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室温ほど厄介なものは無い!

大学で研究職をしています。今日は、実験をする上で「室温」というのが非常に厄介であることをお話ししたいと思います。短い文章ですので、最後まで読んで頂けると幸いです。

そもそも室温って何?

皆さんにお聞きします。

「室温って何度ですか?」

室温という漢字から「部屋の温度」が連想されると思います。でも部屋の温度って環境によって変化しませんか?

例えば、夏場の熱い時を想像してください。窓を開けて風をよく通した部屋、そこに扇風機をつけたときの部屋、また窓を閉めてクーラーを効かせたときの部屋。これ、全部「室温」と言えますよね?

化学実験においても、研究室の部屋の温度を我々は「室温」というのですが、国際的に有名な論文でも「room temperature(略してrt)」と表記されます。

そもそも国が違えば平均室温が違う!

赤道直下の国の室温と北極や南極に近い国の室温って明らかに違います。また、山の上、ふもと、海辺、砂漠(研究ができるかは分かりませんが)どれを比べても室温が違うんです。

さらに、四季がある日本やその他の国に至っては、実験を行った月日によって室温が変わってしまいます。

しかし、現段階の化学論文では未だ室温で書きます。(自身の論文でも、特に加熱や冷却をしない限りは室温と書きます)

これが原因で、同じ条件にしているはずなのに実験が上手くいかないってことは、日常茶飯事です。(再現性がないのではなく、再現するのが難しい)

論文を再現するときは、どこの国で行われた研究かを考える!

以上のことから、私は他の国の実験を再現するときは、国と時期を見ます。

他の方はどうかは分かりませんが、再現できなかった時は必ず「どの国で研究されたか」「環境はどうなのか」を調べます。

平均室温が高い国であれば加熱、低い国であれば、若干冷やす。

意外とこれだけで再現できることもあります。もし、なにか実験をしたときに再現できない時は、室温というものをもう一度見直してもいいのかもしれません。

室温ほど厄介なものは無いというお話でした。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。


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