呪いの正体
自分の奥底に眠る「甘えたい」という根源的な欲求が怖かった。幼少期から押し込めてきたそれは、ほとんど呪いに近いものになっていたかもしれない。
だからわたしは「甘えたい」と言う気持ちを出すことを自らに強く禁止した。
わたしが禁止すればするほど、それは外側に大きくなって現れてわたしを苦しめた。
今それを解放する時が来た。でも怖い。
長い間封印しすぎて祟り神にカタチを変えたそれを解放するのは恐怖でしかない。
もしも解放すれば、他人に執拗に執着したり
自らを破壊に追い込む恐ろしいものなのかと思っていたのだ。
でも違った。
怖いから目を背けてきたそれが本当に望むものは、よく見てみれば恐ろしいものでも何でもなかった。
ただ「受容されたい」「全てを受け入れられたい」それだけだった。
見ないから大きくなる。
見ないから呪いになる。
ちゃんと見てあげれば大丈夫だったんだ。
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