シャワー大嫌いな5歳が大泣きしなくなるまでの2年間の奮闘記
長男は大のシャワー嫌い。お風呂のたびに毎回泣き叫んでいましたが、ここのところようやく大泣きしなくなり、時々は全く泣かずに済むくらいになりました(安堵)。
かつて大絶叫の最中、「みんなどうしているんだろう…」と思って検索したら見事に「暴れる猫をお風呂に入れる方法」しか引っかからず、「人間の5歳はお風呂で大泣きしないんか」と絶望した経験があったので、ごく稀な似た境遇のママさんパパさんにちょっとでも希望を持ってもらうため、記事にまとめておきます。
シャワー嫌い、事の発端
長男は元々お風呂は好きだったし、「せーの」と声かけすればシャワーを頭からかけても平気、顔がぬれても「拭けば大丈夫」と教えていたので最初は何の苦労もありませんでした。
が、もうすぐ3歳という頃のこと。同い年の友だちがたまたまシャワーを長男の顔面に向けてしまったのをきっかけにシャワーを怖がるようになり、「時間が経てば忘れるかなー」と気楽に考えていたものの、時間が経つほど徐々に悪化…。お風呂のたびに耳がキーンとなるくらい大泣きするようになってしまいました。
音が怖いのかなとお湯を弱くしてみても効果はなく、普通のシャンプーハットをしても「怖い、怖い、怖い」とパニック。「上を向いたら顔にかからないんだよ」と次男の様子を見せてもダメ。「もうこりゃ何をしてもダメだー」とギャン泣きお構いなしで秒で洗う日々が続きました。
洗い終わるとケロッとしてお風呂遊びしているので、まあいいかと思考停止していましたが、一向に慣れたり改善しないので4歳の終わり頃からアプローチを変えることに。
最初の一歩は「約束」をした
まずやったのは、お風呂場に行く前に「勝手にシャワーをかけたり絶対しないよ。だから大丈夫」と毎回約束したこと。そして、シャワーを使わずお湯を手ですくってかけるようにしました。
でも、これ、全然落ちないんですよね、泡が。ワシャワシャできなくて。なので、何十回もお湯をかける羽目になるのですが、「あと何回かけるよ」と声をかけ、数えながらお湯をかけるようにすると恐怖が薄れるようでした。
だいぶ長い時間かかりましたが、信頼してくれるようになると、パニックには至らなくなりました。その後、このシャンプーハットを購入。
手軽に手に入るシャンプーハットよりもしっかりお湯を受け止めてくれるので、少しずつ不安げな様子がマシになってきました。
しかし、タイミング悪く、夫と子どもたちだけインドネシア帰省することになり。
シャンプーハットは持って行ったものの使われることなく(そりゃあ、向こうのキッズたちはシャワー大好きだから、泣く子の気持ちはわからないよな…)再び不信感&恐怖Maxで帰国することに。
致し方なく、もう一度信頼してもらえるよう毎回コツコツ「勝手なことはしないよ」と言い聞かせることから始めました。
次のとっかかりは「コップ」
再び信頼を取り戻した頃。
シャワーは大嫌いだけどお風呂遊びは好きな長男。浴室には、次男と2人で遊ぶためのいろんなおもちゃがあるのですが、その中の「コップ」を使うことにしました。
これまためっちゃ小さいので泡を流すのに時間はかかるのですが、それでもコップを使って片手でお湯をかけて片手でワシャワシャできるので格段に洗いやすくなりました。ちょいちょいコップから手桶にサイズアップを試みるも「やだ!怖い!」と毎回撃沈していました。
ある時、ふと「自分でかけてみる?」とコップを渡してみました。そして、頭の近くまでは手を添えて「そこでコップをひっくり返してお湯をかけてごらん」と伝えると、これまでで一番の手応えが。
それで、ようやく長年の謎が解けました。長男はお湯がかかるのが怖いのではなく、思いもよらぬタイミングで思いもよらぬところからお湯がかかることを恐れていたのです。だからこそ、「絶対に勝手にお湯をかけない」という約束が効いていたのでした。
それ以降は「自分の手で、自分のペースで」泡を流してもらうことに。
シャワーは上を向いて&自分で
結局1年近くそんな感じでやり過ごしていたのですが、今度はシャワーを自分でかけてみる?と促すことにしました。
「ママはシャワーは触らないよ、ここに置いておくよ」と伝えてホルダーにシャワーを置き、「上向きながら頭を濡らしてごらん」と促したところ、自分でシャワーにゆーっくり近寄って頭をちょっとずつ濡らすのは問題ないようでした。
もちろん、頭全部をザバーっとはいけなくてそのままでは洗い残しになるのですが、その場合もお湯をかけるのではなく「ここに泡がついているよ」と頭を触りながら伝えて、本人が自分の意志でお湯をかけられるよう促すようにしました。
毎回ドキドキしている様子はあるものの、ようやくシャワーで泣き叫ぶことはなくなりました(ほっ)。
焦らず無理せず教えるしかない
今回の教訓は、子どもの気持ちを無視せず寄り添うのが一番の近道なんだなという至極当たり前のことでした。
こう書くと、なんでこんな当たり前のことがわからず遠回りしたのだろう…と不思議に思うのですが、子どもがパニックになると親も内心パニックになってしまいます。だから、結局はこれが私たちにとっての最短距離だったのだと思うことにしています。
これからもきっと、「いろいろ試したけどもうダメだー」という瞬間はたくさんあると思いますが、その都度、子どもの立場に立って考えていこうと思います。
猫のようにお風呂でパニックになるお子さんのママさんパパさん。「きっと大丈夫。子どもを信じて」なんて言いません。この子は一生このままなの?と不安な時に、正直そんなこと思えない。
ただ、子どもの視点でシミュレートしてみると、何か手掛かりは見つかるかも!山あり谷ありの子育て、お互いがんばりましょう(泣)。