死してこの世に生まれ落ち、二百と余年、この天膳が住もうておるこの狭間の世こそ、まさに地獄なり。
もうね、腐りすぎていたんですよ。
この2ヶ月弱。
んで気付いたんですよ。
腐れるのは時間に制限がないから。
何が言いたいかというと、
朝6時から仕事を入れたんですよ。
どうせ仕事をするのであれば混沌としている仕事にしようと思って
工場を選びました。
イオン系列の食品とか酒を郵送する箱詰めのあれ。
初めてベルトコンベアを使って仕事したけど、
まじでありえんくらい疲れた。普通に地獄。
ホワイトカラーの仕事だったのと運動不足が祟ってしまった。
人間が飲食店やスーパーなどの小売店で日頃から購入している商品
あの陳列の裏には信じられないほどの消費者たちの努力があったのだ。
よく夜景は誰かの残業で出来ているみたいなあれ。
そこで働いている奴は何故か生き生きしていた。
俺よりも若くて小さい23歳くらいの女の子がいて
手際が良いとは言いづらいレベルだったので同胞だと思い
「なぜこの仕事をしているのか」を聞いた。
「体を動かすのが好きだから」だって。キチガイ。
別に顔面が弱いとかでもない人だったのに。
むしろ有名人で例えるなら満場一致であのちゃん。
日常で遭遇するあのちゃんもキチガイだった。
何が面白くてあんだけの商品を捌くのだろうか。
開幕30分で3回怒られたような気がする。
まじで何言ってるかわからん。けどそれがおもろい。
以降の7時間半は多分そいつより早かったから面白くなくなる。
ただ汗をかくだけのマシーンとなり、合計3.5Lの飲み物を飲んでいた。
雨が降っていたからまだ良いものの、夏だったら終わってる。
むしろ喫煙所でマイメンになったジジイが言ってた。
「お兄ちゃん明日も入ってるの?夏は地獄だから気をつけてねえ」
入るかボケ。謝れ。
まだまだ序の口。世の中にはこんな地獄がもっとあるに違いない。
中途半端に頭が回るが故にそんな仕事は絶対に出来ない。
明日朝から仕事だよ〜だるー
ってなっていた昨日の気持ちは絶対に忘れないし、
有限にこそ意味があると再確認できた。
人間には寿命があるからこそ価値がある。
とても良い時間だった。俺の8時間が9000円で買われたこと以外は。
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