名カバー曲名鑑~カバーがお好き?それともオリジナルがお好き?~音楽note
11月に入り、今年も残すところ2か月。皆さんいかがお過ごしでしょうか。ぐっでぃテレビのモーリーです。こちら明石は10月後半から徐々に涼しくなり、”いよいよ秋!”といったところでしょうか。10月後半から秋っぽくなってきたというのもなんだか変な話で、近頃は本当に秋と春がなくて、急に冬や夏が来る感じですね。
さてさて今回もゆるりと音楽note楽しんでいきたいと思います。皆さんもお時間よろしき時にラジオ感覚で楽しんでもらえると嬉しいです。
今回のテーマは『カバーがお好き?それともオリジナルがお好き?』で行ってみましょう!!今回のテーマを思いついたのは、ちょうど先日、撮影帰りのカーラジオからあるカバー曲が流れて、久しぶりのサウンドに胸がワクワクしたことから思いつきました!!それでは早速スタート!!
Top Of The World(トップ・オブ・ザ・ワールド)/ 少年ナイフ
冒頭でお話した、あるカバー曲というのがこの少年ナイフの「Top Of The World」。いやぁ懐かしい!!うる覚えなんですが、確かテレビ番組「学校へ行こう」の中で使われていたような記憶があります。
その頃は少年ナイフというバンド名も知らず、どんな方がやっていたのかも知らなったのですが、その後、インターネットが発達して後追いで知ることになります。
少年ナイフはガールズバンドで、ウィキペディアによると、大阪のタイガー魔法瓶でお勤めの女性たちがが中心となって結成されたバンドで、どちらかというと日本よりアメリカで人気のバンド。なんとニルバーナとツアーを行うほど知名度があるみたいです。またカーペンターズのトリビュートアルバムにもこの「Top Of The World」日本のバンドでは唯一収録されています。
イントロのこのメロディ。関西の方ならすぐにピンと来るはず。そう大阪市営地下鉄の接車音なんです。このメロディが「Top Of The World」のメロディとぴったり合うなんてまさに奇跡。舌足らずっぽいボーカルも青春パンクっぽくてめっちゃいい感じ。
前回カーペンターズの音楽noteを綴った後、ちょうどこの曲をラジオで聴いたので、今もなお少年ナイフ版「Top Of The World」がずっと頭の中で今も流れています。
ちなみにカーペンターズのオリジナル「Top Of The World」はこちら↑
カントリー風味のこちらは秋の爽やかな風を感じながら聴くのが最高です。
You Really Got Me(ユー・リアリー・ガット・ミー)/ Van Halen(ヴァン・ヘイレン)
お次は、最近聴きまくっているヴァン・ヘイレンの「ユー・リアリー・ガット・ミー」。ベタ中のベタかもしれませんが、やっぱりカッコいい!!
ロックってこうでなちゃっていうのを存分に感じさせてくれる名カバーの一つです。
80年代のロックに多いのですが、この時代のロックってとにかく楽しいんです。エンタメに振り切っていると言いますか、ショーアップされているのが最高なんですよね。産業ロックなんて言い方をされることもあるんですが、いいんです。楽しければ!カッコよければ!音楽のテーマパークっていうんでしょうか。ヴァン・ヘイレンだけでなく、kissなんかもそんな感じ。とにかく楽しんだもん勝ち!っていう潔さがいいんです。
ちなみに余談ですが、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公、「マーティー」はヴァン・ヘイレンの大ファンという設定。なのでパート1で学校の文化祭のステージオーディションを受けた際、エドワード・ヴァン・ヘイレンの如く、ギターをかき鳴らします。それが原因で!?先生のウケが悪く、オーディションには落ちちゃいます。
が!!しかしですよマーティーはタイムスリップした1955年で「ジョニー・B・グッド」を演奏する際に、テンションが上がりまくっちゃってエドワード・ヴァン・ヘイレンの十八番、ライトハンド奏法までしちゃうんですよね。こういうトリビア的な小ネタがたくさん入っているのも「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の面白いところです。
マーティの「ジョニー・B・グッド」はこちら↑
映画の中とはいえ、このバージョンもカッコいい!!これも名カバーかも(笑)
話は「ユー・リアリー・ガット・ミー」に戻り、この曲のオリジナルはイギリスのロックバンド「キンクス」。そのバージョンはこちら↑
日本ではこの「ユー・リアリー・ガット・ミー」くらいが一般的に有名ですが、イギリスでは大物バンドの一つ。私は60年代の音楽が大好きなのでキンクスもだいぶディグました。結構イギリスっぽい文学的な楽曲も多く、なかなか味のあるバンドです。
Wild Thing(ワイルド・シング)/ X(エックス)
