電卓とパソコンとChatGPT
今週の月曜日から、ChatGPTを本格的に触り始めた。
ChatGPTは、果てしなく驚異的だ。昨日のブログにも書いたように論文を読む手助けをしてくれる。
ChatGPTはたしかにすごい
「この技術が自分が学生の頃にあったらどんなに研究が楽だっただろう。」
自分も感じたし、Twitterでリツイートしてくれた方も同じような感想を持たれたようだ。うちの社員にもChatPDFを紹介したが、まだまだ間違っているところがあると言っていた。でも、そんな問題が解決されるのは時間の問題だろう。
ChatGPTは、おそらく今後とても重要な技術の1つになるだろう。ChatGPT自体がそうなるか、類するモデルがそうなるかはわからないけど、生成系モデルの絶大な威力が今後ますます発揮されることは間違いないだろう。
ちなみに、今日はChatPDF を使って 「Generative Novel View Synthesis with 3D-Aware Diffusion Models」という論文を読んでみた。単一の画像を入力すると、その3D形状を予測してくれるという驚異的な論文だ。githubでコードが公開されるそうなので、コードが公開されたら実際に動かしてみて、その後記事にまとめようと思う。
今日試した面白い使い方は、論文の式のサンプルコードをChatGPTに書いてもらうというもの。動かしていないしちゃんと読んでいないし公式がコードを出していないので比較もできないのだが、コードを出力してくれた。これは、本当に驚いた。ちなみに、雑な聞き方だと以下のようにだめだと言われた。
そこで、MNISTのコードぐらい駆けるでしょ?w と煽ってみた。
煽ったことに意味があったかは疑問だが、煽った結果ChatGPTがコードを駆けることがわかり、式(1) のサンプルコードを書いてと指定したらコードを書いてくれたという流れだ(サムネイル)。
ChatGPTは、人間の書く能力を破壊する
ChatGPTは、人間の書く能力を破壊するだろう。これは、予言でもなんでもなく、実際に起こり始めている。
自分もブログを書いているNote というプラットフォームには、ChatGPTが生成した文章が大量に漂い、そこに人間が介在しないこともある。無限に文章を生成するためのプロンプトが有料で売られていたりもする。
人間は、文章を書かなくなるだろう。
書いたとしても、箇条書きで要点だけ書いて、その後ChatGPTに肉付けしてもらうようになるだろう。
人間が書く能力を失うと、次に読む能力が失われるだろう。文章を読む時に最初に要約を生成して要約を読む。その次に概要を生成して概要を読む。もし興味があれば、全部流し読みする。人間の読むという活動は、今とは違うものになるだろう。
読む能力、各能力が失われると、その後には何が失われるのだろうか。聞く能力?考える能力?何かしら、大事な能力が失われることになるのかもしれない。
電卓とパソコン
人間の能力をテクノロジーが補うのは、何もChatGPTが初めてではない。例を上げればキリがないが、電卓とパソコンもその一つの例だろう。電卓は人間から計算するという能力を奪った。パソコンは、人間から様々なものを奪ったが、身近なものだと漢字を奪った。どちらも、テクノロジーが人間を退化させた例だ。
電卓ができて以降、そろばん(*)の資格が入社試験で問われることは(おそらく、自分の知る限りでは)なくなったし、暗算が早いことと仕事ができることには相関関係がなくなった。パソコンが普及して以降、多くの人は漢字を書く機会が減り、漢字を書けなくなった。人間は、退化した。
でも、暗算をする能力や漢字を書く能力を犠牲にしたものの、今も人間は進化し続けていると思う。人間では一生かけても解けないような計算をコンピュータで行い、明日の天気を予測したりしている。これは、一部の退化を犠牲に大きな進化をしたと言えるのではないか?と考えている。
歴史が繰り返すのならば、今こそ人間が進化する時なんだろうと思う。
ChatGPTと共存した人間の進化の先
人間は、ChatGPTに出会ったばかりだ。
これから、ChatGPTを世界中の人が使いこなすとどんな世界になるだろう。その時に、何が差別化ポイントで、どう使いこなす人が強いだろう。
そんなことを想像しながら、ここ数ヶ月を過ごしたいと思う。
パソコンを使いこなしている人とパソコンに使いこなされている人がいるように、ChatGPTを使いこなしている人とChatGPTに使いこなされている人が出てくるのかもしれない。
ぜひとも、使いこなす側でいたいと思う。
*) ちなみに、自分は珠算検定3級。
今日のランチ
喫茶&ランチしあん
白身フライ定食: 600円
ご飯大盛り: 50円
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?