おじさん柔術家の為のフィジカル論
こんにちは。
本業はパーソナルトレーナーの山口です。
ただの膝痛ファッションサイコパスおじさんではございません。
さて、今回はおじさん柔術家の為のフィジカルトレーニングについて。
柔術やっている方ならわかると思いますが、道場のおじさん割合って凄くないですか?
満員電車なら毎日クレーム出るくらいにおじさん達が集まっています。
まさにおじさんの聖域!
サンチュアリ!
私も含めたおじさん達。
共通の想いは
「自分史上最強になりたい」
ではないでしょうか。
シンプルに強くなりたい。
社会の荒波に揉まれ、人生の酸いも甘いも噛み分けてきたおじさんだからこその純粋な想いだと思います。
ちなみにおじさんの分類ですがマスター2からが公式です。
マスター1はまだまだボーイです。
話はだいぶ脱線しましたが軌道修正。
柔術に限らず、どの競技でも
「〇〇はフィジカルが強い」
「〇〇はフィジカルモンスターだ」
なんて言葉を聞くことはあるかと思います。
なんとなくフィジカルって「力が強い」「体力がある」みたいなイメージありませんか?
間違いではないですが正解ではないです。
ではフィジカルってなんぞや?
フィジカルは体力を構成する様々な要素を指します。
大きく分けると下記の8つの要素になります。
1. 筋力:筋肉が発揮できる力
2. 持久力:長時間にわたって活動を継続する能力
3. 柔軟性:関節の可動域や筋肉の伸縮性
4. スピード:素早く動作や反応する能力
5. 敏捷性:素早く方向転換したり、動きを制御する能力
6. バランス:体のバランスを保つ能力
7. 協調性:身体の各部位を連携させて動かす能力
8. パワー:力強く素早い動きを生み出す能力
当然、全ての要素を満遍なく伸ばすことが理想ですが、最近自分自身が柔術を始めて少し考え方が変わりました。
おじさんが全てを求めてはアカン!
マスター2以上の未婚男子が結婚相手のタイプを聞かれると、皆さぞ饒舌に自身の理想像を語ることでしょう。
ダボが!!
貴様らの理想とする女性はとっくに結婚して幸せな家庭を築いているわ!
マスター2以上が結婚を望むなら理想ではなく、ここだけは譲れないポイントを1つか2つ抽出し、それに合う女性を選び選ばれなさい!
フィジカルも一緒です。
当然、全ての要素を伸ばしたいですがマスター2以上は社会の中軸を担う人材でもあります。
自身のキャリア形成を考えると柔術に全振りは難しいでしょう。
また強さを追い求める点から考えても、フィジカル要素がオール3よりも、1,2が複数あっても突出した5を持っている方が強いケースは往々にしてあります。
おじさん柔術家に必須なフィジカル要素は
筋力、持久力、柔軟性
以上です。
一番重要なのは持久力です。
ここが無いとそもそも戦えないです。
スパーリングである程度ついてきますが、ベースとなる持久力を養うにはLSD(冷たいやつではないです)から始めていきましょう。
LSDはLong Slow Distanceの略。
長く、ゆっくり、距離を走るトレーニングです。
どのくらいのペースが良いかよく聞かれるところですがお喋りができるくらいの、楽なペースが良いです。
練習やトレーニングとの兼ね合いもあるので基本は週1回。
継続することが大切です(自分に言ってます)
そしてフィジカルと言えば筋力をイメージする方も多いでしょう。
様々な競技がありますが、柔術ほど筋力の恩恵を受けることができる競技は無いと考えています(バーベルを直接使う競技を除き)
柔術は、レスリングや柔道ほど立ち技の要素が少なく、寝技での攻防がほとんどになります。
お互い組み合った状態での攻防ですので、力が直接相手に伝わります。
当然筋力が高ければ高いほど優位に戦いを進めることができます。
力こそ全て
と言っても過言ではないです。
そして柔軟性。
力こそ全てと言っておきながら最も重視している要素であり、一般の方からは比較的軽視されがちな要素かと思います。
新体操ロシア代表のカラーダ・ヤワラカスキーの様に過剰な柔軟性を求めているわけではなく5段階評価で3以上は持っておかないと余り強くはなれないです。
そしておじさんに圧倒的に欠けている要素でもあります。
特におじさんの中のおじさん。
ガチおじさんは、この能力が低い傾向にあると思います。
柔軟性は他のフィジカル要素の土台となります。
60点くらいの柔軟性は必須です。
硬くて評価されるのはチンチンだけです。
逆にそこだけ柔軟性が出てくるのがおじさんでもありますが…
そこはテストステロン出しまくって改善していきましょう!
といった所で今回はこの辺で。
個別のフィジカル要素については、具体的に何をすれば良いのかを今後書いていきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
山口