『14歳の栞』を見て
キネカ大森でまだやってるのを知って、駆け込みで見てきました。
昨夜14歳の娘は夕飯時に、中間テスト2週間前に控えてて、テキスト開きながら「何のために勉強しなきゃいけないのか分からない!!!」と、言い出した。
何するにも、面倒臭いと言って親の提案を全て否定する。
「何の為にやらなきゃいけないのか、面倒だからやりたくない!」そう言うならば主人も私も「だったらやらなくていい。意味がないと思うならやらなくていい。ただ現実から逃げてるだけならやらなかった事、自分が後悔する時が、事があると思う。その時に何で勉強するのか意味がわかるんじゃない?」と言いました。
14歳の娘にはキツイ言葉だっただろうし、良く分からなかっただろうと思うんです。14歳の気持ちを全て分かるとは思わないけど、何か思い出すこともあると思ってこの映画を見てみたいなと思いました。
14歳と言うのは非常に敏感で子供と大人の間。
自分は一体何をしたくて、何が嫌なのかも、何に対しても苛立ちがあり、
自分でもどうしたいか分からない、非常に難しい年頃だわね。
この映画に出てくるのは春日部のある中学2年6組の修了式までの50日間を追ったドキュメント映画。
子供達のインタビューが何処までが本心でどこまでが映画用に作られたコメントなのか分からないけど、見ていてドキリとする言葉が幾つかあった。
「友達を作りたいと思うか?」と言う質問に「作りたいと思うけど、態度とか言ってる言葉に裏がないとは思えない。」とか、「早く人間関係をリセットしたい。」とか、自分を「曝け出すのは怖いから、周りに合わせる。そうした方が上手くいく。」とか、「早く大人になりたい。だって大人って自由だから。」「赤ちゃんに戻りたい。」とか、大人(私)が思っている以上に色々考えて学校生活を送っていて、家での生活がある。
恋があり、勉強や部活、将来の夢や先生と友達、クラスに来なくなったクラスメイトについて、色々考える事があって、自分の才能とかもう遅いとか、諦めたようなネガティブな言葉を言う子供達。
見てる大人(私)からは皆んな無限な可能性しか見えない子達なのに。
自分の子供も無限の可能性があって、14歳という年齢は全てこれからのように思えるけど、子供達の中では今の自分が全てであり、世界なのよね。
そして、この年齢がいる親は子供の可能性を潰していないかな?とか、
日々充実した日を送れてるのかな?とか考えたりするのです。
先生の「君達のことは、信用してるし信頼している。それが教師だから。」
この言葉を聞いてジーーーンとしたなぁ。
子供達を信頼、信用するって、当たり前の事の様で、本当に難しいと思う。
自分の子供なのに親ですら、信用できずに辛い時もある。
自分の子供はどうか分からないけど、この35人を見てて、今の14歳の子達は
どう思って、どう感じてるのか、少し覗けた気がしました。
14歳は悩んで、考えて、何かを感じて、何かを思ってる。
本人達、自分自身が分からない気持ちが、大人が分かるわけはなくて、
ただ、何かのきっかけやヒントや心を動かす機会を与えることができればいいのかな?何か少しでも支えられればいいのかな?と今までより、少し優しい気持ちになった。そんな事を思って、こう考える時間を与えてくれたそんな映画でした。
ドキュメント。子供達の姿が常にキラキラしてて見ててずっと胸が熱くなる思いがありました。
end.