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嫁のGPSから逃れるために100キロ歩いた話。

「どうしてこうなったんだ」




「真っ暗で何も見えない…怖い…」

「ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ」






自分の息遣いだけが聞こえるが、その音もシンと静まり返った森の中にすぐに吸い込まれていく。

「もう僕はダメかもしれない…」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜数日前〜〜〜


〜〜〜新宿某所〜〜〜

僕はLINEモバイルの担当者に呼ばれた

〜〜このnoteはLINEモバイルの提供でお送りします〜〜


どうもライターの5歳です!はい!やってきましたLINE!

横で「なんだこいつ」って顔をして見ているのが担当の田谷さんです。

田谷さん「5歳さんどうもご無沙汰してました」

5歳「今日はなんの御用でございましょ?」

田谷さん「LINEモバイルのソフトバンク回線が11月から速くなったので、試して欲しいです」
※2020年11月の工事で帯域増加により混雑時の速度が速くなったとのこと

5歳「合点ガッテン!はいはいそういうことですね!」

田谷さん「今回は5歳さんにLINEモバイルを実際に使っていただき、回線が速くなったか電波状況を調査していただきたいです」

5歳「ほほう、格安スマホって都内だと渋谷、新宿とかのお昼って回線が混雑して繋がらないって話も聞きますね〜」

田谷さん「今回はそこらへんもだいぶ改善してますので大丈夫です!」https://mobile.line.me/support/article/network-calender.html

(実際に検証端末を貸し出している図)

5歳「わかりました。でも速度が遅い場所があったら、正直に記事に書きますからね」

田谷さん「はい、見つけられるもんなら見つけてください」

5歳「大した自信ですね〜じゃあもし速度の遅い場所を見つけたらなんかくれませんか?そのほうが僕も燃えるんで!」

田谷さん「お!面白そうですね!じゃあ…もし見つけられたら賞金として10万円あげますよ!」

5歳「マジっすか!」

田谷さん「マジっす。でもまぁ〜見つけられたらの話ですけどね〜」

5歳「めちゃくちゃ煽るやん!でも俄然やる気が湧いてきた、絶対に速度遅い場所を見つけてやる!」


(10万円と聞いて色めきだつ5歳)

田谷さん「あと調査なんですが歩きでお願いします」

5歳「え??歩きっすか??サクッと電車で主要駅を周って調査を…」

田谷さん「歩きでお願いします。色んな場所や時間帯に細かく検証して欲しいので。」

5歳「タクシー…」

田谷さん「歩きで」

5歳「じてんSy」

田谷さん「歩きで」

5歳「歩きで」

田谷さん「歩きで」

ということで本当に回線速度が速くなったのかを『歩きで』検証することになりました。サクッと電車で周ってチェックする簡単なお仕事だと思ったのに、なんか1日中歩く感じになってしまったのでブラウンくんに齧りつきました。


〜〜12月某日早朝〜〜

やって参りました東京駅。
「歩くのだるいな〜」なんて思っていましたが、天気も良いのでぶらり東京散歩といきましょう!それではレッツラゴー!!!!


ちなみに1週間前にギックリ腰になっていたことをすっかり忘れていて、ジャンプしたはずみに軽く腰を痛めました。出発1分で負傷する37歳。
(このジャンプをあとで後悔することをこのときの僕はまだ知らない)


ここで今回の企画のルールを説明したいと思う。


【ルール説明】

1.移動手段は徒歩のみ

2.速度の遅い場所を見つけたら即終了。10万円GETだぜ!

