映画「ノマドランド」🎥
ずっと「下書き」に閉じ込められてしまってた記事を何年かぶりに発見してしまった!
過去の自分からのお手紙みたいで面白いね。投稿として残しておきます◎
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今日は、この間「ノマドランド」を見たので、その感想をつづる!🐨🌸
私、映画自体はすごく好きなのですが、基本、じっとするのが苦手でよっぽどじゃないとあんまり映画を見に行きません。
けど、いつか「バンライフ」を送ってみたいと思っている私にとって「ノマドランド」は、なんか直感的に、見ておかないと!となり、友達を誘って見てきました。
日本におけるバンライフやヒッチハイクのような、ポジティブな気持ちのシーンはあまりないけど、アメリカでのリアルなノマド生活の様子がとっても面白かったです。
しかもこの映画、出てくるノマド民がほとんど実際にノマド生活を送っている方なんです!
なのに、そんなことを感じさせる場面が1つもないんです。
リアルを流しているだけなのか、演技が上手すぎるのかは分からないけど、とりあえず、ありのままに生きる彼らの様子と壮大な自然の風景に、終始目を奪われてしまいました。
ネット上の評価欄には「賛否両論あるだろうけど、刺さる人にはとことん刺さる映画」だと書かれてありましたが、今の私には「とことん刺さる」内容でした。
全体的な作風はと言うと、起承転結のあるストーリー性もなければ、特段手に汗握るような山場もなくて。
ただ1人の主人公・ファーンの日常が描かれている感じです。
ファーンのノマド生活が映し出されているだけなのに、なぜか110分が経つ頃には、言葉にするのは難しいけど、じーんと心に響くものがあって。
私が特に感動した点について書いておきたいと思います。
映画内では、ファーンがノマド生活を送る中での季節の変化や時間の経過が描かれるのですが、同じことを繰り返しているようで、ファーンから見える景色や心情がまったく異なっている様子が映し出されていました。
出会いや別れ、積み重ねた経験によって同じ物事も異なる形で目に映る。
同じ1人の人間でさえこのようなことが起きるのだから、他人と自分が今見てる風景っていうのは、同じように見えても全然違うんだろうなぁと感じました。
だからこそ、何か自分と同じ目標を持っている人とか、同じ方向を向いて頑張っている人が存在することって、とっても有難くて貴重な時間なんだなと、しみじみ。
もう1つ、印象的だったのは、ファーンが
と言い張っていたこと。
同じ意味に聞こえるこの言葉やけど、たぶん
ホーム=心が住む場所、ハウス=身体が住む場所
っていうニュアンスの違いが込められているんだと思いました。
ファーン自身は信念を持ってノマド生活をしているからこそ、ファーンにとってはこのおんぼろ車が1番心の休まる場所だからこそ、声を荒げたんだろなあ。
不況で家や職を失ったり、夫を失ったり、目に見える大切なものを次々と失った彼女にとって、もはや "モノ" に対して絶対的な信頼を置くことはできなくなっていて、自分自身が心で感じたことだけを信じて生きている。
思い出や記憶の中に "ホーム" を創り出そうとする彼女の合理性を理解しようとすることは、色々なことを考えさせられるきっかけになりました。
旅路の途中で出会ったおばあさんがファーンに言ってた
という言葉。
循環の人生を歩んでいる私たちの中で、変化するものと残り続けるもの。
同じような毎日の中にも確かに変化が起こっていること。
少し立ち止まって一つひとつを噛み締めることも、人生の楽しみなんじゃないかなと思いました🌼
出会えて良かった作品の一つでした〜