スプラトゥーン2においての儀礼
ゴリラちくわぶ @Gorilla5rilla5
〈概要〉
このnoteはnintendo switch ソフト『スプラトゥーン2』における儀礼を考え、それをもって儀礼研究所のレポートとするものである。
〈背景〉
筆者は発売当初から今までスプラトゥーン2(以降スプラ2と呼ぶ)を好んでプレイしてきた。気づけばプレイ時間が3000時間にもなってしまった。儀礼というものは身の回りのありとあらゆるものに存在すると考えられる。自分の一番身近なものについて考える方がやりやすそうであるし、オリジナリティも出せそうだなと考えた結果、スプラ2を題材に考えてみることにした。
〈考察対象〉
スプラ2において筆者は2つの儀礼を見出した。1つ目は『初動ナイス』、二つ目は『フェス』である。『初動ナイス』は自然発生した儀礼で、『フェス』はゲーム内のイベントとして組み込まれた儀礼である。
スプラトゥーン2とはどのようなゲームか
まずはスプラ2とはどのようなゲームか説明する必要があるだろう。1チーム4人の2チーム、合計8人でインクを弾として飛ばしながら戦うシューティングゲームである。
初動ナイスについて
初動ナイスとは、あいさつである。
初動とは試合開始直後のことを言い、ナイスはスプラ2のシグナル(エモート)機能の1つである。スプラ2が他の多人数のシューティングゲームと異なる点は複数あるが、その一つがボイスチャットができないという点である。いや、厳密には用意されているのだが、いわゆる野良(見ず知らずの人とランダムでマッチングされて共に戦う)ではボイスチャットできない。おそらくボイスチャットがあると、暴言を吐かれる可能性があるので、小さな子どもでも安心して遊べるように無くしているのだろう。
この、初動ナイスに関しては肯定的な意見もあれば否定的な意見もある。
肯定的な意見
否定的な意見
〈考察〉
なぜ、ただのあいさつにも関わらず否定的な意見が出てしまうのか。それはゲームのシステムが原因であると考える。例としてあげた意見はほとんどがガチマッチにおけるナイスであると予想される。ガチマッチとはレート制のバトルである。ポケモンで例えるならカジュアルバトルとランクバトルのランクバトルの方である。勝てばレートが増え、負ければレートが下がる。ポケモンなら負ければすべて自分の責任だが、スプラ2に関しては、いくら自分が頑張ろうと、負けたらレートが下がってしまうのである。そのため、負けの責任を誰かに押し付けたくなる。そんな殺伐としたバトルにも関わらず「ナイス」とは何事か!というのが大方の初動ナイス否定派の意見だろう。肯定派の意見としては、むしろそんな殺伐とした状況だからこそ、初動ナイスというあいさつをして信頼感を高めようと考えているのではないだろうか。実際やってみるとちょっとうれしい。
フェス
フェスとはその名の通り祭りである。1か月~2か月ごとに開催される。フェスではお題が出され、そのどちらかを選ぶことでフェス仕様のバトルを楽しむことができる。組み分けは自分の意志によってできるのである。
画像はケチャップ派vsマヨ派のフェスの様子である。この場合のトーテムはケチャップとマヨネーズになるだろうか。
フェスの開催期間となると雰囲気が様変わりし、非日常感を演出する。
通常時
フェス時
フェス中はステージ上のキャラクター(ヒメ、イイダ)に合わせてイカ、タコ、クラゲが踊る。まさに集団的沸騰である。
〈考察〉
このフェスが行われることによって何が起こるのだろう。簡単にいうと、盛り上がって楽しい気分になる。人々の間ではどちらの陣営につくのか話題の種になる。Twitterのトレンドにもしばしば載る。配信者はこぞって配信し、それを見に来る人もいつもより多くなる。いつものゲームと違ったルール、雰囲気で遊ぶことができる。こうしたイベントを定期的に開催することで集団的沸騰を促し、プレイ人口を維持しているのではないだろうか。(現在はフェスは終結)
おまけ
新たな謎のトーテムが生まれることもある。どこから出たノリかはわからない。本当に謎。
結論
『初動ナイス』においては、ゲームの中の世界という歴史の浅いコミュニティでも新たな儀礼が生まれることが分かる。『フェス』からはゲームの中に儀礼を組み込むことにより意図的に盛り上がりを作り出すことができる。
最後に
やっつけでごめんなさい。読んでいただきありがとうございました。