3.各所での回線速度・電波チェック
 ・動画がサクサク観られるか
 ・SNSで動画をさくさく投稿できるか などをチェック

4.GPSアプリで嫁が常に僕の居場所を把握できる状態にする

以上です。

突然ですがみなさんはパートナーにGPSで監視をされたことがありますか?
僕はめっちゃあります。GPSって便利ですよね。今どこにいるのか誤差もなくすぐに分かります。パートナーのスマホにいれておけば色んな意味で安心です。

以前にGPSで嫁に見守られていた時期があったのですが、嫁はめっちゃチェックしてました。ある日キャバクラの入っているビルの居酒屋で飲んでいると嫁から「ねえ!今キャバクラにいるでしょ!」とすぐに連絡がきました。同じビルだと上から見ると区別がつかないんですよね。

精神安定のつもりでいれたアプリが逆にケンカの火種になってしまうことが多くなったので、それじゃあ意味がないよねってことで協議の結果アプリを消させてもらいました。(神に誓ってキャバクラには行ってません!本当に行ってません!)

しかし最近になって再び嫁の中でGPS熱が再発したのか「アプリをまた入れさせてよ」と詰め寄るようになりました。

そのことを田谷さんに話したら「じゃあついでにGPSの精度も試しましょう。アプリを入れてください。奥さんも喜ぶでしょ」と言われてしまったので久方ぶりにGPSアプリをダウンロードしました。

これには嫁もニッコリです。

「ずっと見守っているね!!」

家を出る際、嫁にこんな言葉を掛けられました。
なにこの緊張感、なんか懐かしいな。

そして裏ミッションとしては回線速度の遅い場所、いや、圏外の場所で、あわよくば居酒屋などをみつけて「ごめ〜ん、なんか圏外みたいで繋がらなかったわ〜」と嘘をつかずに報告ができる場所を、都内のGPSアプリを入れている方々に【オアシス】として紹介をしたいと思います。僕はみんなの味方ですからね!はい!!!

とにかく速度遅い場所を見つけることが僕のゴールであり、オアシスであり、そこには10万円が待っているわけです。絶対にみつけてやる!!


ルールを踏まえた上でさっそく調査開始!!

東京駅はさすが日本の中心の駅です。Twitter更新もサクサク、アンテナの本数はバリバリMAXの4本(ちなみに格安スマホ系はアンテナ4本でも遅いということもあるらしい)丸の内にお住まいの方はLINEモバイルに乗り換えても大丈夫です。MAX4本アンテナが立っていたら、この『4本ポーズ』で写真を撮ります。

まずは秋葉原を目指します。

「見つけられるもんなら見つけてください」

田谷さんの挑発的な態度に対して「絶対に見つけてやんよ!」という気持ちなので、信号で止まるたびにチェックをします。なんたって10万円ですからね!!

速度の遅い場所を見つけるだけの簡単なお仕事です。

むしろ見つけた時点で僕の勝ちなのでもうそこからは歩く必要もない。
さっさと見つけてラーメンを食べて帰りたい。

(地図データ@2020 Google)

ルートはこんな感じです。東京駅出発でゴールは渋谷スクランブルスクエア。距離にして15kmなので途中で寄り道しながら歩いても夕方くらいには着くでしょ。まぁこのくらいなら余裕ですわ。


さっそく神田駅に到着。Twitterの閲覧はスムーズ。バリバリ4本立ってます。出勤前のサラリーマンがたくさんいます。今日もお勤めお疲れ様です。

そんなことをしていたらあっという間に秋葉原に到着。

秋葉原はやはりアニメに囲まれているので空気がうまい。細胞が喜んでいる。さっそく電気街の電波が悪そうなところでチェックをしましたがバッチリ4本です。あと動画もちゃんと観れるかチェック。最近ハマっている美味しんぼをYouTubeで観てみる。速度も速くて問題なくサクサク観れる。やはり美味しんぼは面白い。みんなも絶対見たほうがいいよ。最高だから。

そして秋葉原といえばこれですよ!

