テレビのニュース等で、『闇バイトに応募してしまって・・・以下略』みたいなことを見たりすると、思い出す。あの人達、元気かなーって。
勤務中、『闇金』で働いていた人と電話で話したり、実際に会ったりしたことがあった。闇金の担当が私だったから。
今回は、実際に会った『彼』について。
退職してしまっても守秘義務があるので、詳細は伝えられないけれど。
お金を返してもらえることになって、受け取って、もろもろ手続きをして終了。
事務所から外出するため外に出たら、とぼとぼ歩いている『彼』が。
同じ方向。うーん。急ぐから、追いつきそう。黙って追い抜く?
うーん・・・。まぁ、話しかけてみるか・・。
(怖いこと言ってきたら、逃げよう。)
私「どうやってここまで来たんですか?」
彼「あ、電車で」
私「そう・・・ですか。あの、体調悪そうですけど、大丈夫ですか?」
そう、『彼』は見るからに顔色が悪かった。
彼「あー。まあ・・・。大丈夫じゃないですかね」
私「・・・そうですか。同じことしてる人で、辞めたいけど、辞めれないとか言う人いましたけど。しんどそうだなと思って聞いちゃいました。えーと、体お大事に?みたいな?感じで・・・。」
彼「あー。しんどい・・・のかな。コレ。分かんないけど。シフト制みたいになってて。自分やらなきゃ、他、迷惑かかるんで」
話を聞くと、3勤交代だと。
闇金は闇金らしく、1日中嫌がらせをするのが仕事のようで。
変に、『貸金業法も守る必要ない人だしなー。法律の外の人達だしなー。なるほどなー」と納得したりしてた。
私「・・・そうなんですか。でも、運悪いと捕まっちゃうじゃないですか。怖いので怒らないで欲しいんですけど。出来たら、辞めるなり、逃げるなりしてください。あ、私こっちなんで。帰り気を付けて」
彼「・・・あー、さようなら」
結局、劇的な結末を迎えるでもなく、道すがら話して終わったこの話。
願わくば、改心をして辞めていて欲しいけど。
人からお金をむしり取る度に、どんどん心がさみしくなっていくと思うから。さみしいから、悪い人との関係も、断ち切れない状態を続けちゃうと思うから。
『彼』に対して、何の忖度なく『大丈夫?』って聞いてくれる人が出てきてくれていることを、願う。