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チャエン直伝! AI スペシャリストの Gemini 活用術

こんにちは、Google の AI「Gemini(ジェミニ)」の公式 note 編集部です。

今回は、生成 AI を使った変革をあらゆる業界で起こそうと、独自に研究を続ける AI スペシャリスト茶圓将裕(チャエン)さんに Gemini の活用術をお聞きしました。X で生成 AI 情報を発信し、多くのフォロワーから支持を得ている茶圓さん。実は Gemini を初期から使っているユーザーとして、日本語版 Gemini へのフィードバックにもご協力いただいています。そんな茶圓さん直伝のユースケースは必見! 実際のプロンプトと併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

*本 note は、Google が制作したビジネス向け Gemini 活用ハンドブック『Gemini for Business』に掲載されているインタビューを再編集して掲載しています。また、Gemini を含む生成 AI の利用に関する説明は例示を目的としています。実際の回答結果については、ご自身で正確性をご確認いただくようお願いいたします。


ビジネスユースにおける Gemini の可能性

茶圓さんが代表取締役を務める株式会社デジライズでは、企業の AI ツール導入や AI 人材育成の支援を行っています。ビジネスではもちろん、ご自身でも生成 AI を巧みに活用している茶圓さんに Gemini をビジネスに活用するメリットやユースケースをご紹介いただきました。

茶圓将裕さん:企業が競争力を維持するためには、膨大なビジネスデータを素早く分析し、適切な対策を取らなくてはいけません。しかし、動画や画像、アンケート結果などさまざまな形式のデータを人手で処理するのは時間とコストがかかりすぎるので、生成 AI の助けが必要です。Gemini は最先端の AI 技術を駆使して多様なデータを瞬時に分析し、必要な情報を抽出して整理された形式で出力することができます。さらに今後、Google Workspace や YouTube など Google サービスとの連携で、Gemini が日々の業務に溶け込み、今まで人手に頼らざるを得なかった時間のかかるデータの加工や分析作業から解放され、本来の創造的な活動に注力できるようになるはずです。この先もトークン数が増えたり、マルチモーダルの精度や、画像解析の精度が上がったりと発展を続けて、Gemini はビジネスに欠かせないツールになると思います。

AI スペシャリスト チャエンさんの Gemini 活用術

茶圓将裕さん:僕の主な Gemini 活用法は、僕が Gemini の好きなところでもある、マルチモーダル対応で、さらに長文や長尺動画にも対応できる点を活用した分析や文章やコンテンツの生成です。

僕が Gemini をどのように使っているのか、よく使う 3 つのユースケースを実際のプロンプトと併せて紹介します。

チャエン直伝のユースケース①: 動画からブログ原稿を作成

僕は動画をよく作成して SNS やブログで発信するのですが、一番よく使うユースケースは、動画からのブログ原稿の作成です。手順は以下のプロンプトを使って、実際に撮影した動画を「Google AI Studio」にアップロードするだけです。僕は 60 分の動画、トークンにすると 90 万トークンに及ぶデータを解析し、投稿文の下書きをしてもらっています。ロング コンテキスト ウィンドウを活かせば、こんな使い方もできるようになります。

注:Google AI Studio(aistudio.google.com)は、開発者向けのツールで gemini.google.com と同じ Gemini モデルにアクセスでき、チャット UI での一般利用も可能です。2024 年 8 月現在、gemini.google.com は画像やファイルのアップロードのみに対応なのに対し、Google AI Studio は、動画のアップロードも可能です。


あなたは天才ライターです。
これからアップロードするセミナー内容を元に
(条件)と(#セミナー概要)を参考に YouTube の文章と完璧なセミナーの内容が分かるブログを詳細に作成してください。
(条件)
・先に YouTube のような分数付きのキャプチャーも作成
例) 挨拶:0:45 生成 AI の基礎: 3:45
その後にブログを作成する
・目次も意識して読みやすく
・SEO に強い魅力的な文章で
・3000 文字以上の文章を作成する
(#セミナー概要)
生成 AI の最新トレンドとシンガポール日系企業がマネジメント業務で使える生成 AI 活用法 7 選
会社概要・代表紹介: 3 分
生成 AI の概要と代替可能領域: 5 分
シリコンバレーの最新生成 AI トレンド: 10 分
業務で使える活用法 7 選: 15 分
企業の生成 AI 活用・導入状況と導入失敗理由: 5 分
1 日で生成 AI マスター講座のご紹介: 5 分

チャエン直伝のユースケース② : アンケート結果画像から改善レポートを作成

業務で次によく使うのが、アンケートのレポート作成です。僕はよく研修やセミナーをやるのですが、参加者からの感想やフィードバックは貴重なインサイトです。今後の改善に向けて、アンケートは必ずしっかりと分析して示唆を出すようにしていますが、レポートは Gemini に作成してもらっています。他社のアンケート集計ツールから分析グラフを画像で出力、もしくは、Google フォームのアンケート結果のスクリーン ショット画像を Gemini Advanced にアップロードするだけで、アンケート分析結果のグラフなどから情報を解析し、わかりやすい改善案や示唆を含めたレポートを生成してくれます。

{#指示書} あなたはプロのコンサルタントです。

以下の{#条件}を元にアップロードした法人研修のアンケート結果から読みとれるレポートを生成してください。

{#条件}

・以下の段落構成で作成
①箇条書きでサマリー
②レポート結果の詳細(具体的な数値を添えて)
③示唆
④改善案
 などを完璧にまとめる

・各内容には実際の数値データも添えて、説得力のあるレポートを作成する

Gemini の回答

チャエン直伝のユースケース③ : NotebookLM を活用した情報整理

最後に紹介するのは、Gemini 1.5 Pro を搭載し、パーソナライズされた AI リサーチアシスタント「NotebookLM」を使った情報整理です。NotebookLM は、資料として残しておきたい情報などを AI が都度解析して、それをメモとして残しておくことができます。出典場所も明記してくれるので正誤確認も容易ですし、論文や決算資料を読み解く際におすすめ。自分のノートを"理解"し、思考のパートナーとしての機能も兼ね備えた情報整理は、従来のノートアプリとは別次元の体験になると思います。

僕はこの NotebookLM を論文や決算資料を読み解くのに使っています。メモ機能のみならず、資料の内容について質問もできるし、知りたい内容が掲載されているページも教えてくれるので非常に便利です。こんな便利なツールを使わない手はないと思います。

Gemini の可能性を実感してほしい

今回、茶圓さんに紹介していただいたユースケースは、個人のスキルアップにも、ビジネスの業務効率化にもぴったりです。今まで人手に頼ったり時間をかけたりしていた作業が、Gemini を使えばさっとこなせるようになるはず。茶圓さんのようにプロンプト使いこなすための基礎ともいえるコツがこちら(ハンドブック『Gemini for Business』より)。

ハンドブック『Gemini for Business』には他の企業での Gemini 導入事例や、人事・マーケティング・営業・カスタマーサポートなど職種別の業務にあわせたプロンプトを掲載しているので、ぜひ参考にしてみてください! https://goo.gle/gemini_biz_book からダウンロードできます。