「モエ」

「モエ」

「きゅん♡」(37歳既婚者子持ち)

秋葉原といえばメイドカフェ。そしてモエモエキュンである。ちなみに僕は一度も行ったことがないので、いつかケチャップをかけられてみたい。


次の目的地は水道橋。


中央線沿線を水道橋にたどり着きました。
せっかく天気も良いので東京ドームシティに寄ってみます。小さい頃からお父さんによく連れていってもらったので思い出の遊園地です。大人になってからもかなり行ってます。サンダードルフィンを5回連続で乗ってゲロ吐いたくらいに好きな遊園地です。

数あるアトラクションの中でも特に好きなのは【スカイフラワー】です。これは見た目は地味だけど侮れません。しかもそんなに待たずに乗れる。すぐ乗れるアトラクションその名もスカイフラワー。


ひさしぶりのスカイフラワーにテンションが上がる。


スカイフラワーは簡単に説明するとパラシュートみたいなものです。高いところまでいって降りてくるだけのシンプルなアトラクション。   


カタカタカタカタカタカタ

カタカタカタカタカタカタ

カタカタカタカタカタカタ


ピタ

ビュン ビュン ビュン(風の音)

〜〜〜永遠に感じる5秒間〜〜〜

ガチャ(無慈悲に何かが外れる音)

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!

うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!

(尻子玉が抜かれた僕)

※これが2回繰り返される

この落ちる時の下半身が「ヒュンッッッッッッン!!!」ってなる感じが堪らないんんですよ。マジで快感です。尻子玉を抜かれる感じにめちゃくちゃ似ているので(実際に抜かれたことはないが)未体験の人には是非体験してもらいたい。マジで「ヒュンッッッッッッン!!!」ってなりますから!


ひさしぶりのスカイフラワーにも大満足でしたが、回線速度も問題なく、アンテナはMAX4本。良い感じだ。遊び過ぎて時間も押しているので新宿へ急ごう。

各ポイントでチェックをしながら順調に新宿へと歩みを進める。


出発にジャンプで食らったダメージが今頃になってジワジワと効いてきた。腰がマジで痛くなってきた。インナーマッスルから内なる叫びが聞こえてくる。


ハイ!到着!新宿駅!
昼時だったので回線が混雑して電波が弱っていることを期待したが安定のサクサク具合。


「新宿かぁ…」
新宿にはいろんな思い出がある。
職場の送別会をやってもらったときに、「ウェーーーーーイ!!!」って感じで盛り上がりながら外に出たら、店の前に嫁が待っていて「帰るよ」って言われたことがあった。あのときは酔いが2秒で醒めたのを覚えている。会場も教えてなかったのになぜ場所が特定されたのかがわからなかった。しかもその後も同じようなことが続いたので、マジで体内にGPSが埋め込まれているんじゃないのかと本気で疑ったときもあった。

そんな思い出の地、新宿…(遠い目)


午後になって少し寒くなってきた。風が強く吹いているので手袋とネックウォーマーを購入。めちゃくちゃ暖かい(のちにこの防寒具に命を救われることになる、このときの俺ナイス)

ここで少し遅い昼食を取ることにした。消費したカロリーしっかり摂取しないと痩せちゃうからね!!摂取!せっしゅ!カロリーセッシュ!!


竹下通りで再び消費したカロリーを摂取するためにクレープを食べる。

クレープでオススメなのはカスタード&生クリーム。この組み合わせを僕は「罪」と呼んでいるんだけどマジでギルティーな味がする。具なしでクリームだけが包み込まれたクレープが一番美味しいから騙されたと思って試して欲しい。罪悪感でマジで頭がクラクラするから。バナナとか入れてる場合じゃないです。マジで。


いよいよ渋谷の中心地に近づいてきた。渋谷は結構電波が悪いことが多いと僕も感じるのでので期待が持てるなと思っていたが、普通に良い。動画も観れるし速度も速い。(チクショウ)


一応地下にも行ってみるがサクサクである。
ちなみに僕が好きな地下鉄の表記は田園都市線です。DTの表記に好感が持てる。なんか強いエネルギーを感じるんですよね。

そしてついに最後のチェックポイントである渋谷スクランブルスクエアへと向かう。

天へと続くエスカレーターに乗ってたどり着きました。展望台。ここはいつ来ても気持ちが良いね。デートとかで絶対に来るべき場所だと思う。ソファーとかもあるし最高にくつろげるよ。(ただし冬はめちゃくちゃ寒いから防寒していかないと遭難するので注意)
展望台でSNSを投稿できるのか一通りチェック。速度も問題なくスムーズに投稿ができた。


