●歴史を激動させる要因について
FB:2021年1月14日 ·
コロナウイルスを発端に、歴史的に感染症が非常に大きな影響を与えるということはすでに承知していると思います。
この感染症だけでも大変なことなのにさらに別の要因というのがあり、それが【温暖化(気候変動)】だそうです。
例えばモンゴル帝国の場合
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10世紀あたりから気候が温暖化に転じ、遊牧民も農耕民もかつてない活気を帯び、草原ではトルコ系遊牧民の活潑な移動、中国では「唐宋変革」といわれる技術革新・生産拡大が見られ、それにともない、商業もさかんになっていった。
史上空前の広大な勢力圏を誇ったモンゴル帝国は、その全域に通用するインフラを構築し、シルクロードの幹線を中心に「ジャムチ」という駅伝施設を置いて、交通・通信・物流ルートを整備。
また紙幣発行を基軸とした通貨制度を軌道に乗せ、金融・決済インフラも整えている。
こうして、ユーラシア全体を覆う経済圏・交通圏が出来上がり、一種の世界の一体化・グローバル化が実現された。
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上記、太古以来のアジア史の到達点・集大成であり、またグローバルな世界の始まりなのだそう。
ところが14世紀になると気候が寒冷化に転じ、温暖化によって、遊牧民・農耕民の行動、生産・交通・商業を活性化させ、モンゴル帝国を成り立たせたその前提条件が失われ、
また当時、世界を一体化するシステムが出来上がっていたことからそれが災いし、未曾有の混乱をもたらすことになり、ユーラシア規模の交通・交易網はズタズタになり、一大不況に見舞われモンゴル帝国は崩壊。
さらにその後、中央アジアないし中東で発生した感染症が、その交通・物流インフラを伝わって東西に広まり、ヨーロッパばかりにとどまらないユーラシア規模の災厄をもたらした。
ユーラシアの統合はおろか、西アジア・中央アジア・東アジアそれぞれの政権による地域内部の統治さえ、維持できなくなったのだそう。
感染症もさることながら、この「気候変動」という観点というのも極めて重要な点なのだと実感しました。
当時の世界各国というのは、気候が寒冷になると寒い地域ほど大きなダメージを受けるため、ヒトが生存のため、南下移動。
それは農耕民にも影響を及ぼし、
・ローマの民族大移動
・中国の三国六朝の大動乱
などがすべて、3世紀あたりから始まる寒冷化が引き起こした原因だったと言います。
…以上のことから、
ウイルスだけでなく、気候の変化というのも世界を大きな変化をもたらす要因なのだと気付かされました。温暖化のことでかなり騒いでいる心理も理解できると思いました。
最近でも、夏の北極海では、2030年代後半には氷がなくなる可能性があるとも言われています。
諸説色々ですが、もし何かしら変化が出てきた場合、生態系への影響だけでなく北極の周りを通る新しい海洋船舶による物流ルート、海上交通路が登場する可能性があるということでもあり、これは同様に大変な変化をもたらすと予想されます。
単純にヤバイ…と感じざるを得ない点も多く、この先どうなるんだ…と思わされることも結構たくさんあります。
ただ温暖化することによりユーラシア大陸は発展し治安が安定しそうではあるので、その辺どうなのだろうといった感じですね。
この辺、不安について考え出すと途方もない方向に行って、最終的には宇宙人が攻撃してくるみたいな意味のない風に広がってきそうなので、、
まずは★今を生きるという姿勢を持って暮らすことは大切になってきますね。
参考情報
シルクロードや草原の道、海の道を経由した東西文化の交流と交易が中国文明の繁栄をもたらしたと見る史観もある。
かなりすごいシステムだったと思わざるを得ない。
参考
・古代文明は乾燥地域と湿潤地域の境界地帯に発生している
・3世紀ごろに始まった寒冷化で民族が南下したが、中国では城壁都市と村落が形成され、複合的・多元的な社会が生まれた
・9世紀ごろから始まった温暖化で農地が拡大、石炭の利用で大量の金属生産が可能となり、貨幣の普及につながった
ほか、鎌倉幕府が交渉に来た使者を斬らなければ、元寇はなくて対馬における戦いなどもなかったのかも知れない、といった情報もあった。
温暖化したらいいんじゃないか、みたいなことを一瞬思ったのですが、連鎖反応で一転寒冷化につながる恐れがあるということで、かなり問題があるんだなと思いました。https://www.facebook.com/karapaia/posts/4243677665661131
ほかこのモンゴル帝国時代から、アジアからの輸入品をどうにかしてイスラム系商人を経由せず貿易しようとした結果、ヨーロッパは海へ進出して植民地支配を始めた…という意見もあり、色々と関連していってるのかなと思いました。