「訪問スケジュール作成」の大変さを他人事と思えない理由
思いがけない縁で在宅医療・介護の訪問スケジュール管理ツール「ZEST」に携わるようになって一年と少し。
きっかけは人の繋がりだったけれど、「在宅医療・介護業界の訪問スケジュール管理をなんとかしなくちゃ」という強い危機感と使命感を持って日々お客様、プロダクトと向き合っています。
なぜ、そのような強い想いを抱くようになったのか。ひとつは、入社エントリでも書いた、「利用者宅への訪問同行」をさせていただき、在宅医療・介護の大切さを実感したこと。
それから、実は「管理者さんの苦労を他人事と思えない」というのも大きな理由のひとつです。現時点での想いを言語化しておこうと思います。
「スケジュール作成」のためにExcelと睨めっこしていた日々
私はゼストに入社する前は15年ほどウェブ制作のプランナー兼ディレクターをやっていました。
クライアントは誰もが知る大手企業さんがほとんどで、日用品メーカーさんのお仕事をしていた頃は女優さんやタレントさんが関わる案件も多く、商品のCMを見ない日はありませんでした。
と書くと、華やかな世界に見えますが、広告費にガツンと予算をかけるような大型プロモーションには、スケジュールの苦悩が付きものです。
「複数企業にまたがる関係者の予定がなかなか合わず、話が進まない」
「一度崩れると再現できないパズルのようなスケジュールを、状況に合わせて仕切り直す」
「遅延が許されないカツカツな入稿日と膨れ上がる与件の板挟み」
などなど。
しかも、スケジュール作成はコツコツと地味で誰にも感謝されないにもかかわらず、事態の把握能力、適切な人をアサインする能力、リスクヘッジ能力、関係者が気持ちよく引き受けられるコミュニケーション能力と様々なスキルや知識が求められます。
そして、スケジュールに不備があれば仕事にならず、関係者全員の満足度にも影響します。
「大変なら別の人にもお願いすればいいやん」と安直には言えないのです。
だからこそ、「在宅医療・介護業界の方が、かつての自分と同じくスケジュール作成で大変な思いをしている」という事実を知った時、
ああああ、その辛さわかるううう!!でも、それを利用者さんの命を預かる&人生と向き合う大変なお仕事をされている方々に強いているなんて、絶対あかああんん!!
と心底思ったのでした。もう本当、どうしても他人事ではいられないのです。
「訪問」もしていた20代前半
さらに遡って、ウェブ制作業界に入る前には、某求人誌(まだ紙の時代…)のルート営業アシスタントとして客先訪問していました。
顧客はコンビニ、ファミレスが多く、1日30件ほど。当時はまだGoogleマップではなく、印刷した地図に顧客の住所をマッピングして訪問していましたが、これまたすごく大変です。
今はGoogleマップがあるとはいえ、利用者さんの住所をひとつひとつ調べて手動で訪問ルートを組んでいる場合、手間としては実は大差ないと思います。
しかも、私は出身が名古屋なので勤務地だった大阪の土地勘がなく、訪問先と訪問時刻を加味しながらルートを作るのは相当苦労しました。
あるお客様に「ZEST導入してから、瞬間移動する前提のスケジュールがなくなったよ」と教えていただいた時は、本当によかったなあと思うと共に、「瞬間移動、するする!(泣)」と、またまた他人事ではいられない気持ちになりました。
訪問スケジュール作成は絶対にもっと楽でいい!
訪問スケジュール作成は簡単ではありません。むしろめちゃくちゃ難しくて大変です。ものすごく気を使うし、手間暇がかかります。それを理解したうえで、「だから、もっと楽していい!」と思います。
なぜなら、スケジュールはあくまで通過点であり、一番大切なのはひとつひとつの予定枠の向こう側にある「利用者さんとの時間」だからです。
さらに、訪問スケジュール作成で神経をすり減らさずに済み、温存したエネルギーを利用者さん、スタッフさん、ご自身のケアに充てられれば、質の高い医療・看護・介護を長続きさせることに繋がるはず。
在宅医療・介護業界の方々が集中すべきことに安心して惜しみなくエネルギーを注げるように、もっともっと良いサービス、プロダクトを形にしていきたいと思います。訪問スケジュールのお困りごとがあったら、ぜひ気軽に相談してくださいね。