閉所恐怖症
私が閉所恐怖症と自覚したのは、奈良の大仏の鼻の穴に入れなかった時だ。母と祖母に「ここまできて通らんつもりか。ありえへん」と散々くさされたが、関係ない。殺す気か、と思った。身長153cmというミニマムサイズにも関わらず、入りかけた瞬間出られるイメージが湧かずにやめた。
一体いつからだ。閉所恐怖症になったのは。
思い当たることは一つ。小学6年の修学旅行の時、部屋の中で肝試しをやる流れになった。同じ班のゴリラ女に無理やりオバケ役をやらされ押入れに閉じ込められた瞬間、発動したような気がする。ジャイ子にそっくりの彼女は、次から次へとターゲットを決めていじめるような大暴れウホウホ有名マウンテンゴリラであったため、誰も歯向かえなかった。私も度々ゴリラの餌となっていたのだ。
閉所恐怖症の身からすると、酸素カプセルは終身刑以外の何物でもない。見ているだけで息がつまる。日焼けマシーンも同様である。
スポーツ選手に閉所恐怖症の人はいないという大前提の元、これらの機械は作られたのだろうか。甚だ疑問である。
あと窓のないシャワールームは地獄だ。私にとってタイの刑務所と同等である。
一度イキってヨガの体験教室に行ってみたものの、シャワールームが狭く窓のないタイプだったため、通うのは困難だと判断し入会を断念した。私にまだヨガは早かったようである。
何かと不便なことが多い。
ところがどっこい、エレベーターに閉じ込められてしまうというシチュエーションは度々妄想で使用してしまう。実体験レポなどを見ると恐ろしいが、妄想は自由だ。
素敵なボーイとエレベーターに閉じ込められ……ふっふっふ。
未だに、このメンバーなら閉じ込められてもいいかな、という人達と乗り合わせたことがない。というか実際はそんなに他人のことをジロジロ見ている暇もない。
今日はどんな妄想をして眠りに就こうか。考え出すと眠れない。
ハマショーの『MONEY』がすきです。