実は愛してたらしい、カリオストロの城。
昨晩彼とお電話していたら「そう言えばさ、映画の公開スケジュール更新されてたよ、見てみて?」と一言。今週の金曜日、一緒にカリオストロの城を観にいこうと話してた私たち。でもその時点では上映時間が出ていなかったから、それ次第で待ち合わせ時間とかも決める算段だった。いつでも見れるようにとsafariに残してたTOHOシネマズのサイトを開き、13日に上映する映画を、丁寧にスクロールしてゆく。
えぇーーーーーーっっっ!!!
思いっきり叫んでしまった。だって無いんですもの。あるはずの、"カリオストロの城"というタイトルが、どこにも。そんな事ってある?なんと、カリオストロの公開は、私たちが会う前日までだった。そんなことって…
彼はひととおりの感情を経由した後だったのでしょう、そんな私を穏やかに宥め、まぁリバイバルだしね〜、短いとは思ってたけど…と少し残念そうな声色でそう言った。
という事は、私に残された日数はあと2日。しかも木曜日は仕事だから、観に行くなら水曜の朝しか無い!となり、電話を終えた後に早朝8:50上映のIMAXを予約した。
翌朝。7時半のバスに乗らなきゃなのに7時に起きたから半分諦めかけたんだけど、いや待て、私もう予約してるしカード切っちゃってるんだった!行かなきゃ!となり、お化粧もそこそこに家を出た。先に予約しておくの、大事。
こんなに早い時間にバスに乗ることもそう無いから、いつもとちがう空気感にだいぶワクワクしてた。朝の光が差し込む車内で、カネコアヤノのアルバムを聴いたり、彼とLINEで話したり。映画館に着くと、やっぱり全然人が居なくて、普段あんなにガヤガヤとうるさいポップコーン売り場も、ひっそりとしていた。お腹も空いてたし、匂いに釣られて何か食べたいなぁと思ったから、ホットドッグをひとつ頼んだ。
入場のタイミングで、今回の大目玉、45周年ミニ色紙も無事に受け取る事ができて、生で見たその色紙があんまりにもかわいくって、思わずうわぁ〜!と声が出た。最高潮。その時点でもう早起きの元は取れてた。
向かう先はIMAXの6番シアター。ばっちり写真も撮って、いざ座席へ。やっぱりIMAXの座席はふわふわしていて、前の人の頭も見えなくてとても快適。前にも横にも人がいないというのはなんて素晴らしいのだろう。早朝映画の良さをたっぷりと享受しながら、朝ごはんのクリームなんちゃらホットドッグをむさぼる。
いつものことながら、映画がはじまる前の"東宝"の画面でうるうるしてたんだけどね、カリオストロの城 というタイトルが画面いっぱいに出て、あぁ、城の漢字ってこんなデザインだったんだ、と初めて気付き、オープニング曲が流れる頃には第1陣の涙たちがぶわわ〜と零れ落ちてた。早速ハンカチの出番。早いよ。
なんと言ってもあの時代の宮崎映画の色味が大好物なもんで、それをあの大画面で観れたことが本当に本当に嬉しかった。近年は画質や色味のうつくしさを売りにしてる作品が多いし、古い作品もそういう風に加工したりしちゃうけど、荒くて、あたたかくて、全然パキパキしてないあの感じが愛おしくてたまらないの。どうかそのままでいて欲しい。
ピョイーーーーーーンという電子音とともにルパンと次元が宙を舞うところから、お馴染みのカーチェイス、島本須美さんの澄んだ声、次元の不器用なやさしさ、ちょいちょいと挟まれる笑いなしでは見れないおふざけ、徐々に露になるカリオストロ公国の不気味さ、キザなセリフが悔しいほど似合うルパンと、可憐で聡明なクラリスの微笑ましいやり取り、相変わらず妖艶な不二子ちゃん、素直じゃないだけで実はやさしい五右衛門、そしておじいさんとカール。おじいさんの声、アルムのおんじと同じだからそこも泣きポイントだった(涙)
いや、そう、とにかく、今回映画館でこの作品を観て思ったのはさ、わたしめっちゃくちゃカリオストロ好きだったんだな!!!ってこと。勿論好きだから観に行ったんだけどさ、えっ、こんなに?!って。細部までしっかりと愛おしさを感じるくらいには、自分のなかでものすごく大事な作品だったんだなと気づくことが出来た。それってものすごく嬉しいことよね。
そういうの、日常にも多くあるんだろうなぁ。何気なく好意を抱いていたつもりだったけど、深掘ってみたら実はものすごい愛だったパターン。いやぁ〜本当は明日も観にいきたい。というか、観終わってその後の上映回も観るか迷ったくらいだった。でも、朝のあの、みんなが集中してルパンを愉しんでいる空気が良すぎたから、このままの記憶をだいじにだいじに取っておこうと思って、今こうして文字を綴ってる。宮崎駿はやっぱり、わたしの人生にものすごい影響を与えてるなと改めて。嗚呼死ぬまでにまたカリオストロの城を映画館で観る機会がありますように!!お願い!!
言わずもがなですが、とっつぁんのラストの名台詞は、やっぱりやっぱり最高だった。一呼吸置いた後のクラリスの「はい」という返事も含め、ジーンときた。ありゃ映画館で体感すべき。てか炎のたからもの良すぎるだろ!以上!🔥