大切なのは今の自分が幸せであること
転勤で東京に引っ越してきてから、ずっと会社の借上げ社宅制度を利用していた。
家賃の7割を会社が負担してくれる有難い制度だったけれど、2012年に社宅規定が変更となり、転勤から10年以上が経過していた私は制度の対象外となってしまった。
当時はあの民主党政権下で、2011年3月に発生した東日本大震災と福島第一原子力発電所事故の影響もあって、日本経済はまさにどん底の状態。新たな住まい探しはそんな沈鬱な空気の中で始まった。
情報誌を片手に物件巡りをしていたある日、駅前で建設中のタワーマンションを発見した。その足でモデルルームを除いてみると、高層階で南東の部屋が空いているではないか。
売買契約を結んで登記を済ませたのが2012年の秋で、同年12月に安倍総裁を擁する自民党が総選挙で圧勝した。そして翌年2013年3月に黒田日銀総裁が就任し、アベノミクスによる円安株高と不動産価格の上昇が始まった。
会社の規定変更がきっかけで、やむなく買ったマンションだけど、今では資産ポートフォリオの中で大切な孝行息子になっている。
移りゆく時代の流れに身を委ねる他に選択肢がない場合、思い切って飛び込んでみればいいと思う。それが案外うまくいく場合が多いし、その選択によって訪れた人生を楽しむよう、自分の価値観を変えてしまえばいい。
何より大切なのは今の自分が幸せであることなのだ。
もしサポートして頂いたら、ワタシ狂喜乱舞すると思うんです。