これはTikTokで流行っている『龍→ちゅう→がん→カマキリ→顔線多男→指臭ピース→Zピース』のダンスです。知らない人は完全に若者のブームに乗り遅れているのでよく覚えておいてください。SNSの期末テストに必ず出ますからね!
(でもぶっちゃけ僕も歳を取ったせいかSNSでなにが流行るのか傾向がマジでわからん)

一体なんなんだよ!『顔線多男』って!

そんなことを思いつつ一通りの調査は終わったので田谷さんに報告の電話をすることにする。

5歳「モッシー田谷さんおつかれーっす!」

田谷さん「調査はどうでしたか?」

5歳「いや〜LINEモバイル問題ナッシングでした。バリバリで速度も問題なし!10万円はGETできなかったけど楽しい1日でしたよ〜」

田谷さん「……5歳さん………諦めちゃうんですか?」

5歳「え???」


田谷さん「10万円…本当に諦めちゃうんですか?」

5歳「でも…都内の調査は終わりましたよね?」

田谷さん「東京って…もっと広いですよ。そこから西の方角を見てください」

5歳「西………」


田谷さん「そこからなにが見えますか?」


5歳「………山が見えますね」

田谷さん「きっと高尾山とかですよね」

5歳「………高尾山」

田谷さん「山行けば10万円見つかるかもしれませんよ」

5歳「……見つかるのかな……」

田谷さん「ちなみに明日は予定ありますか?」

5歳「なんにもないです」

田谷さん「行かない理由なくないですか?」

5歳「いくか……高尾山」

新たに目的地が決まった。目指すは高尾山。

(地図データ@2020 Google)

渋谷〜高尾山になると一気に地図がデカくなる。


「八王子まで歩いてくのかよ」

渋谷から高尾山までの道のりを考えると気が遠くなるほどの距離がある。とりあえずひとつだけはっきりわかっているのは、歩く距離ではないということだ。いったいどれだけ歩けば辿り着けるのだろうか。想像もつかない。しかし悩んでいてもしょうがない。まず高円寺に向かおう。とにかく足を前に動かして進むしかないのだ。


嫁からLINEが来る。GPSで僕の位置をチェックはしているようだ。事情を説明して高尾山に行くことを伝える。(どんな事情やねん)


腰の痛みでシルエットがすっかり翁になっているが、とにかく進む。
案外、武蔵境とかで速度遅い場所を発見する可能性もある。そうすれば早々に決着がつく。待ってろよ武蔵境。なんなら圏外であってくれ。


すでに事切れかけているがここから高円寺まで2時間は頑張らなくてはいけない。なんならその先も目指さないと高尾山に辿り着くことはできない。なんとか2日で終わらせたいので今日歩くしかないのだ。ちなみにここから高尾山までは60kmはある。力尽きている場合ではないのだ。


そしてなんとか気合で高円寺についた。

まずは風呂だ。体が冷えて力が出ない。


やってきたのが高円寺の名湯【小杉湯】
ぶっちゃけもう足が痛すぎる。特に太ももの後ろがパンパンになっている。
KING OF 銭湯と名高い小杉湯。お湯の熱さは44℃でちょっと熱め。湯船に浸かったあとに入る水風呂の温度がまた最高で、マジで水風呂に入ってると全神経、及びチャクラなどが全開放される瞬間がある。そして大体のストレスや悩みは交互浴を3回くらい繰り返せば消えてなくなる。これは大げさではなく事実なので一回試しにいってみて欲しい。

それでは風呂上がりにどんだけ元気になったか見てみましょう。


HP6,500回復!!!!


完全復活!!!やっぱり小杉湯最高だよ。世が世なら戦国武将とかも湯治に来るレベル。そしてこれは言うまでもないが、過去最高の小杉湯でした。

次は飯だ!!


