防御なき世界で、全力で殴る

どちらかと言えば殴る系のパラのごらんのすですこんにちは。

せっかく殴るならダメージ出して与ダメ貢献したいと思うのはパラだって同じ。パラだって、どうやったら火力出るのかを考えているのです。
で、最近のボスを相手にした場合、火力を出すためには防御無視を上げることが必須条件になってきています。

星座15以降のボスは防御が比較的高く設定されており、ダメージ計算式の都合上、防御を無視できないと与ダメ量がガクンと落ちます。
それゆえ防御無視がとても重要になる。このことは、もうほとんどの人が知っている事実といっていいでしょう。あずさが出るか出ないかで一喜一憂している姿があちこちでみられますしね。

そのあずさですが、赤4カードも手に入る量が増えてきているため、4枚揃ってきた人も多いんじゃないでしょうか。また、職業ごとに防御無視が付与されるバフもあり、もはや無課金でもバフ込みであれば防御無視100%で殴ることは夢物語でもなんでもなくなってきています。
炎奥義はそれ自身に防御無視バフがつくため、少なくとも炎奥義だけは無視100%で殴れる人もいるかと。

さてさて。
先日、自分用のメモとして以下のツイートをしたわけですが。

内容はとても雑で、自分が忘れないように、といったレベルにもかかわらず「いいね」をたくさんいただいてしまって。
「ダメ倍重要」ってのはその通りなんですが、あの内容ではいまいち誤解を招きかねないということもあって、慌ててこのエントリ書くことにしました。

ちなみに、ダメージ計算式自体は2019年ごろに先人がいろいろ解き明かしてくれているので、私が発見したことは何もないです。
ただ、当時は防御無視100%なんて一般人には現実味が全くなかったので、この防御無視100%時代に計算式を整理することは価値あるのかな、と思ったり。

防御がない世界のダメージ計算式

ダメージ計算式。
防御が効いていた時代には、直感的というにはもう一歩という感じでした。ですが、防御無視100%になるとだいぶシンプルになった気がします。
防御無視を100%とした場合、攻撃とダメ倍にフォーカスした、ものすごく簡略化した計算式はこんな感じです。

与ダメ = 攻撃力 × ダメージ倍率 × もろもろ

実際には「もろもろ」の部分にかなりの要素が詰め込まれていますが、攻撃とダメ倍だけ見るのであれば、これである程度十分な式となります。

この式は、攻撃が元の値から1.01倍になったときと、ダメ倍が元の値から1.01倍になったときで、最終的な与ダメは同じになるということを示しています。
具体例を挙げてみましょう。

元のステ:攻撃=40000、ダメ倍=4.00 の場合
・攻撃だけ1.01倍(攻撃=40400)にした場合 ⇒ 与ダメが1.01倍になる
・ダメ倍だけ1.01倍(ダメ倍=4.04)にした場合 ⇒ 与ダメが1.01倍になる

ということは、攻撃とダメ倍でどっちを優先してあげるべきか困ったときは、それらが元の値の何倍になるか、で考えてやればいいわけですね。なるほどなるほど。

磯野ー、そんなことよりカカシ殺ろうぜ!

理論はわかりましたが、実際に確認してみないと本当のところはわかりません。
というわけで小難しいことはさておき、とりあえずカカシを殴って試してみるのが早いよね。防御無視100%で殴るので、ボスでもカカシでも変わらないという前提に基づいてます。

検証用に、綺麗なごらんのすさんを3人用意しました。

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先の例で挙げたまんまのステータスです。
攻撃40000、ダメ倍4.00をベースにして、攻撃のみを1.01倍にしたバージョンと、ダメ倍のみを1.01倍にしたバージョンの、計3人のごらんのすさんを用意しました。
微妙なステータスの調整は、スキルの汎用欄を使っていい感じの数字になるように頑張ってます。正直なところ、このステを用意しただけでも褒めてほしいところw

さてさて、綺麗なごらんのすさんが出来上がったので、とりあえずグロリアスブローで防御無視100%にした状態でカカシを殴ってみました。

画像2

見てわかる通り、攻撃を1.01倍にしたときと、ダメ倍を1.01倍にしたときでの与ダメがほぼ同じです。差はわずかに3。誤差と言っていいでしょう。いい感じ!

一応、増えたダメージの割合を計算してみます。ダメ倍1.01倍の与ダメ、割ることの元のステの与ダメで増加率が出せますね。

575454 ÷ 569766 = 1.009983

増えたダメージは0.998%。ほぼ1%です。事前に予想した通りのダメージになってます。
最終ダメージというやつがおそらくわずかに邪魔しにきてますが、誤差レベルなので捨ておきましょう。

さて、通常打撃はわかったのだけれど、念のためスキルも見ておかないとねー、と。
パラのみんなが大好きなグロリアスブロー!

