ただただ正直なねこたち
絵本の記録-13
「11ぴきのねことへんなねこ」
作:馬場 のぼる
推奨年齢:4歳から
日本の絵本の定番中の定番、11ぴきのねこシリーズの1冊です。
絵本を選ぶ時、どこかにユーモアがあるお話を選んでいることが多いのですが、このお話もとっても面白い。
11ぴきのねこたちの前に現れた不思議な水玉模様の宇宙ねこ。11ぴきは水玉ねこが気になって仕方がない。
この水玉ねこ、釣りがとっても上手なことに気がついた彼らは、魚欲しさにいっしょうけんめいお手伝いをして仲良くなります。
そう、11ぴきのねこの原動力はだいたい下心。常にお腹をすかせているので食事にありつけそうな時にとってもがんばります。
こういうところ、正直で好きだなあと思います。
あと注目すべきは独特な色調。
ピンクやパープル調の色彩。実際の自然の色に合わせるのではなく、1ページ1ページが色彩構成されたアート作品のようにも見えて、センスよいなあと感心してしまいます。
空だから青、木だから緑、といった固定概念に縛られる前にたくさん読んで欲しい絵本です。
サイズも少し大きめで読みやすく、全作揃えたくなるシリーズです。
ねこたちを一旦好きになってしまったらハマりますよ。
意外と大人もプッと笑ってしまうところもあるので親子で楽しんでください。