交感神経系と副交感神経系の宇宙
私たちは実世界(real)に生きて、この世界を認知している。しかし、余りにもこの世界の現実に固執してしまうと、心身のバランスを崩す事がある。私たちは疲れた時、虚世界(imaginary)=死(dying)へと想いを馳せる事により、このように固くなってしまった心身の苦しみを和らげる効果がある。というのも、虚世界(imaginary)=死(dying)というスケールは、いわば、副交感神経系に所縁がある場所である。このような虚世界(imaginary)=死(dying)が、副交感神経系にとって絶対的優位な立ち位置にある。
私たちが生きている状態、つまり交感神経系にとって優位性に立っている状態というのは、交感神経系優位の構図になっている。そしてそれが生きている意思に繋がっている。それとは対照的に、副交感神経系の絶対的優位である虚世界(dreaming)=死(dying)という構図は、交感神経系とまさに対極となっているスケールである。しかし、交感神経系と副交感神経系の作用は、絶対的な区分があって存在している訳ではない。
それは、交感神経系と副交感神経系が互いに絡み合い、それは、身体(body)から世界的(universe)に視野を拡大させ続ける事によって、無限に、この交感神経系と副交感神経系の複雑な関係性が、現れるのではないかと思うのだ。交感神経系と副交感神経系の複雑な作用のあり方にこそ、身体的な宇宙(cosmology of body)が存在し、大域的に見ても、同じような構図を持った大宇宙(neo universe)が存在しているように感じる。この構図は、宇宙(cosmos)に根ざした、根本原理と呼ぶ事も出来そうだ。