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生成 AI の未来を体感！Generative AI Summit Tokyo '24 Fall イベントレポート

Gemini - Google の AI

こんにちは、Google の AI「Gemini（ジェミニ）」の公式 note 編集部です。
生成 AI の活用が企業で広がる一方で、その効果的な使用方法に課題を感じている方も多いのではないでしょうか？ 皆さんの企業でも、同様の悩みをお持ちかもしれません。

このレポートでは、Google Cloud Japan 主催「Generative AI Summit Tokyo '24 Fall」の基調講演とデモブースの見どころを凝縮してお届けします。 生成 AI がもたらすビジネス変革の可能性と、具体的な活用事例を通して、皆様のビジネスへのヒントを見つけていただければ幸いです。


実践的な事例が共有された「Generative AI Summit Tokyo '24 Fall」

2024 年 10 月 24 日、渋谷で開催された「Generative AI Summit Tokyo '24 Fall」は、生成 AI の最新動向と未来像を一望できるイベントとなりました。Google Cloud が主催するこのサミットには、国内外のビジネス リーダーやエンジニア、テクノロジー専門家が集結。基調講演や事例紹介を通じて、生成 AI による新たなビジネスの可能性が示されました。

会場で特に注目を集めていたのは、さまざまな企業による最新の生成 AI ソリューションを実際に体験できるデモブースです。参加者は、次世代のテクノロジーに直接触れることで、その実用性や潜在的な価値を体感していました。

また、今回で 2 度目の開催となる「生成 AI Innovation Awards」では、ファイナリストから生成 AI の実践的な応用例が共有され、革新的な活用事例が表彰されました。表彰された企業の取り組みは、他の参加者にとって具体的なヒントとなり、活発な意見交換が行われていました。

会場には前向きな声が多く、まさに生成 AI の“今”と“未来”を体感できるイベントとなりました

注目の基調講演をレポート

「Google の生成 AI がビジネスを次のステージへ。～活用事例と LLM 開発の今～」をテーマに、最新の技術動向と具体的な活用事例が紹介されました。講演では、生成 AI がもたらすビジネス変革の可能性と、その実践的な応用例に焦点が当てられました。

最先端の技術開発を行う Sakana.AI と株式会社 Preferred Networks からは、生成 AI の技術的な進化と今後の展望が語られました。現在の LLM 開発の主流アプローチは、パラメータを増やして汎用的な知能や問題解決能力を強化していく方向性ですが、「進化的モデルマージ」のように、複数のモデルを組み合わせる新しいアプローチも登場しています。

「次世代店舗」でより良い購買体験と働きやすい環境を提供

ホームセンターのリーディング カンパニーである株式会社カインズは、生成 AI を活用した「お客様の購買体験の向上」と「店舗スタッフの業務効率化」を両立させた「次世代店舗」の構築について発表しました。

13 万点もの商品を扱うカインズ。その豊富な品揃えゆえに、商品検索と在庫管理が大きな課題となっていました。特に人工芝の長さの違いなど、細かな違いがある似たような商品を、お客様が簡単に見つけられる仕組みが必要不可欠でした。

この課題を解決すべく、同社は Vertex AI を導入し、Gemini をシステムで活用できるようにしました。その結果、商品を探す際の利便性を大きく向上させています。従来は正確な品名を入力しないと見つからなかった商品も、「庭をきれいにしたい」などのあいまい検索で探せるようになりました。

加えて、生成 AI を使った売れ行き予測の仕組みも新たに取り入れています。似たような商品や、一緒に使われることの多い商品まで含めて将来の売れ行きを予測できるため、店頭に並ぶ商品量の最適化も実現。お客様と店舗スタッフ双方にとって、使いやすい店舗づくりが着実に進んでいます。

新アプローチ「進化的モデルマージ」

基調講演の後半では、Preferred Networks と Sakana.AI の代表者が登壇。生成 AI 技術の最新動向と今後の展望について議論しました。

現在、LLM 開発で主流のアプローチは、モデルのサイズや学習量を増やすことで、より幅広い課題の解消を目指すものですが、従来とは異なる新たなアイデアも紹介されました。

特に注目を集めたのは「進化的モデルマージ」という新しい取り組み。これは、得意分野の異なる人たちが 1 つのチームを組むように、複数の AI の良いところを組み合わせる手法です。この方法を使えば、 1 つの生成 AI では難しかった複雑な問題も、柔軟かつ効果的に解決できるようになります。

また、生成 AI の発展方向性について、2 つの重要な潮流が示されました。まずは、誰もが簡単に利用できる汎用的な AI の開発。もうひとつは、特定の業界や個人のニーズに特化した専門的な AI の構築です。

どのアプローチも対立するものではなく、お互いに良い影響を与えながら進化を続けていくと予測されています。

登壇者たちは、LLM の急速な進歩と提供コストの継続的な低下を指摘し、企業に対する実践的なアドバイスも提供されました。特に「使えるものから積極的に活用し、技術の進化に即座に対応できる体制を整えることが重要」という提言は、多くの参加者の共感を呼びました。

