怖い経験をした話

ブログ始めたわけじゃなくて
洒落怖まとめ読んでたら自分も昔それに似た怖い体験したなって思い出した話があったんで、また忘れないうちに書き留めておくことにする。

信じてほしいとかは全く思ってないから
釣りとか創作とか全然に好きに思ってくれていいよ。
素人キモオタのゲロキモ創作日記くらいの感覚で

早速なんだけど、大体5年くらい前に長崎の眺めが良い場所に建てられた観光ホテルで働いてたことがあってさ
そこも古いホテルだったから、客室の幽霊とか夜間フロントの心霊体験的な話はよく聞いてたね。
俺は霊感なんてまずないから、ホテルの中で幽霊なんて見たことなかったんだけど。

問題はそのホテルじゃなくて
ホテルから駅に向かってまっすぐ山を降りていったところにある、大きいお寺の話なんだよね。

俺免許持ってないからさ、ホテルの寮を借りるまでは彼女と同棲してて、家からバスとか公共交通機関で通勤してたんだけど
ホテルって激務で終わる時間めちゃくちゃ遅いんだよ。
帰るときはバスなんてまずなかった。
だから帰りはホテルが建ってる山をずっと降りていって
長崎は路面電車だったら23時くらいまでは終電があったから、路面電車が走ってる駅前の電停まで行かないといけなかったの。
それでその山を降りていく途中に大きい寺があったんだよね。

その寺って、高齢者とか障がい者の参拝用に、長い階段の横に24時間ゆっっくり動くエレベーターが備え付けてあった。
それに乗れば階段を歩いて降りなくていいし、その短い区間だけでも楽すぎて毎回そこを通ってた。

その日もいつも通りそこを通ろうとしたら、エレベーターまで続く道の途中に高さ1メートルくらいの古くて錆びだらけの汚い看板が立ってて
『<注意>この先、通行止め!責任は負いません』って書かれてるA4くらいのラミネート加工した紙が貼ってあったの。

あれ?エレベーター止められてる?って思ってエレベーター遠目で見てみたけど電気がついてるっぽいしいつも通り動いてる感じはする。
というか、この看板も『絶対通るな!』っていうより『まぁ最悪通ってもいいけど、どうなっても知らんよ』みたいなニュアンスで書かれてるようにも思えて「キモいな…」ってなったの覚えてる。
(その時に違和感あったから当時iPhoneで写真撮った記憶あるんだけど思い出してからアルバム漁っても見つからなかった。)

でもそんなこと言われてもさ
まじで四の五のいってられんのよ
ホテル業って本当に激務で足が棒みたいになってたし、山の道もかなり傾斜が急な坂道で一刻も早く帰りたかった。

看板は錆びだらけかつ細い一本足で重くもないから
横にズラして強行突破した。
ちなみにちゃんと戻したよ。

それでエレベーターの前まで来て、降りるボタン押す前に
ガラスのところからエレベーターの中覗いたりしてみたけど、夜だし当然何も見えない。
でも降りるボタン押してみたら「ウォォォン」とか音を立ててこっちに上がって向かってきてるのがわかった。

ちなみに自分が乗るのが4階。
外部からエレベーターに乗り込めるのは4階と1階のみで
3階に事務室?と2階に納骨堂がある。

それでエレベーターも普通に到着して乗ってみるんだけど
別に体が重いとか、異様な雰囲気を感じるとか
そんなことはまったくなかった、本当にいつも通りのエレベーター。

「ビビらせんなよ…」とかブツブツいいつつ
スマホ弄りながらもいつも通り1階押したんだよ。

そしたらさ、1階と同時に2階のボタンが点灯するんだよね。

「えwwwww!???www」ってなって
本当に疲れ切ってたから正直自分で押してしまった可能性も大いにある。
でもその時はエレベーター内部にいる自分以外の『何者か』がボタンを押したという思考しかできなくて
正直パニックになって全力で逃げだしたかったけど
3階と2階は外に出れる道はないから、もう1階に行くまでは閉じ込められたみたいなものだった。

2階のランプが点灯してるもんだから
もちろん2階の納骨堂まで降りたら「2階です。」って無機質なアナウンスと共に一旦エレベーター開くんだけど…

驚愕したのが、なんにも見えないんだよね。

普通月明りとかが窓から差し込んで少しはある程度見えるじゃん。
でも真っっっ暗。本当になんにも見えない。

全身に鳥肌が立って血の気が引くのを感じた。
金玉縮みあがるってやつ。

あとこれは流石に気のせいかもだけど、9月くらいだったのに極端に寒くてその部屋がでかい冷蔵庫みたいだったの憶えてる。

やばいやばいやばい!!!って思って閉まるボタン押すんだけどさ
高齢者向けに作られた?エレベーターだから閉まるのもめちゃくちゃ遅いんだよ。
恐怖の中で「はやくしろって!」って小声で言いながら閉まるボタンの強連打でようやく閉まろうとしてた。
でもその時に真っ暗なフロアの奥の方で「ギィィィ…」ってなにかのドアが開く音がしたんだよね。
か細い音だったけどその空間は無音だったからやけに聞こえた。

その時は本当に号泣するかと思ったんだけど
そんな田舎のババアの家の建付け悪いトイレの扉みたいな音無視して、エレベーターも無事閉まってさ。

1階について、エレベーターから高速で飛び出て
ダッシュで路面電車に乗って家までたどり着けたんだけど

その時の話を当時付き合ってた彼女にも、翌日ホテルの先輩スタッフとか支配人にも冷や汗かきながら身振り手振りで説明したんだけど信じてもらえなくて
「怪談話するには時期的にちょっと遅くね?w」とか言われて腹立った。

まぁそのすぐ後に彼女と別れて、ホテルから歩いて2分くらいの寮を借りて生活してたからさ
しばらくしてからもうその寺を訪れることもなかったんだけど
奇妙なくらいずっとこの話忘れてた。

今思えばTwitterにすぐにでも書き留めたい内容だったけど仕事で疲れてたのかしてなかったみたい。
最初に書いてる通り洒落怖のまとめスレ久々に読んでて思い出した。
ちなみに後日談とかオチは特にない。

でも洒落怖風に無理やりオチをつけるとすれば
あの真っ暗な納骨堂ってなんか地獄みたいなとこに繋がってたんじゃないとかちょっとだけ思ってる。
本当に異質で、現実とは思えないみたいな空気感があったしね。

現実的に言えば疲れからいろいろ勘違いして起きた事だったんだろうけど。

でも最後に聞いた扉の音もさ
その寺、当時納骨堂新しくしたばっかりだったみたいで
さっきその寺のHPを見てたんだけど、ドアも滑らかに稼働しそうなスライド式ドアばかりっぽいんだよね。

俺が最後に聞いた建付けの悪そうなあの音はなんやったんやろな。
誰かこっちに向かってきてたんやろか。


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