今すぐにカロリーを摂取しなければならない。昼の焼肉も、原宿のクレープもすべて太ももを動かすために使われてしまった。炭酸を抜いたコーラかなんかを一気飲みしないと死んでしまう。

ここからは今日のご褒美の時間だ。(まだこのあと18km歩く)


最大の回復アイテム
その名もビールである

ゴクゴクゴクゴクゴク

プハァァァァァァァ!

HP8,500回復!!!!


今年飲んだビールの中でダントツにうまい。やはり美味しいと感じるのに一番大切なのはシチュエーションだと思う。60兆個の細胞が喜んでいるのがわかる。

人生の中で最高の銭湯に入り、今年一番旨いビールを飲めた。体を引きずって高円寺まで来た甲斐があった。


嫁からも定期的にLINEが送られてくる。絶賛GPS稼働中です。
嫁は機嫌が良いと「!」びっくりマークをつけるので今日は調子が良いです。GPS効果出てますね。

阿佐ヶ谷駅ナウ。


完全に元気を取り戻したので国分寺まで18km頑張ろうと思う。時速4kmで歩いたとしてあと5時間の戦いである。ていうか高円寺についたときは「絶対にビール飲んだら動けなくなる」と確信していたのだが、元気モリモリのポーズができるまでなった。人間の回復力もなかなかのものである。

まだまだ元気!!
中央線沿いをとにかく西へと進む。ゴールを国分寺と決めてホテルの予約もしてしまったのでもう進むしかない。


……ちょっと雲行きが怪しくなってきたけど、まだ歩ける。というか歩く。

これから1日に30km歩く予定がある人に伝えておきたいことがある。
このストレッチが死ぬほど気持ちいいです。ふくらはぎが死にかけているときにやると、足裏〜アキレス腱〜ふくらはぎにかけて「ぐううう〜」っと伸ばされて、気持ちよすぎて変な声が出ちゃいます「あぁあぁ〜〜ん」って。絶対覚えといてください。テストに出ます。

三鷹駅到着。見ればわかると思いますが、完全に銭湯で充電したパワーが切れました。足のダメージがデカ過ぎて、毒の沼を歩いているくらいの勢いでHPが減っていきます。

あまりにも電車に乗りたすぎて、駅のホームをずっと見ていました。歩くと感じる、電車の尊さ…


さてさて三鷹駅を通過すれば、次は武蔵境。速度遅そうな予感がするので期待しようじゃないか。


寒さと筋肉の疲れでピグモンみたいになってしまいました。
ってか武蔵境!全然圏外じゃねーじゃん!!むしろ電波も速度もいいよ!!
マジで期待してたのに!!(根拠はない)


そしてここから中央線ややこしい駅の名前シリーズです。

【武蔵境→東小金井→武蔵小金井】

なぞなぞかよ!

時刻は24時をすでに回った。

人が歩く時間ではない。

嫁の定期のGPS確認

26時、国分寺に到着

最後の方は足の全部が痛くてツラすぎて「僕はなんで歩いているんだろ??」って急に面白くなっちゃって笑ってた。

「…あははははははっっっ…わはははははっっっっ」

(深夜にこだまする僕の笑い声)

なんかツラさも限界を超えると自然と笑えてきますよね。傍から見てると怖いかもしれないけど、めっちゃ笑いながら歩いてました。


ホテルのエレベーターホールで壁にもたれかかりながらそのまま寝ようとしている僕です。ある程度の疲労が溜まると立ったまま寝れるらしい。
(ってかマジで寝てた)

さて今日の歩行距離は……

確実に人生で一番歩いた日だな。どうりで足が痛いはずだよ。
ホテルのトイレに一回座ったら立ち上がれなくなりました。リアル子鹿になった37歳の俺。ぶっちゃけ明日の朝になったらまずベッドから起き上がれる自信がない。体が動くかどうかがわからない。そして歩ける自信もない。これはマジで高尾山登れるのか?


