ネットフリックス『13の理由』感想
曲:セレーナゴメス/「Back to You」
物語は一人の少女の死から始まる。そして少女が友人に託したあるテープが少しずつ公開されることで明らかになっていく、『どうして彼女は死を選ばざるを得なかったのか?』
今や社会問題となって長きにわたり取りざたされている『いじめ』を題材にしたお話。
子どもと大人のはざまをゆく思春期を迎え、他人との比較や、持てる者と持たざる者との間に流れる”見えない溝”。
たとえ親友であっても危うい関係になってしまうほど心身ともに未熟な彼彼女らはそれぞれの悩み、苦しみを抱え、真相に迫りながら時に、自分自身と向き合い成長していくという感じの話だったと思う。
正直この話を見たのはもう3年以上前になるし、私が視聴していた時はシーズン2までしか公開されていなかった。(撮影なども含め)現在はシリーズ4を最終シーズンとして完結しているらしい。
もしかしたら誰もが経験をしたことがあるかもしれない。『いじめ』というセンセーショナルな話題。できれば避けたくなるような、解釈も解決も善悪をも決めがたい話題はなかなかないのかもしれない。
いじめを受けたかもしれない。いじめをしていた、もしくはそれを見ていた経験があるかもしれない私たち。この話では誰もが被害者であり加害者であり、傍観者である登場人物たちを他人事として見ることができないと思う。
この話を見るととてもリアルな描写で描かれていて、そのためショッキングな場面も多い。話の冒頭では実際に演じたキャストたちによる、視聴者を気遣うメッセージが印象的だった。
彼、彼女らが演じた中で感じたことを語っていて、とてもフィクションだと思ってみることはできなかった。
この話を見ることによって、私は何かが解決したりと感じることはなかったし、むしろ自身の過去をより鮮明に思い出してトラウマになりかけたりもした。
でもぜひ観てほしい。それは避けてはいけない題材だから。
学生時代のあの場所は自分の世界のすべてだった。逃げ道などなかったあのころを思い出し、少しでも今の彼、彼女らの苦しみにスポットが当たり、問題が明るみに出てほしい。
そこから一緒に考えたらよいかなと思う。
余談だが、主役のクレイ役を演じていたディラン・ミネットは子役から出ているらしく、
私の好きな『メンタリスト』にも1度出演していた!なんだか大きくなったなぁとしみじみしていた。
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