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かえって理不尽に見える

海辺の街の空にはトンビがよく翔んでいる。姿を見かけるたびに、憎々しい気持ちで胸がいっぱいになる。あのトンビは、いつぞやの私からメンチカツをかっさらったあのときのトンビではないか、と疑ってしまうわけである。

駅前の肉屋で買ったばかりのメンチカツであった。その日の夕飯のおかず(主力選手)になるはずのメンチカツであった。一口かじるだけで肉汁がじわっとほとばしる、真に肉々しいメンチカツであった。

トンビにやられた一瞬に呆然とし、やがて沸々とわきあがる憤りの感情を持て余しながら歩いた帰り道の風景を克明に憶えている。メンチカツの価格も精確に憶えている。税込159円。道端で、空高く舞うトンビの姿を憎々しげに見つめている人がいたら、私かもしれない。

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色川武大『怪しい来客簿』を床から拾い上げて読み上げる。戦後しばらくして「怪談」が人々の間で流行したことがあったらしい。その流行の理由について、著者は次のように考察している。

 この種の怪談は戦争中にはなかった。どっと溢れたのは戦後の数年間だったと思う。 戦争が終って、身近なところにあった死体及び死から解放されたとたんに、戦争が終ろうと終るまいとやがて訪れる自分たちの死からは解放されていないことを思いだしたのであろう。これらの死は、戦争のように人為的でないだけに、かえって理不尽に見える。

色川武大(著)『怪しい来客簿』文藝春秋,p.18

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PUIPUIモルカーのグッズを家族で買い集めているのだが、そろそろ限界かもしれない。コンビニやお菓子などの商品とコラボしたグッズが、とにかく多すぎる。LAWSONでロッテのお菓子を何個か買うともらえるPUIPUIモルカーのキャラクターシール。各店舗に4枚しか用意がなく、つまりは早いもの勝ちなのでそうそうに諦めていたが、妻が手に入れて帰ってきた。

月末には、PUIPUIモルカーのフィギュア消しゴム付き「ぷっちょワールドりんごソーダ味」が出るらしい。「ぷっちょ」はUHA味覚糖が売り出しているソフトキャンディ。キャンディにはハードキャンディとソフトキャンディがあって、含有水分が6%以上あるとソフトキャンディになる。砂糖(または水飴)を煮詰めるとき、ハードキャンディは高温で加熱してガチガチに仕上げる一方、ソフトキャンディは低温で加熱して柔らかく仕上げている。

他のソフトキャンディと同様、低温で加熱して柔らかく仕上げた「ぷっちょ」には「ぷっちょ君」という公式キャラクターがいて、自分のことを「わい、ぷっちょ君」と名乗り、関西弁でTweetしている。元旦には、「HAPPY NEW YEAR 今年もよろしくやで」とつぶやいていたことが、Twitterの公式アカウントで確認することができる。

今日得た知識の中で、真っ先に忘れそうな内容だったので、日記に書いて残しておく。

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