画像3

、、、こころなしか、さっきより差が出てます。
ダメージ量自体、通常攻撃よりも10倍近い数値が出てますが、差はさっきの3から331に増えてます。誤差100倍だ!?

何度か確認してると、グロリアスブローの覚醒スキルもちょこちょこ出てきますね。こっちも確認しておきましょうか。

画像4

どんどん差が広がっていきます。4000オーバーの差。これを誤差というには、ちょっとなー。。。

画像5

んんんんん!??
これはもはや誤差ではないぞ!!??

いったいなにがどうなっているのか?

とりあえず落ち着きましょう。いったんダメージを整理することにします。
とりあえず元のステの場合です。

攻撃=40000、ダメ倍=4.00
・通常攻撃:569766
・グロリアスブロー:5613230
・覚醒グロリアス:7096939
・炎奥義:14512063

続いて、攻撃とダメ倍をそれぞれ1.01倍にしたケース。元のステからの増加量と増加率を併記しています。

攻撃=40400、ダメ倍=4.00(攻撃1.01倍)
・通常攻撃:575451(増加量:5685、増加率:0.998%)
・グロリアスブロー:5669022(増加量:55792、増加率:0.994%)
・覚醒グロリアス:7163890(増加量:66951、増加率:0.943%)
・炎奥義:14599035(増加量:86972、増加率:0.599%
攻撃=40000、ダメ倍=4.04(ダメ倍1.01倍)
・通常攻撃:575454(増加量:5688、増加率:0.998%)
・グロリアスブロー:5669353(増加量:56123、増加率:1.000%)
・覚醒グロリアス:7167900(増加量:70961、増加率:1.000%)
・炎奥義:14657174(増加量:145111、増加率:1.000%)

数字がいっぱいで頭が痛くなるかもしれませんが、重要なのは次の2点です。

ひとつ目は、ダメ倍1.01倍の方はどのスキルも等しく与ダメ1.01倍になっているのに対し、攻撃1.01倍の方はスキルごとに与ダメの増加率にばらつきがあること。
この「ばらつき」も与ダメ1.01倍を超えることがないため、これだけ見ると攻撃1.01倍の方が「悪い」という評価になります。

ふたつ目は、攻撃1.01倍で与ダメが最も落ちているのが炎奥義であること。パラとしては実質メインスキルなので、これの与ダメが落ちることは死活問題です。
しかも「ちょっと落ちる」とかそういう次元ではなく、1%の増加を期待していたのに0.6%の増加にとどまります。これは痛い!

計算式を見直す

想像となにかが違う。なにが間違ってるのか。

ダメージ計算式をあらためてみると、計算の最初の方にスキル固定値なるものが存在してます。これか!
どうやら数式を簡略化しすぎてしまったようです。防御無視100%の世界の簡略化した式に、スキル固定値の要素を足してみます。

与ダメ = ((攻撃力 × スキル倍率) + スキル固定値) × ダメージ倍率 × もろもろ

シンプルさがちょっと損なわれましたが、ひとまずこれで考えてみることにします。

ところで、そもそもスキル倍率とスキル固定値ってなんでしょうか。
先ほどの検証でも使用したグロリアスブローを見てみます。

画像6

600%がスキル倍率、1500がスキル固定値です。
検証時の攻撃は40000に調整しているので、スキル倍率によるダメージが40000×6=240000、対するスキル固定値は攻撃に依存しないので1500固定になります。

240000 と 1500。
スキル固定値の1500は、スキル倍率によるダメージの1%にも満たないごく小さい数値です。これだけみると、固定値なんて完全にノイズですね。
私がダメージ計算式を意識し始めた時は、すでにスキル固定値がスキル倍率によるダメージよりもだいぶ小さい数字となっていました。
なので、スキル固定値を無視した、最初のとても簡略化した式がなんとなく頭の中にあったわけです。

スキル固定値は小さいのでノイズ。だからスキル固定値を無視した式で計算して問題ない。
、、、そう、霊力があらわれるまでは!