とにかく今夜は横になろう。そして泥のように眠ろう。


寝たら完全復活

37歳、驚異の回復力。普通に元気に起きられた。まだまだ俺はやれる。


あいにくの空模様ですが、傘とニット帽をGETして高尾山に向かいます。

高尾山が僕を待っている。

『ギシギシギシギシギシギシ』

関節が軋む音がしますが、なんか痛みに慣れてきたのか、そこまでじゃない気もする。笑って色々な感覚を誤魔化す術を覚えた。ツライときこそ笑顔。(ニタタァァ)

時々こうやっているいるおじさんを見かけることがあるけど、今ならわかる。これをやっている人は何時間も歩いているガチの長距離歩行者だと思う。これのストレッチをやらないとマジでアキレス腱が切れそうになる。

かなり冷え込んできたので装備を強化。

はいはい、速い速い(電波)

どんどん高尾に近づいている。

新しく見つけたストレッチ法。その名も『縁石アキレス腱伸ばし』。コンビニのアルミの柵ってアキレス腱のストレッチ用に設置してあったんだね。今まで全然知らなかった。僕みたいな長距離歩行者の為にこんなことまで考えていたなんて、やっぱりコンビニはすごい。今日からこの柵をストレッチ棒と呼ぶことにします。

ついに八王子に入国。

足のケアも忘れない。

腹が減ったので『楓』というラーメン屋さんに入る。地元じゃ有名なラーメン屋さんみたい。僕がもろ山に登りそうな格好をしていたので店員さんに「山登りですか?」と聞かれたので「東京駅から歩いてきて、これから高尾山に登るんですよ〜」と答えたら「えっえっえ〜〜????!!!!」と言ってました。たしかに高尾山に登るの一番遠回りした選手権をやったらぶっちぎりで優勝できる気がする。


そしてラーメンはめちゃくちゃ美味しかったです。店員さんも愛想が良くってお客さん一人ひとりを覚えている感じで話しかけていて、人気店で忙しいのにあんなに丁寧な接客が出来るなんてすごいな〜と思いました。リピ確定です。


お店を出ようとしたらリポDを頂きました。
「山頂までがんばってください」とメッセージ付きです。
ラーメン楓、最高のお店でした。八王子の近くにお住まいの方はぜひ行ってみてください。ホールでテキパキと働いていたお姉さんの接客最高です。お腹も心も大満足でした。


これなにをやっているかというと、アキレス腱をストレッチをしながら階段を登るという、長距離歩行者ならではの階段の楽しみ方です。素人の皆さんは全く理解できないと思いますが、これ最高に気持ちいいんです。今度50kmくらい歩いたときに騙されたと思って試してみてください。その気持ちよさについ笑顔になっちゃうと思います。うふふ。

すべての限界点を突破したので笑いながら八王子駅に到着。
GPSも良好みたいだ。そしてびっくりマークとはてなマークの数から嫁の機嫌が良いことも伺える。こりゃ『GPSアプリで夫婦円満説』あるな。キャバクラがテナントに入っているビルだけ気をつけて近付かなければいいんだよな…ははは

(これ完全に『時間内に身代金を用意しないと人質を4人殺す』って言っているテロリストみたいだな。そしてケーキ屋の前っていうのがジワる)

ようやく西八王子まで来た。もう隣の駅が高尾、そしてもう一駅先が高尾山口。あと二駅で登山口にようやく辿り着く。しかしもう日が暮れてきた。少し急がないとな…


「つったぁぁぁぁあ!!!!!!!!!!!!!」

そう叫んだのはカメラマンのタケさんだった。ふくらはぎがつったらしい。

「いでぇでぇでぇで!!!!!!!!!!!!!」

親指を引っ張って治してみる、一瞬治る、

「またつったぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!」


やばい!これアカンやつや!治らんやつや!

