『浮遊感』

数日前に見た夢だが、未だに忘れていないので書き記しておこう。

大きな公園、真ん中は綺麗な芝生、周りは木で囲まれているが、二重に円を描くように生えている。

その木と木の間に、鉄製のパイプで作られた遊具のような、大きな得体の知れない物が設置されていた。

赤ペンキがあちこち剥げており、鉄製のパイプ部分が、ガードレールのようにずーっとどこまでも続いている。

私は1段乗り上げて、赤いペンキが錆びた手すりを両手で掴んだ。

その遊具のような物体は、ゆっくりと進み出す。

木々の間を、速度を上げながら周りだし、飛び出した枝や葉っぱにぶつかりそうでぶつからないようになっている空間に、唖然としながらも、木々の中の新鮮な緑の空気を吸い込み、髪が風圧で軽く揺れ、なんとも心地の良い風と浮遊感だった。

私だが、外見は別人で王林さんに少し似た若い女性だった。

木々は初夏なのに、着ている服は秋仕様で、チェックのオータムカラーのジャケット、襟は深い紅色だった。

この物体が、木々の周り全てを囲ってできた、ただの回転しているだけのサークルならば、なんという乗り物なのだろう。

何千人いっぺんに乗れるだろうが、見たところ私と誰かしかいない。

その誰かは性別不明だが、一緒にその場所へ来ていた人だろう。

ほんの10〜15分位のうたた寝で、見た夢だった。

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