ざわめく固定値

攻撃1.01倍とダメ倍1.01倍で最も差が出たスキルは炎奥義でした。
これのスキル倍率とスキル固定値をみてみましょう。検証時のアクセレベルは炎力18、霊力6です。

炎奥義のスキル倍率はここに書いてありますね。わかりやすい。

画像7

炎奥義のスキル倍率は会心率や炎元素点に依存します。この時の私のステだと 935% のようです。
説明文には「935%」の後ろに掛け算があったりしますが、これはいつもの説明文表記誤り。気にしないことにしましょう。
ということで、これに攻撃力である 40000 をかけた 374000 がスキル倍率によるダメージということになります。

対するは、スキル固定値。ここに書いてありますね。

画像8

スキル倍率みたいに計算結果がバシッと書いていないので、ちょっと算数しないと出てきません。
この時の私のステは、霊力=353、炎元素点=800 なので 220000+353×40+800×20=250120 となります。

スキル倍率によるダメージが 374000、スキル固定値によるダメージが 250120。
先ほどのグロリアスブローでは、固定値によるダメージが全体の1%未満だったために誤差と言い切れましたが、炎奥義の場合はスキル倍率によるダメージがスキル固定値によるダメージに匹敵しています。

参考までに、グロリアスブローと炎奥義それぞれの、スキル全体のダメージに対するスキル倍率によるダメージの割合を計算してみましょう。

グロリアスブロー:
 240000 ÷(240000+1500)=0.994
炎奥義:
 374000 ÷(374000+250120)=0.599

見返すと、ちゃんと攻撃1.01倍のときの増加率と合致してますね。エクセレント!

結局、攻撃とダメ倍はどうしたら??

これまででわかったことをまとめると、以下になります。

・スキル固定値が十分に小さい場合、攻撃1.01倍とダメ倍1.01倍で与ダメの増加は等しい
・奥義の「霊石効果」はスキル固定値によるダメージ。「十分に小さい」といえるほど無視できる数値ではない

検証時の私のステの場合、炎奥義だけ見るのであれば攻撃1.01倍(攻撃+400)と、ダメ倍1.006倍(ダメ倍+0.024)が等価になります。

ただし、この基準は人によって大きく変わると思います。
影響を受けるのは霊石レベル、会心率、炎元素点など。
特に、私が会心率の低いアルタイルパラなので、スキル倍率が低めになっている点は要注意です。

自身の炎奥義について、上のほうで計算した「スキル全体のダメージに対するスキル倍率によるダメージの割合」を見れば、攻撃とダメ倍の価値が計算できます。
念のため、計算方法は以下です。

割合=(攻撃 × 炎奥義スキル倍率)÷(攻撃 × 炎奥義スキル倍率+炎奥義スキル固定値)

計算結果が0.6であれば、攻撃1.01倍とダメ倍1.006倍が等価になります。

ただし、あくまでこの「等価」は炎奥義に限定するものです。実際にはスキル固定値が小さいほかのスキルもガンガン使っていくことになります。
炎奥義にどれくらい比重をおくことになるのか、といった点も考えなければならないので真面目に考えるととても頭が痛い。
とりあえず私は攻撃1.01倍と、ダメ倍1.008倍ではダメ倍を優先する、くらいの感覚でいますが、パラだからほかのスキル充実している火力職各位はもう少し攻撃にウェイトおいてもいいんじゃないかなー。

再鍛造を見直す

ここまで理解すると、おそらく見直しの対象になるのが再鍛造。
力/知力 は 100上がるとダメ倍0.01 に相当するので、実は攻撃OPよりも与ダメ増につながる可能性があります。
少なくとも先の私の評価基準だと、攻撃100よりも力80を優先する、という結論になるので、特に2桁の攻撃OPなんてものはもう捨ててしまっていいのかもしれません。

とある人に「知力たくさんつけたら?」ってアドバイスしたのに、ケンカ売ってるとか言われたのは誠に遺憾なのです。せっかく真面目にアドバイスしたのに。まったくもって、知力を上げよ。

あと、ステラもったいなくてスキルポイントを250あたりで止めている人もそこそこ多いかと思いますが、攻撃上げるよりも全属性上げるほうが効果的となるケースが多々あります。
ステラに余裕があればマックスまで振ってしまっていいと思うんですが、なかなかそんな余裕も、、、あ、あれ? あるか!??

まとめ

というわけで、以上が「攻撃よりもダメ倍重要」に至った経緯でした。このへんすっ飛ばして結論だけ持ってきても、応用が利かないのでイケてないですもんね。

ただし、あくまで防御無視が100%の世界の話です。防御が無視できないうちは攻撃を上げたほうが与ダメ増につながるので、そのあたりの見極めは慎重に。実際私も、素の防御無視は69%しかありませんので。グロリアスブローのおかげでちょうど100%に達するのです。
防御無視が100%で殴れない場合は、攻撃を上げることも十分に視野に入れましょう。まったくもって頭が痛いですね。

あと、今後防御無視を無視するような敵が出てきたら、その時はまた攻撃が再評価されることになりますが、いまはまだその時ではないかな。
そうなったらもう一度ステふりを考える楽しみが増える、と思って喜びましょうかね。

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