ロックなカバー曲ももう一つ。ロサンゼルス・ドジャーズがワールドシリーズで優勝したということで、ベースボールな一曲を。この曲は映画「メジャー・リーグ」の主題歌としても有名です。メジャー・リーグと言えばこの曲を思い浮かべる人も多いはず。
なお「X JAPAN」はもともと「X」というバンド名で活動していたのですが、世界進出するにあたり、この「X」と同名であることがわかり、「X JAPAN」に改名したというエピソードがあります。
この「ワイルド・シング」、番最初にヒットしたのがトロッグスという60年代のイギリスのロックバンドバージョンなんですが、実はその時点ですでにカバー曲でした。
トロッグスのバージョンはこちら↑
トロッグスがこの曲をカバーしたことで世の中に「ワイルド・シング」が知られることになります。ちなみに1966年には全米1位を獲得してます。それにしてもこのPV有名なんですが、凄いですよね。地下鉄の駅でPV撮影ですよ。お揃いのストライプのスーツもなかなかイカしてます。
そして正真正銘オリジナルはこちら↑
ザ・ワイルド・ワンズというバンドが1965年に発表したようで、当時あまり流行らなったようです。ちなみにこの曲を作曲した人はチップ・テイラー。実はこのチップ・テイラーさんのお兄さんは俳優のジョン・ヴォイドさん。そしてジョン・ヴォイドの娘さんは、アンジェリーナ・ジョリーさんなんですよね。ほんと凄いご家族です。
ちなみに「ワイルド・シング」といえばこちらのジミ・ヘンドリックスがモンタレー・ポップ・フェスティバルで演奏中にギターに火をつけたことでも有名。
モンタレー・ポップ・フェスティバルでのジミヘンのパフォーマンスはこちら↑
「ワイルド・シング」って単純な3コードの曲なんですが、インパクトの強い曲といいますか、どんな味付けもできる名曲なんですね。
デイ・ドリーム・ビリーバー / THE TIMERS(ザ・タイマーズ)
最後は忌野清志郎に似たゼリー率いるザ・タイマーズの「デイ・ドリーム・ビリーバー」で締めくくることにしましょう。ザ・タイマーズといえば、なかなかギリギリを攻めたバンドで、放送事故スレスレ(というか今なら完全に放送事故!?)のパフォーマンスをすることで有名で、数々の伝説を持つバンドです。
しかしこの「デイ・ドリーム・ビリーバー」はそんなハードなイメージからは想像することができないくらい、優しい雰囲気に包まれた名カバー。今ではセブンイレブンのCMソングとしても有名で、ひょっとしたら当時を知らない若い子たちを中心にこの曲が日本の曲だと思っている人もいるかもしれません。それほど有名な一曲。
オリジナルは60年代のテレビ番組から登場したモンキーズが1967年に全米1位を記録した大ヒット曲。
モンキーズのバージョンはこちら↑
ちょうど60年代中期、アメリカのヒットチャートはビートルズをはじめとするイギリスのミュージシャンに埋め尽くされている状態。そんな状態を打破すべくアメリカ勢が取った一手がこのモンキーズプロジェクトでした。
毎週モンキーズの4人を中心としたテレビ番組を放送し、そこで架空のバンドを作り、実際にそのバンドからヒット曲を量産するというプロジェクト。
モンキーズはオーディションによって選ばれ、噂では前回カーペンターズの音楽noteでも紹介した、作曲家のポール・ウィリアムスやジミーペイジなんかもオーディションを受けていたんじゃないかなんて言われています。
結局オーディションではデイビー、ミッキー、マイク、ピーターの芸達者な4人が選ばれ、作曲にはアメリカの敏腕作曲家を起用し、演奏は敏腕スタジオミュージシャン集団、レッキングクルーが担当。つまりアメリカのショービズの最高峰が結集してビートルズをはじめとするイギリス勢に立ち向かうことになります。
結果としてモンキーズは一躍スターとなり、ヒット曲を連発。しかし次第にモンキーズのメンバーとプロデューサーとの間に隙間が出来、途中で空中分解してしまいます。
とはいえ曲は本当に名曲揃い。この曲以外にもいい曲がたくさんあるので、また音楽noteで紹介したいと思います。
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いかがだったでしょうか。今回は『カバーがお好き?それともオリジナルがお好き?』と題して、オリジナルをしのぐ勢いで有名なカバー曲を紹介いたしました。
もちろんオリジナルもいいですが、時代背景に合わせてサウンドが変わったり、解釈が変わったりとカバーもなかなか味わい深いです。そしてどの曲もほんと丁寧に再度編曲が行われ決してやっつけ仕事ではなくその曲に新たなエッセンスを注入し、オリジナルを知っている人にも楽しめるサウンドになっているところが本当に素晴らしいです。
名曲は定期的にカバーされまた新しく蘇る。今後もまた昔の名曲がカバーされ、新しいサウンドでリメイクされることを楽しみにしています。