんに伝えてもらった方が、エージェント側も随分と企業を紹介しやすくなるんですよね。

余談ですが、転職検討時に要望が細かくて多い人ほど、仮に転職できたとしても、転職後にうまくいかずにトラブルを起こしたり、早期退職につながるケースが多い印象です・・・。

転職は優先順位の交換である


これを忘れずに、自らにとって幸せとなる企業・職種を見つけていきましょう。皆さんのより良い幸せを祈っています!

GO


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