「5歳さん、どうやら僕はここまでのようです…」

「タケさん………」

(見つめ合うふたり)

「このままだと日が暮れてしまいます。僕を置いて先に頂上に行ってください!!!」


僕はタケさんと目を合わせて、そして黙って頷いた。
タケさんにはタクシーで高尾山口まで行ってもらい、ロープウェイで頂上に登ってもらえばいい。まだ時間的な余裕はあるが日没は16:30だ。早くしないと真っ暗になってしまう。

よし、最後の力を振り絞って走るか。

僕は高尾山口に向けて走った。

体がギシギシと悲鳴を上げている、足は例えとかではなくリアルに棒になっている。

生まれて初めてメロスの気持ちを理解した。

そんなことを思いながら高尾山の麓に到着。


このときが本気でキツかった。完全に死相が出てる。
時刻は16:40。もう日は沈んだ。ここからどんどん暗くなっていく。
昼に買っておいたヘッドライトを装着する。


「クライムオン!!!!」

まだ明るいと思って登り出したら

一瞬で暗くなった。それと共に山が不気味な静けさに包まれる。

暗い、そして怖い。

あと山道、超キツい。もうすでに昨日から90km近く歩いている。
太ももが自力では上がらないので手で持ち上げるようにしてなんとか登る。順調にいけば90分で山頂に着くコースだが僕の足は持つのだろうか。


「ハァハァハァハァハァハァハァハァ」

僕の吐く息の音しか聞こえない。そしてその息遣いさえも静寂がすぐに吸い込んでしまう。喉が乾いていまい、水は全部飲み干してしまった。

湿気で足元が滑る、何度か転んでしまいズボンは泥だらけだ。
ふくらはぎも限界を迎えているようだ、少しでも変な風に力を入れたらつってしまうのだろうな、というのが感覚的にわかる。

「どうしてこうなった!」


昨日、東京ドームシティでスカイフラワーを楽しんで、竹下通りで生クリーム&カスタードのクレープを食べていたのを思い出した。あれは幻だったのだろうか。夢を見ていたのだろうか。走馬灯のように昨日あった出来事を思い出す。


遭難だけは避けたかったので地図アプリを開こうとスマホを手にした瞬間だった。


「うぉぉおおおおお!!」

「キターーーーーーーーー!!」


「初めて見るアンテナ2本!!!!」

僕はすかさずそのあたりをウロウロして速度遅い場所を探してみるのだが、ちょっと動くと4本に戻ってしまう、範囲にして5mくらいのエリアだったが確かに電波の悪いところを見つけることができました…


「高尾山の山中で!!!!!!」

そこからは電波チェックをしながらゆっくりと山頂を目指した。しかし圏外どころか速度の遅い場所をみつけることはできなかった。

真っ暗でなんにも見えないがここが山頂です。


嫁も登頂の瞬間を見守っていたようです。


今回は色々寄り道をしながら93kmを歩きましたが、速度の遅い場所をみつけることはできませんでした。LINEモバイル(田谷さん)の自信は本物でした。

ソフトバンク回線が速度バリバリのLINEモバイルに乗り換えたい方はお得なキャンペーンやっているみたいなのでこちらから。
https://mobile.line.me/event/onecoin-campaign2020/

既にau・ドコモ回線でLINEモバイルを使っている方は、今なら実質無料でソフトバンク回線に乗り換えができるらしいです。
https://mobile.line.me/event/campaign/switch-nw-type-202012.html

あとこれは果たしてオススメして良いことかはわかりませんが、客観的な事実だけを述べると『GPSアプリを導入すると嫁の機嫌は良くなります』
各々の判断で導入を検討してみてください。

おしまい。

〜〜後日談〜〜


歴史は繰り返されるのであった。(ビルの屋上でBBQしてただけです)


企画・制作:三島悠太・高味里帆(テテマーチ株式会社)
取材・執筆:5歳
カメラマン:タケさん

※ソフトバンク株式会社から「SoftBank on LINE」をブランドコンセプトとする新ブランドのリリース・LINEモバイル株式会社の吸収合併が発表されましたが、格安SIM「LINEモバイル」のサービスは継続・終了予定はありません。詳細はこちらをご確認ください。

もう歩きたくない。

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5歳
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