今更ながら、ある「粉」の話をします
こんにちは。槇原敬之です。
今回は僕が大好きな粉を紹介していきます。
粉飴(マルトデキストリン)
レースの参加賞等で貰えることもあり、大半のサイクリストが存在くらいは知っているであろう粉飴。
僕のお気に入りの粉類の一つですが、使っている人は案外少ないみたいです。(Twitterで半年以内に「粉飴」とツイートしたオタクがFF内に5人しかいない)
このnoteで粉飴の魅力を伝えた結果、使う人や言及する人が増えたら
自分の影響力に酔って気持ちよくなれるな〜と思うので適当に書いていきます。
①そもそも、粉飴とは
要は糖類(炭水化物)です。
構造が簡単なものほど吸収が速い
マルトデキストリンはデンプンを加水分解して作られる多糖です。
・甘味は一般的な砂糖の10分の1程度
→ボトルに大量に入れてもまあ飲める
・吸収スピードが速すぎない
→血糖値の急激な上昇、下降が抑えられる
・安い(1kgで900円くらい)
→クソ高い補給食よりお財布に優しい
等のメリットがあります。
レース直前に吸収の速いエナジージェル等で血糖値をカチ上げると、レース中に血糖値が下がってパワーが出なくなることもあります。
「なにをいつ摂るか」が大事になるわけです。
今回紹介する粉飴は割と万能で、摂る量さえ間違えなければ運動前、運動中、運動後のどのタイミングでも使えます。
②基本的な使い方
マルトデキストリンは水に溶けますが、工夫しないとダマになりやすく、ボトルの口に詰まって絶命することになります。
まずは、熱湯で溶かしてシロップを作りましょう。
お菓子作りの経験がある人はわかると思いますが、お砂糖系の吸水性ってなかなかすごいんですよ。
水(熱湯)は少量でも、気合いで混ぜればどうにかなります。
今回は500gの粉飴に200ml〜300mlくらいの熱湯を加え、電子レンジで温めながら混ぜたら透明なシロップになりました。
あとはボトルの飲み物に適量溶かすだけ!
あまり甘くないのでバカみたいに入れても大丈夫です。ハンガーノック絶対許さないマンになれる。
ソフトフラスクにシロップのままぶち込むとエナジージェルとして飲めます。
レモン汁やクエン酸などで味を調整すると飲みやすくなります。BCAA等を混ぜるのもアリですね!
③糖質を軽視してはいけない(戒め)
ここ数年、低糖質ダイエットが流行っていますね。
主食の米やパンなどを減らしたり、他のものに置き換えるだけという手軽さは確かに魅力的です。
そんな中で「茶碗一杯のご飯には角砂糖17個分の糖質が含まれている!」といった感じで糖質を悪者扱いし、無知な消費者を煽る企業が目に余ります。
僕はこの風潮に警鐘を鳴らしたい。
(※警鐘はおちんちんで鳴らす予定ですが、真似しないでください)(※特殊な訓練を受けています)
継続的に、そこそこの強度で自転車に乗っている僕たちが糖質の摂取を怠るとエラいことになります。
それは何故か。
①運動を継続するために糖質が必要
低強度の運動では脂質(脂肪酸や中性脂肪)などがエネルギー源としてゆっくり消費されますが、強度が上がるにつれて、すぐにエネルギーに変わる糖質(筋グリコーゲン)の消費量が増えます。
そして、筋グリコーゲンが枯渇した時点で疲労困憊に至り、運動の継続が困難になります。
僕たちの練習会(殺し合い)では必然的に糖質の消費量が増えるため、補給を意識しないと一瞬で力尽きてしまいます。
「ハンガーノックになった」≒「補給が下手」ということです。
恥ずかしい言い訳をしないためにも、糖質はしっかり摂りましょう。
粉飴ドリンク、粉飴ジェルの出番です!
②回復のために糖質が必要
運動をすると糖質が消費される。
消費したら…当然ながら、補充が必要です。
エネルギーが欠乏した状態が続くと、筋肉が分解されてアミノ酸として消費されてしまいます。(血中アミノ酸濃度の低下やコルチゾールの増加など、他の原因もある)
所謂カタボリック(異化)。
「カタボる」と言うこともありますね。
これを避けるため、アナボリック(同化)を促すためには
タンパク質はもちろん、大量の糖質も必要になります。
「糖質を極限まで減らしたプロテイン」だけでは足りないのです。米を食え!麺をすすれ!
ちなみに、筋肉をめちゃくちゃ増やしてくれる増量用プロテインなんてものもありますが
これはマルトデキストリン(粉飴)がたくさん入っているだけです。
プロテインに粉飴を混ぜて飲もう!!!!
みんなデカくなれ!!!!
④最後に
タンパク質やミネラル、ビタミン等の栄養素は高いお金を払って買う人がほとんどですが、糖質は軽視される傾向にある気がします。
実は、僕も数年前まではほとんど意識したことがなく、練習中のハンガーノックで迷惑をかけたりオーバートレーニングで体を壊した経験があります。
「練習の後半に力尽き、ただただ辛い思いをする」
「疲労が抜けず、ここ最近伸び悩んでいる」
こんな悩みを持つ方がいたら、是非、糖質に気を遣ってみてください。何か変わるかもしれません。
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