見どころ満載！デモブース レポート

会場では、生成 AI を実際のビジネスで活用している事例がデモブースで紹介されており、以下の 3 つのブースでは、最新の AI テクノロジーを実際に体験することができました。

  • GEM 子（ジェムコ）：次世代の対話型アバター

  • Data Canvas：直感的なデータ分析ツール

  • Gemini for Google Workspace：シームレスな業務支援

GEM 子: まるで人と話しているような次世代の対話型アバター

今回のサミットで最も注目を集めたデモブースの 1 つが、Gemini を搭載した対話型アバター「GEM 子」です。従来の AI アシスタントとは一線を画す、まるで本当に会話しているかのような自然なやりとりが、多くの参加者を魅了していました。

GEM 子の特徴は、声で答えるだけではない豊かなコミュニケーション能力。マイクに向かって質問すると、Gemini が瞬時に答えを考えて返してくれます。さらに特徴的なのは、最新の情報もすぐに調べて答えに取り入れられること。「今日の天気は？」と聞くと、今の気象データを確認しながら、詳しく教えてくれます。

中でも印象的だったのが GEM 子の感情表現機能です。Gemini は会話の文脈や内容を深く理解し、それに応じた適切な感情表現や表情を生成します。例えば、明るい話題には笑顔で応答し、真面目な内容には考え深そうな表情を見せるなど、親しい友達と話しているかのような温かみのある会話を実現しています。

Data Canvas: 直感的なデータ分析ツール

Google Cloud の新しいデータ分析ツール「Data Canvas」は、データ分析の世界を大きく変化させる可能性を秘めています。これまでデータ分析というと、専門的なプログラミング言語（SQL 等）の知識が必要となるケースも少なくありませんでした。しかし Data Canvas なら、普段使っている言葉で指示するだけで、必要な処理やグラフを自動生成できます。

また、直感的な使いやすさも大きな特徴です。分析の手順を視覚的に確認しながら構築できるため、複雑な分析も簡単になります。「先月の売上ベスト 10 を棒グラフにして」と話しかけるだけで、データの抽出から図表の作成まで行えます。

さらに、作った図表やレポートは、リンクを送るだけでチームのメンバーと共有できるため、データに基づく意思決定が効率化されるでしょう。

データ分析の敷居が下がり、ビジネスの意思決定がより速く、より的確になる可能性があることから、多くの参加者がこの新しいデータ分析ツールに高い関心を示していました。

Gemini for Google Workspace: シームレスな業務支援

Google Workspace に新たに実装された Gemini との統合機能が、ビジネスの生産性向上に大きな可能性をもたらしています。特に注目を集めているのが、各種アプリケーションのサイドパネルから直接 Gemini にアクセスできる新機能です。

サイドパネルによって、Google スライド、 Gmail 、 Google ドキュメントなどでの作業を中断することなく、AI の力を借りて、より効率的に業務を進められます。

例えば、メールを書いているときに返信文を提案してもらったり、プレゼン資料の内容を要約してもらったりと、アシスタントが隣にいるような感覚で利用できます。

また、来場者の関心を集めていたのが、英語版で提供されている Google Vids です。Google Vids は Gemini 搭載の動画作成アプリケーションで、ビジネス向けのプレゼンテーション動画を作る際に、文章を入力するだけで、動画の構成やドラフトを自動生成できる機能を備えています。従来は複数のソフトを使い分けていた作業が、すべて 1 つの画面で完結するため、時間の節約はもちろん、作業の負担も大きく減らせるでしょう。

イベントを振り返って

「Generative AI Summit Tokyo '24」は、生成 AI の現在と未来の可能性を肌で感じることのできるイベントとなりました！

基調講演では、生成 AI の最新動向と実践的な活用事例が紹介され、生成 AI を使った最新の事例が次々と登場。特に、従業員の生産性向上や顧客体験の革新、バックオフィス業務の効率化という 3 つの主要領域での成果が印象的で、企業の具体的な取り組み・事例は、実践的なヒントが満載でした。

デモブースでは、生成 AI に関連した最新技術を実際に触って体験でき、特に GEM 子による自然な対話体験や、Data Canvas による直感的なデータ分析、Gemini for Google Workspace による業務効率化など、革新的なソリューションが注目を集めていました。

今回のイベントでは、生成  AI の可能性と Google Cloud の新しいサービスについて、体験を通じて理解を深めることができました。これからも Google Cloud は、最新技術で皆さまのビジネスの変革を支援していきます。

「Generative AI Summit Tokyo '24 Fall」アーカイブ視聴はこちらからご覧ください。

Google の Gemini に少しでも興味を持たれた方は、ぜひ Google Gemini を無料で体験してみましょう！